箕輪編集室で見つけた夢が叶った話 #叶えたい夢の見つけ方
10月5日に発売された、志賀瞳さん著『叶えたい夢の見つけ方』。
志賀瞳さんは秋葉原の「@ほぉ~むカフェ」のメイド・hitomiとして、15年にわたりメイド文化を牽引。2005年「萌え~」でユーキャン新語・流行語大賞のトップテンを受賞、2017年秋葉原観光親善大使に就任。運営会社の社長を経て現在はCBO(Chief Branding Officer)として国内外にメイド文化を発信。また、2019年6月には「プロフェッショナル 仕事の流儀」への出演も果たした、 "レジェンドメイド"と呼ばれる女性。
華々しい経歴とは裏腹に、本人は「私は至って普通の人間です」「もともと夢なんか持っていませんでした」と言う。
けれど、だからこそやりたいことが見つからず、将来に漠然とした不安を感じている人に届けられるメッセージがあるのではないか?目標達成のハウツーや夢の叶え方といった本はたくさんあるから、そもそも夢や目標を見つけるにはどうしたらいいのか、そのヒントを届けたい。…というのが書籍企画の始まりだった。
すごく自分が特別だからこの場所にたどり着けたというよりは、単純に運が良かったのだと思います。こんなに好きになれて、一生続けていきたいと思えるメイドの仕事に出会えたことは、本当に幸せです。
ただ、今までは「運が良かっただけ」と片付けていましたが、それを噛み砕くことで、もしかしたら今やりたいことや夢が見付からずにもがいている人のヒントになるのではないかと思うようになったのです。確かに、私もすごく成功している人を見ると「あの人は才能があるから、特別だからできたんだ」と思うこともあります。
だから、「私は普通だよ」と主張するよりも、普通だと自覚している人がどんな風に夢中になれる仕事や叶えたい夢を見つけることができるのかを伝えたいと思ったのです。
この本では、夢中になれる仕事や叶えたい夢を見つけるために大事にしてきたことをお伝えしたいと思います。
今回私はブックライターとしてお手伝いさせていただいたのだけれど、個人的に書籍の内容とはまた別にすごく感慨深いものがあったので、書き留めておこうかなと。
感慨深さの理由は、こちらの奥付。
装丁 平岡和之
ブックライター 篠原舞(←私)
編集協力 柴田佐世子
編集担当 浦山優太
実は全員、箕輪編集室で知り合った人たち。
※箕輪編集室(みの編)とは、幻冬舎の編集者・箕輪厚介さん主宰のオンラインサロン。クリエイティブチームとか、地方チームとかいろいろあるよ。
編集の浦山さんと挨拶以外の言葉を交わしたのは、2018年1月16日、もうやんカレーで迷わず注文したパクチーサラダを待っていた時だった。
なぜこんなに正確に覚えているのかと言うと、その日は箕輪編集室の月一定例会ゲストがnoteの加藤貞顕さんだったので気分が高揚してたのと、定例会後に宮益坂のもうやんカレーに行くのがお決まりになりつつあったから。
いつかビジネス書の編集をしたい、と言った浦山さんに、
私はいつかブックライティングをしたいです、と返した。
当時、浦山さんは雑誌編集をしていて、書籍編集に興味があってみの編に入ったと言っていた。気がする。出版社の人が他の出版社の人のサロンに入るなんて面白いな、とぼんやり思った。
私はと言えば、ライターになりたくてみの編に入って、ライターチームでnote記事を毎日書いて、少しずつライティングの仕事が増えてきたタイミングだったけれど、ブックライターへの道のりは遠い…というかどの方向に進めばいいのかすらよく分かっていなかった。
けれど、本を書きたいな、とは思っていたので、とりあえず口に出してみた。
それから約1年後、宇多川交番近くの中華食堂でラーメンをすすりながら浦山さんから違う出版社に転職したことを聞いた。いよいよ書籍編集者ですね!みたいなことを言った。気がする。
私はその頃、編集協力という形でちょっとずつブックライティングをさせてもらえる機会が増えていた。
さらに半年後、今度は宮益坂のもうやんカレーではなくルノワールで、ブックライティングの依頼を受けた。何を飲んでいたかは覚えていない。
著者は志賀瞳さん。「メイドを文化にしたい」と奔走している彼女の仕事観を本にしたい、ということだった。
装丁はまだ正式には依頼していないんですが、平岡さんにお願いしたいんです、と浦山さんは言った。
平岡さんもまたみの編で知り合った人で、本屋さんに置く拡材や『ハートドリブン』交通広告など、なかなか痺れる納期のクリエイティブを一緒にやり遂げた、勝手に戦友だと思っているデザイナーさんだ。
いつか仕事でご一緒できるといいですね、と何回言ったかわからないくらい、メッセで、あるいは口頭で言い合っていた。
後日、正式に平岡さんに決まったと聞いたときはめちゃくちゃ嬉しかった。
そしてもう1人、私はどうしてもチームに加わってほしいみの編メンバーがいた。それがさよ(柴田佐世子)だ。
さよとは知り合った当時、家がご近所さんでよく飲んでいたのと、ライターチームでごりごり書いていたのと、まぁよく飲んでいたので、普通にライターとしての安心感と友達としての信頼感があった。
また、hitomiさんと同世代かつ同郷のさよが取材に加わることで、より素を引き出せるのでは、という下心(?)もあった。
そんな時一緒に行った湯河原で「ブックライティングがしてみたい」と零したのを全力で掬い上げて、無事協力してもらえることになった。はちゃめちゃに嬉しかった。
大好きな人たちと作り上げていくのが、楽しくて仕方なかった。
『叶えたい夢の見つけ方』には、突出した才能も達成したい目標もなく、普通の人間だと自覚している人が、どんな風に夢中になれる仕事や叶えたい夢を見つけることができるのか、そのヒントが散りばめられている。
はじめに 叶えたい夢なんてない、どこにでもいる普通の女子高生だった
CHAPTER1 根拠のない自信を持つ
1 「普通」を抜け出すために必要なもの
2 信念は曲げない
3 決定権は全て自分
4 批判は鵜呑みにしない
5 将来に不安を感じるよりも、その瞬間を楽しみ切る
6 自分に期待する
CHAPTER2 健全な反発心を見つける
1 「偏見」にこそチャンスが眠っている
2 ギャルへの偏見
3 オタクへの偏見
4 メイドへの偏見
5 アキバへの偏見
CHAPTER3 経験を掛け合わせる
1 経験を掛け合わせると、視野が広がる
2 「ギャル」と「メイド」
3 「エース」と「リーダー」
4 「サブカルチャー」と「伝統文化」
5 「日本」と「海外」
CHAPTER4 応援される人になる
1 〝応援され力〟を身につけるマイルール
2 仕事を全力で楽しむ
3 「知らないこと」を恥ずかしがらない
4 チャンスは全力で掴む
5 期待に応え続ける
6 辛い時はスイッチを切り替える
7 ものさしを押し付けない
8 一緒に働く仲間を大事にする
9 迷ったら、淋しさを選ぶ
CHAPTER5 私が見つけた、叶えたい夢
1 メイドを文化にする
2 『プロフェッショナル 仕事の流儀』での結婚・出産公表
3 @ほぉ~むカフェを守り続ける
4 バーチャルメイドカフェ構想
おわりに
書きながら、私は叶えたい夢を見つけた、その道のりを思い出していた。夢が見つかる過程を丁寧に紐解いていくと、目次と重なる部分がすごく多い。
もしみの編に入る前の私が、この本を手に取ったとしたら。
夢も目標も特にない私がこの本を読んだとしたら。
やっぱりみの編に入ることを選ぶんだろうな、と思う。
私はみの編に入ったことで叶えたい夢が見つかったし、一つずつ叶えてきた。
そしてまた一つ夢が叶った。
みの編という場が、叶えさせてくれた。
つまりはすごく大好き。ってことで。深夜のテンションで書きました。