FXで生き残る資金管理術！損切りを味方につける方法
エントリー後に含み損が膨らむと、「このまま待てば戻るかもしれない」
「損切りしなければ負けではない」といった感情が渦巻くことがあります。
その結果、損切りラインを動かしてしまった経験はありませんか？
FXトレードにおいて、多くのトレーダーが苦しむのが「損切り」です。
なぜなら、人間の脳は「損を確定させる」という行為に強い拒否反応を示すからです。
これはプロスペクト理論にも裏付けられており、私たちは利益を得る喜びよりも、損失を被る痛みのほうを強く感じる傾向があります。
特に、順調に利益を上げていた場合は「せっかくの利益を失いたくない」という思いが強まり、損切りが必要な局面でも本能的にそれを避けようとしてしまいます。
しかし、資金を守り、長くトレードを続けるためには、損切りは避けて通れません。
損切りを「戦略」として正しく理解し、実践できるトレーダーこそが、相場で生き残ることができるのです。
今回は、「損切り」をテーマに深掘りしていきます。
損切りは「防衛策」ではなく「攻めの戦略」
損切りは単なるリスク回避策ではなく、長期的に利益を残すための「攻めの戦略」と捉えるべきです。
通常のビジネスに例えるなら、損切りは「経費」に相当します。売上を上げていく過程で経費が必要不可欠であるように、トレードにおいても一定のコスト（損失）は避けられないものと考えるべきです。
相場は不確実性が高いため、どんなに優秀なトレーダーでも長期的に損失をゼロにすることは不可能です。
だからこそ、「損切りは発生するもの」と割り切り、それを限りなく小さく抑える思考へシフトすることが賢明です。
私の損切ルール
損切りは「本能的に拒絶しやすい行為」だからこそ、あらゆる状況に対して 事前にルールを決めておくこと が重要です。
私は、できる限り「小さな損切りにすること」を心掛けた上で、以下のような実践ルールを定めています。
必ず損切りを設定する
SNS上では「損切りを推奨しない」という意見を見かけることがありますが、それは 命綱をつけずに高所作業をするようなものです。
相場は 何が起こるかわかりません。 例えば、為替介入、要人発言、地政学リスクなど、突発的なファンダメンタルズ要因が相場に大きな影響を与えることがあります。
これらは 予測が難しく、大きな値動きを引き起こす ため、損切りを設定していなければ 致命的な損失を被るリスクがあります。
「おかしい」と思ったら即損切り
本来、損切りラインは エントリー時点で決定し、それを動かさないのが基本 です。
しかし、実際のトレードでは値動きに違和感を感じたときは、損切りラインまで待たずに即損切りを実行しています。
損切り後に価格が戻っても後悔しない
「損切りした直後に価格が思惑通りに動いた…」
「もう少し待っていれば利益になったのに…」
こうした経験は、トレーダーなら誰もが一度は通る道でしょう。
しかし、「損切りした後に価格が戻る」というのはFXでは日常茶飯事です。そのため、私は以下のように考えるようにしています。
✔ 切った後に価格が戻っても、それは結果論であり、間違いではない。
✔ 逆に、損切りせずに持ち続けていたら、大損する可能性もあった。
✔ 方向性が正しければ、改めてエントリーし直せばよい。
私の経験上、損切り後に価格が戻ったことを後悔する気持ちを引きずると、いずれ大きな損失を被ります。
大切なのは、「小さく切れたことが最善の判断だった」と捉えることです。このように考えれば、損切りの決断に迷いがなくなり、メンタルも健全に保つことができます。
損切り貧乏が起こるのは損切り設定ではなくトレード自体の問題
「スパスパと損切りしていると、損切り貧乏になってしまうのでは？」
この疑問を抱く人は多いかもしれません。
しかし、損切り貧乏の原因は「損切り設定」ではなく、「相場環境の認識」と「エントリーの質」にあります。
例えば、レンジ相場でトレードを続けていれば、
「買ったら下がり、損切りしたら上がる」
「 売ったら上がり、損切りしたら下がる」
といった現象が頻発し、結果として損切り貧乏に陥ります。
つまり、「適切な相場環境でエントリーしているか」が最優先事項であり、それができていなければ、損切り貧乏は避けられないでしょう。
まとめ
FXトレードで生き残るためには、損切りを「仕方なく行うもの」ではなく、「戦略的に活用するもの」と捉えることが重要です。
私の考えは、とにかく「おかしい」と思ったら即損切り です。
しかし、その前提として、「相場環境の正しい認識」と「勝ちパターンに基づくエントリー」ができていなければ、どんな損切りルールを持っていても意味がありません。
また、損切りは 「頭で理解していても実行が難しい」 という本能的な問題を伴います。だからこそ、小さな損切りを繰り返し練習し、習慣化すること が大切だと考えています。
損切りが上手くできないと、いずれトレードそのものを続けられなくなります。しかし、損失を小さく抑えられれば、大きな値幅を狙うチャンスはいくらでもあります。
損切りは必要不可欠なものであり、「利益を得るための必要な経費」と前向きに捉え、積極的に向き合っていきましょう！
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんのトレードに少しでもお役に立てれば幸いです。