娘と買い物へ
今日は珍しく息子が友だちの家へ遊びに行ったので、娘とふたりでお昼を食べ、日本でいうところのイオンのようなショッピングモールへ向かうことにした。
娘はハンブルクの親戚にもらった本屋のクーポンでVagabondの2巻を買いに行きたいというので、ついでにHDMIのケーブルを買いに行くことにした。本当はビデオデッキやPS2を繋ぐコンバーターが欲しかったのだが、予想通り実店舗にはなかったのでこちらはオンラインで購入することにした。残念ながらお店で欲しいものがなかなか手に入らないのがベルリンなのである。
日本のヨドバシはその点、やはりよく考えられていると思う。店舗で入手できないものはほぼないし、オンラインで注文した商品を受け取るだけのスペースも別途、営業時間外対応で設けられている。店舗での買い物も便利だし、オンライン注文して店頭受け取りも可能、もちろんオンラインショッピングもできる。何よりもポイントカードの還元率が高いのも売りなんだと思う。
便利すぎるというのも消費行動に拍車がかかるので、良し悪しはあるが、毎回欲しいものが手に入らない、というのもなかなかのストレスだ。今日も娘の欲しかった2巻が店頭になく、注文をしようと店員に声をかけたものの、入荷する時期がいつになるのかもわからない、という返事だった。
「この間、1を買ったときに2も買っとけばよかったな」
娘は残念そうに言ったが、まさか入荷の時期がわからないとは思わなかった。英語版だからたまたまそうだったのかもしれないが不便なことに変わりはない。
電化製品も店頭販売にはそれほど魅力がなく、目的のケーブルも2種類ほどしかバリエーションがなかった。種類が少ないので迷うこともないので助かるといえば助かるが、やはりそれほど楽しくはない。もう少しデザインや長さのバリエーションがあってもいいように思える。まぁ、これも仕方がない。電気ケトルが壊れかけていたので、買い換えることにした。
アニメやゲームのキャラクターグッズの店でゼルダの玄関マットを見つけて買おうかどうか一瞬迷ったがやめておいた。
あっという間に用事も終わり、アイスでも食べようかとお店に向かったが、ここでも娘の欲しかったマンゴ味のアイスがなかった。
「マンゴないんやったらいいわ、帰ろ」
一応、バブルティーの店も見に行ったが、こちらはこちらでかなりの列ができていたのでふたりともやる気をなくした。
「もう帰ろっか」
アジアスーパーで豆腐やえのき、こんにゃくを買い、徒歩で帰途へ向かう。
「なんか、欲しいものがそれほど買えなかったな」
そんなことを話しながらティーンエイジャー独特の眠気と更年期の怠さを抱えた親子がダラダラとベルリンの街を歩いていた。
こんなふうに娘と取り留めのない会話をしながら、ダラダラ外出するのが割と好きなのである。