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冷たい水の中に飛び込む

契約書にまだサインもしておらず、でも一時帰国の7週間不在については念のためメールで再確認中。返信もないままだがシフトの連絡だけが3週間分もアプリを介して届いている。順序も何もあったものではないがドイツの組織なのでそういうものなのだろう、多分。

心配していたシフトだがまだ最初の月なので思っていたよりはマイルドな時間帯でホッとしている。5時起きなのは1週目の3日間だけで、それ以外の日は8時55分開始という真っ当な時間帯に割り当てられていた。1日だけ遅番になっていて終了時間が22時前になっているくらいだ。あー、よかった。だがこんなマイルドなシフトも、初めだけなのかもしれないので油断は禁物である。

さすがに初っ端から早すぎたり遅すぎたりするシフトばかりでは長続きしないだろうし、事前に希望の時間帯を申告できるので、(今のところは)かなり融通は効くような印象を受けている。

今日は久しぶりに会った友人と話をしていたのだけれど、彼女は私がドイツで挫折した大学での勉強、というものをどんどん進めている人である。日本で実務経験もあり、それを踏まえて欧州のアカデミックな世界に飛び込む。そんな大技は日本で実務経験もなければ、フンボルト大学に入学はしたものの途中で資金が尽きて就職に切り替えた私には到底できそうにもない。

実は今回の就活をするにあたって、再教育や大学での勉強もちらっと考えたのだが先立つものがない上、年齢のこともあるのでとにかく収入源を確保する方向にした。どうもじっくり腰を落ち着けて勉強ができないタイプであるらしい。ただし、専門性というものを持たない身分ではドイツでの就職もなかなか厳しいというのが現実である。日本よりも学歴社会なので、まずは何を学んできたのか、というところにスポットが当てられるためだ。

今回は運良く拾ってもらったのだが専門性を活かす、というよりもこれまでの職歴から即戦力を期待されたのかもしれない。要は現場でのトラブル処理能力ということになるのだろうか。ここまで書いてふと思ったが「初日が始まるまでは仕事のことが気になって気になって仕方ないんだろうな」ということだった。明日も日中は30℃を越す暑さになるようなので、できれば涼しいうちにジムに行って頭を空っぽにしてきた方がよさそうだ。

10年ぶりにいわゆる「冷たい水の中に飛び込む」(ins kalte Wasser springen)ことになるので無理もないがゆるーく職場に馴染むくらいが良さそうな気はしている。



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ベルリンのまりこさん
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