
3日目はスポーツ三昧
3日目は最初の2日とは全く違うレクリエーション部門に配属されていた。出勤時刻も8時55分と至って普通。5時起きではなく7時少し前に起床すれば十分に間に合う。前回のことがあるので今日はやはり出発を1時間前にした。最後のバスが10分間隔なので1本乗り過ごすと遅刻する可能性が高いためだ。おかげで15分前には到着できた。
9時過ぎから始まったブリーフィング。たどたどしいドイツ語で長めに話すスタッフがいて、ふと周りを見ると明らかにリーダー以外はほぼ誰も聞いていなかった。しかも割とみなあからさまに聞く気がない様子なのである。さすがベルリン、衝撃的。そして、そのリーダーは「今日が初めてのスッタフからも何かありますか?」と振ってきたのでいくつか質問をしてみた。それにしてもつくづくユニークな職場だと思う。
子どもの遊戯場、外に設置されたバスケットコートやミニサッカーコート、そしてネットの貼られた体育館(バトミントン、バレーボール、サッカー、バスケット)の3箇所をロテーションになるらしい。
トランポリンをしに子どもたちが数人やってきたが、全くこちらの言うことを聞かないので仕方なく外に追い出した。ルールはルール。怪我をされたらこちらの責任になりかねないためだ。とにかく親が子どもを放置しているケースも多く、いわゆる日本流の「しつけ」などどこにも見当たらないような子どもがたくさんいる。
チームになったのはシリア人男性だった。12年ほどベルリンに住んでいるそうだがドイツ語がまだスラスラとは話せず、シリアでは弁護士と教授をしていた、という話だった。家族でシリアからドイツに移住してきたらしい。子どもたちが散り散りになって外へ出たのでスピーカーを倉庫から出して音楽を聴いていた。先日とは打って変わって、どうやらレクリエーションの方はかなり緩いようだ。ひとしきり音楽の話で盛り上がってから、次の場所へ移る。
ひとりの女性がベンチに足を投げ出して本を読んでいるのでスタッフだと気づかなかったが、よくよく見るとブリーフィングの際にいたドイツ人同僚だった。彼女は4月から働き始めて、これまでイベントマネージメントやグラフィックデザインの仕事をフリーでやっていたらしい。彼女にとって初めての就職で車も通勤のために買ったのだとか。「車で通勤、しかも病欠も病気手当(Krankgeld)がもらえるだなんて、なんだか『普通』になれたっていう気分よ」そんなことを言っていた。ロシア語もウクライナ語も話せないのがもどかしいのだそうだ。
そのあとも次から次へと新しい顔が入れ替わり立ち替わりやってきて、その都度握手を交わし、簡単な自己紹介をすることが続いた。覚え切れるわけがないし、国籍もバラバラである。チームを組んだ同僚についてはメモ書きをするようにしようと思う。
外のバスケットゴールでちょっとシューティングをしていたら、同僚に捕まり、シューティング対決が始まった。なんでもやっておくとどこでどう役に立つのかわからない。接戦で大いに盛り上がり、帰りも家が近い事が判明したので車に同乗させてもらった。スポーツも同僚との関係づくりには非常に役に立つ。いずれにせよ、体力勝負の仕事であることには変わりがない。おかげで今日は上半身が筋肉痛である。
いいなと思ったら応援しよう!
