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地元の小学生50名を招待したお仕事見学会レポート

こんにちは、いつもの座波商会の広報担当ではなく、座波建設の広報担当がお送りしています。

今回は座波商会のグループ会社の「座波建設」の取り組みを紹介させてください。座波建設では土木工事や建築工事など公共工事をメインに人々の生活を支えるインフラづくりを行っています。今回は小学生による現場見学会の様子をご紹介します。


消波ブロックを製作する現場

見学してもらう現場は、消波ブロックを製作する現場です。皆さん「テトラポッド」という言葉を聞いたことがありますか?港湾や漁港などでよく目にする三角形のコンクリート構造物です。実はテトラポッドとは製品名で製品により形や名前は様々、それらの総称として消波ブロックと言います。名前から想像できるとおり、波を打ち消す役割があります。

今回の工事では1つ100tもある消波ブロックを70個以上つくります。普段はあまり目にすることのできない工事現場ですが、地元の小学生50名が現場を訪問してくれました。

テトラポッド

建設業に興味を持ってもらいたい

見学会の目的は、生徒に現場で働く人とのふれあいを通して建設業に興味を持ってもらうことです。学校側としては社会科の授業で産業を学んでおり、実学へつなげたいと双方の目的が一致したことで実現しました。生徒に実のりある機会となるようプログラムも工夫しました。

プログラム

①消波ブロックの役割について学ぶ
➁ミニチュア・テトラポッドづくり体験
③消波ブロックの製作現場を見学
④生徒からのインタビュー
⑤脱型(だっけい)・装飾

①消波ブロックの役割について学ぶ

まずは座学です。工業や建設業について図解により説明し、学校で学んでいる産業との関連性を持たせ興味を持ってもらいます。どのような工事なのか、人々の生活とどのような関係があるのか、消波ブロックで波の性質がどのように変わるのか、映像も見ながら学んでいきます。生徒も真剣に聴いていました。

座学の様子
映像で消波ブロックの効果を確認

➁ミニチュア・テトラポッドづくり体験

自分の手でミニチュア版をつくってもらいます。実際の工事では材料にコンクリートを使いますが、体験では扱いやすい石膏(せっこう)を使います。つくる工程は実物と同じです。型枠を組み立て材料を流し込むという単純な工程ですが、材料と水の配分を間違えると硬化に影響がでたり、流し込んだ材料から気泡をとり除かないと壊れやすいなど丁寧な作業が求められます。

材料が硬化するときに化学反応で熱が生じるのですが、「あったかい」「どうして熱くなるの⁉」など、生徒も興味津々でした。材料が固まるまで次のプログラムを行います。

③消波ブロックの製作現場を見学

実際の消波ブロック製作の様子を見に行きます。製作しているブロック1つの重さは100tです。用途に応じて大きさも様々ですが、このサイズは国内でも最大クラス。さらにブロックを移動するための重機も大型になります。

なんと500tの重さまで吊ることのできる県内では最大クラスのクローラークレーンという重機を使います。ブロックも重機も巨大なためインパクトのある現場です。ブロックを触ったり、押したりすることで、ミニチュア版とは異なり大さを実感できます。そんな巨大なブロックをクレーンが軽々と吊りあげると、「わー!」「すごーい!」と歓声があがったり、真剣な眼差しで作業に釘付けの生徒など反応も様々でした。

ヘルメット着用のレクチャー
いざ現場へ!
100tブロックを軽々と吊り上げる

④生徒からのインタビュー

生徒からの質問に答えていきます。座波建設の社員をはじめ、工事をサポートいただいている会社の社員にも協力していただきました。

造ったブロックはどうやって海まで運ぶの?
ブロックの値段はいくら?

ピュアな質問に大人たちが困惑する場面もあったり(笑)実際の工事を目の当たりに疑問や聞きたいことが山ほど。予想以上に質問が多く、当初20分間を予定していましたが時間を延長したほどです。

質問が止まらない

⑤脱型(だっけい)・装飾

最後のプログラムです。ミニチュア版の型枠を外してテトラポッドをとり出していきます。完成しているかドキドキしながら、実物のような仕上がりのテトラポッドができあがり嬉しそうな様子。好きな色やデザインを施しオリジナルのテトラポッドに仕上げていきます。

ドキドキしながら脱型
自分好みに装飾
テトラポッド完成
将来、実物を製作しているかもしれません

装飾を施しオリジナルのテトラポッドが完成です。造ったものは生徒にプレゼントしました。

現場の責任者から生徒へのメッセージ

無事に全てのプログラムを終え、閉会セレモニーでは現場責任者の挨拶で締めくくられました。

今日は女子生徒も参加してくれていますが、今では建設業で働く女性の技術者も増えています。参加してくれた皆さんの中からも建設業を目指す方がいるかもしれません。将来、一緒にお仕事ができることを楽しみにしております。

現場責任者の挨拶
閉会セレモニー

イベントを終えて

生徒の反応

●テトラポッドでこんなに波をふせげるのだと初めてしりました。僕も次に見かけたらテトラポッドをちゃんと観察して波をふせいでいるか確認してみたいです。
●テトラポッドはパーツを組み立ててつくると思っていた。型枠にコンクリートを入れてつくることが分かった。
●消波ブロックは色々なタイプがあり、サンゴの住みかにもなることが分かった。

生徒の学習記録の一部
生徒の学習記録の一部

先生の反応

●学校へ戻ってからも校内タブレットで石膏が熱くなる原理や工事のことを調べる生徒もいました。生きた学びの場となりました。
●生徒達もとても喜んでいましたが、個人的にも工事の様子を知ることができ貴重な機会となりました。

社員の反応

●社会的にも意義のある活動でしたよね!
●他の工事現場でも行えるといいですよね!
●自分の子どもにもテトラポッドづくりを体験させてみたい
●社員のお子さんや家族で体験できる機会もつくれるといいですね

現場の反応

50名の規模に内心は少し焦りました。
工事現場の性質上、物や重機も大きく危険も伴うためリスクを想定して必要な安全対策を講じる必要があります。工事を稼働させながら見学会の運営も行うため、現場としても安全対策には特に気を使いました。

イベント担当者コメント

一体感のあるイベントでした。
準備期間も短い中で移動手段の確保など困難もありましたが、部署を超えた社内の協力体制によりイベントが成功しました。他社の協力も得られプログラムがより充実しましたが、日頃から現場を預かる社員が関連会社との良い関係を築き信用があるからこそ。目には見えにくい愚直な姿勢や努力はこのような場面で結果として現れるのでしょう。一つのことに皆が当事者意識を持ち一体となる。座波建設の良さがまた一つ再認識きるイベントでした。

ご協力頂いた企業様の紹介

株式会社 不動テトラ(消波ブロックの役割・テトラポッドづくりご協力)
有限会社 金功重機(現場見学の重機パフォーマンスご協力)
一般社団法人 沖縄県建設業協会(ヘルメットご提供)
琉球新報沖縄建設新聞(取材・紙面掲載)

おまけ

イベントの裏側

受入れ前に手順を再確認
材料の分量を綿密に計量
安全を確保するため点検を怠らない
活動写真もしっかり撮影

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