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FXトレードの盲点!勝率や連勝に執着するリスク
「よし!9連勝だ!このまま記録を伸ばそう!」
FXを始めたばかりの頃、私は連勝記録に固執していたことがあります。
9回連続で利益を上げ、気分は絶好調。
しかし10回目のトレードで惨敗を喫します。
実は、FXトレードにおいて連勝記録はそれほど大きな意味を持ちません。勝率も同様です。
たとえば、プロスポーツの世界では、勝利数が評価の基準になります。
しかし、FXでは「勝ち数が負け数を上回っている=資金が増える」とは限らないのです。9勝1敗でも資金が減ってしまうことも珍しくありません。
初心者トレーダーの方にとっては少し意外かもしれませんが、経験豊富なトレーダーの方なら「そうそう」と頷いていただけるかと思います。
本記事では、FXトレードにおける「勝率」や「連勝記録」に潜む盲点について掘り下げていきます。
FXトレードの勝率と連勝記録はそれほど重要ではない
「このトレード手法は勝率80%です!」
こうした高勝率のキャッチコピーを見たことがある方も多いと思います。
確かに、トレード回数にもよりますが、勝率80%を達成することは可能です。
しかし、高い勝率だからといって必ずしも資金が増えるとは限りません。
例えば、以下のようなケースです。
1回目: +10pips
2回目: +10pips
3回目: +10pips
4回目: +10pips
5回目: -50pips
合 計: -10pips
このように、4勝1敗で勝率80%でも、1回の大きな損失で全体の利益を吹き飛ばしてしまうことがあります。
「いくら何でも!-50pipsまで引っ張らないでしょう!」「もっと早く損切するはずですよ!」と思うかもしれません。
しかし、40pips獲得するために多くの時間と労力を費やしていた場合、どうでしょうか?
そんな中で5回目のトレードに臨みます。ところが、エントリー直後から思わぬ逆行が始まり、含み損がどんどん膨らんでいくのです。
ルールの損切ラインが目前に迫りますが、これまでの努力が水の泡になる恐怖や、相場が戻ることを願う期待が入り乱れ、冷静な判断を失ってしまいます。
簡単にルールを破り損切ラインをズラシますが、さらなる逆行により希望は絶たれ、後悔の中で損切です。
これがFXの魔力です。
連勝記録も同様に、トレードにおいて大きな意味を持ちません。それどころか、時に弊害をもたらします。
冒頭でお伝えしたように、私がFXを始めたばかりの頃、運よく9連勝を記録したことがあります。
気分は最高で、「このまま記録を伸ばしたい!」と意気込んで臨んだ10回目のトレードで惨敗を喫します。
理由は単純です。「連勝記録を止めたくない」という強いこだわりが、冷静な判断を妨げ、損切を拒んだからです。
初心者トレーダーの方には、勝率や連勝記録に意味がないことをぜひ理解していただきたいと思います。
資金を増やす鍵はリワードにあり
以前の記事でもお話したように、トレードで資金を増やすには、リワードが重要です。
計算上は勝率20%でも資金を増やすことは可能です。
先程のケースの逆です。
1回目 -10pips
2回目 -10pips
3回目 -10pips
4回目 -10pips
5回目 +50pips
計 +10pips
このように、4連敗しても1回の大きな利益で全体をプラスにすることが可能です。
ポイントは、損失を徹底的に抑え、いずれ来る大きな相場で利益を最大化するという思考とスキルを身に付けることです。
リワード獲得のポイント
リワードを獲得する上で意識するポイントは以下のとおりです。
✅損失を徹底的に抑える
エントリー時点で明確な損切ラインを設定し、感情に流されずルールを厳守することが大切です。損失を小さく抑えることで、次のチャンスに備えることができます。
✅大きな相場を狙う
トレンドが発生するタイミングや、意識されやすい価格帯を把握し、大きな値動きを狙うトレードを心がけましょう。
✅リスクリワード比を意識する
可能な限り、リスク(損失)に対してリワード(利益)が2倍以上になる相場を狙いましょう。リスクリワード比を意識することで、勝率が低くても資金を増やすことが可能です。
まとめ
FXトレードにおいて「勝率」や「連勝記録」に執着することは、資金を増やす上でそれほど重要ではありません。むしろ、その執着がトレードの弊害となることさえあります。
トレードで心掛けるべきは、1回のトレードにおける許容損失額のルールを徹底し、負ける時の金額を常に小さく抑えることです。
「いけそうだな!ダメだった!」の小さな負けを4回繰り返した後に、「いけそうだな!よし来た!」で大きく勝つ。
この考え方が、資金を着実に増やす鍵となります。
重要なのは、負ける金額よりも勝つ金額を大きくするという点です。損小利大を実現するための思考とスキルを磨いていきましょう。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。