神戸の三宮を歩く
今年の関西。気づいたら3度も神戸の街を歩いている自分がいる。1度目は街作りに携わっていられる方に三宮の街を案内していただきながら、街に対する構想や思想なんかをいろいろと教えていただいた。
この方とのご縁はベルリンの友人が持ってきてくれたもの。ひょんなことで(笑)フンボルトフォーラムという博物館のカフェで友人も交えてお話する機会をもつことができたのがきっかけ。ぜひまた神戸で再会しましょう!ということで三宮に何年ぶりだろうか、赴くことになった。そんな神戸はあいにくの雨だった。
奈良に住んでいたときはまだ近鉄電車が神戸に乗り入れていない時代で、神戸に出かける、というのは少し気持ちの上でハードルが高かったのを覚えている。難波まで出て、そこからさらに梅田へ行き、梅田からまた阪急や阪神、JR線に乗って神戸の三宮まで出る必要があったからだ。
残念ながら奈良の実家もなくなり、一時帰国の際は大阪に滞在するようになってようやく神戸がそれほど遠く感じなくなった。いつからだか近鉄線も三宮方面に繋がっていたのにも驚いた。ただ、親しい知り合いが住んでいるわけでもなく、どちらかといえば京都に行くことの方が多かったのである。それもインバウンドのツーリストたちが押しかけるようになるまでは、だけれど。
ぐるっと街を走って3ヶ所ほどに止まって街を眺める。まずは神戸大橋。この橋は新港第四突堤とポートアイランドとを結ぶ、日本初のダブルデッキアーチ型鋼橋なのだそう。
ポートライナー線から見える神戸大橋もなかなかいい。
東遊園地という場所の緑地化についてもご紹介いただいた。週末に家族でピクニックするにはちょうど良さそうな気持ちのいい公園だ。神戸はこじんまりとしていて歩くにはちょうどいいし、海と山があるのが魅力的な街だと思う。
ひとつ残念だったのは最高のロケーションになりえた旧住友倉庫の解体のお話だった。これをあっさり撤去するのが日本だよなぁ、とがっかり。最後にイベントをオーガナイズされたというがどれだけ無念だったことだろう。いや、これ解体は本当にもったいないですよ…
実物をこの目で見たかったなぁ!!
こういった歴史のある唯一無二のロケーションは残しておくべき財産だと思うのです。なぜわからない。大人の事情があるんでしょうけれど街の魅力、ということについてもっと市民の声を拾っていただきたく思ったわけです。
その辺はベルリンはまだうまくやっている方なのではないかと。市民も黙っていませんからね。住んでいる人々の意識、もしかするとその辺りも違うのかもしれない。
この日を境になぜかHYDEの初ライブ参戦のために神戸まで足を運んだり、偶然お知らせを頂いたレクチャーを元町の本屋1003に聴きに行ったり。今年は京都には1度も行かず、気付いたら神戸に3度も行っていました。不思議なものです。来年もまた足を運んで、山歩きなどもしてみたい神戸でした。それから神戸牛は噂通り美味しかったです!ごちそうさまでした!!
港街の気風を維持しつつ、実験的なまちづくりが実現しますように。会いたい人がいれば私はどこにでも向かいますので。そういった魅力的な人たちが集まる場所になればいいのではないかと。今回の関西滞在はそういう意味で非常に面白いと感じました。
*タイトル写真はイベントなどがよく行われるという三宮サンキタ広場