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お気に入りの場所でお茶
明日がユーロの決勝のせいだろうか。土曜日のベルリン市内の観光地は人でごった返していた。特にハッケシャー・マルクト駅前に出ていたマーケットでは思うように歩けなかったほど。
こんな人出だけれど、待ち合わせのカフェも混んでいるのかな?
そんなことを思いつつ先を急いだ。今日は土曜日なんだけれど、息子のサッカーチームの遠征も夏季休暇直前ということでなし。おかげで8時間ほどぐっすりと眠ることができた。それでも二度寝できそうなほど眠かったのでうとうとしていたら、息子にもう10時過ぎだと起こされた。10時までは待ってくれるのだ。
コーヒーを淹れてオーガニックスーパーで見かけて買っておいたパンに胡椒の効いたクリームチーズとハムを挟んで食べる。息子がまたゼルダを始めて「ママ、家の作り方教えて!」などと質問を投げてくる。朝からせわしない。
そのうち娘も起きてきて日本での留学のホストファミリーからメールが届いたことを伝えると、急にスイッチが入ってしまい「ママ、東京で行きたいとこあんねん!」と騒がしくなってしまった。お姉ちゃんのテンションがもうすぐ相方と日本に行くことになっている弟にも伝染したのだろう、とにかくふたりでわーわー言い出したので一旦シャワーを浴びることにした。すたこらさっさ。
日本語強化のための日本での留学。ドイツ人が日本人家庭にお世話になり、日本の高校に通うのと娘の場合では全く事情が異なる。ほぼ毎年日本に帰っているので大体のことを把握している上、日常会話くらいなら不便なことがないからだ。同じ時期に同学年のドイツ人学生も一緒に行くそうなので、「いろいろと助けなあかんやろな」と娘も言っていたくらい。それでもやはり、見ず知らずの日本人家庭にお世話になりながら高校に通う、という体験は貴重なのではないかと思う。
さて、目的地に着いて中庭をのぞくと思いのほか空いていたのでホッとした。フンボルトフォーラムの中庭には子どもが遊べるようなスペースもあるし、テラス席も広いので小さな子連れにも優しい空間設計になっている。友人たちとも合流し、お気に入りの場所でお茶をした。こうやって声を掛け合って集まる友人たちの存在は心強いな、と毎回しみじみ思う。みんなそれぞれ忙しい中、時間を作って集まってくれるのだから。そして他愛のない話をしながら楽しいひとときを過ごす。
海外生活は楽しいことばかりではないし、思った通りに物事が進まないことの方が多い非常に面倒なものなのだ。それでも日本にあまり馴染めないとか、たまたまふらっと立ち寄った街に住みたくなったとか、それぞれの理由でここに辿り着いて住んでいるわけだ。そういった共通点を持つ友人たちとの会話ですり減ったMPをチャージして、また明日を乗り切ることにしよう。
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