賽は投げられた
年明けからこちら2週間くらい、あれこれと悩んだのだが連日元同僚たちに近況を尋ねられるうちにこう思うようになった。こんなに気にかけてくれる人たちとまた仕事ができるんだとしたら、それは幸せなことなんじゃないだろうか、と。出遅れた感は満載だが何もせずにヤキモキするのであれば、履歴書を送ってしまおう、とメールの送信ボタンを押した。
賽は投げられた、というやつである。
これまでに応募したのは難民センター以外は結局2か所のみ。前から気になっている博物館のサービス係とある展覧会の裏方である。前者はともかく、後者はかなりハードルが高いのは初めからわかっている。とにかくカルチャー関連の仕事に就くには人脈やらそれ相応の経歴や学歴が求められるからだ。そして単純にやりたい人が多すぎて競争に勝てない。
それをわかっていながら応募はしてみたものの、もちろん返答はなし。昨年も5か所くらいに履歴書を送ってみたのだが返答がこない、あるいは来たとしても1ヶ月後だったりとなかなか厳しい状況だったのを覚えている。そういえば赤十字から面接への誘いがあったのも応募をしてから1ヶ月ほど後だった。
来月末の総選挙の結果次第では、また「難民政策」に対する方向性が大きく変わる可能性もあるだろう。ただ、5000人以上の難民を抱えるテーゲル空港の難民センターが即閉鎖、ということはさすがに考えにくい。少なくとも半年、あるいは1年で準備を整える必要があると思うからだ。将来的にはベルリンの街のあちらこちらに拡散させる、という内容の記事も見かけたが何千人もの人を受け入れる準備はそれほど簡単なことではない。だから、運良く採用された場合、少なくとも半年は続けらる可能性が高い。ただもう、今のベルリン、何が起こっても不思議ではないくらいあちこちで問題が頻発している。まさに一寸先は闇。先の見通しがつかない。
こんな世知辛い世の中、決定打になるのは「人」なのかもしれない。どうせ1日8時間仕事をするのであれば、気持ちよく楽しくやりたいではないか。体力的に以前ほど無理が効かなくなってきているのも、心地よい職場を求める理由のひとつであることに間違いない。
縁がなければ次に行くより他にないがさて、どうなりますか。1月も今日でちょうど半分が過ぎた。探りを入れてくれた元同僚の話ではマネージメントがごっそり入れ替わったので、今は普通に応募するしかないということだった。縁があるのかないのか、この先一体どうなることやら。こんな調子なので、来月の予定すら立てられない。
ただ、うまくいくかどうかは別として、やりたいこととやりたくないこと、できることとできないことをはっきりさせるタイミングなのかな、ということはひしひしと感じている。葛藤はあるにせよ、自分に正直にあれ、と。