前回の記事【AIに物語りを作らせる!】 キャラ設定を作る。で既存の物語のキャラクターを土台にして、新しいキャラクターを作る方法を紹介しました。
今回は、それまで作っていた桃太郎の続編「桃太郎2」の物語に、その新キャラ設定を組み込んでいきます。
まずはあらためて、最初に作った桃太郎の続編の原稿を確認していきましょう。
AIに「物語を作って!」と指示を出すと、大まかなストーリーを組んではくれますが、各キャラクターの個性は見えてきません。そこで前回生成したキャラクターをこの原稿に反映させていきます。
生成したキャラクターは前回の記事を参照して下さい。
このキャラクターを原稿に組み込むためには以下のようなプロンプトを入力します。
例によって、アウトプットさせる際の条件が重要になってきます。
なぜなら、この条件を出さないと、
とキャラクターの特徴をそのまま言葉で表現してしまうからです。これだけを読むと、ものすごくつまらない物語に思えませんか?
たしかにキャラの性格は説明されているけど、彼らの顔が見えてこない。彼らをリアルに感じない。
……ここで物語を作る上で、とても重要な教訓があります。それはキャラクターの個性を、言葉で説明しない、というものです。
「勇敢な桃太郎は」と言葉で説明してしまうと、キャラの性格は読者(観客)には伝わりません。というか、逆に興ざめしてしまいます。なぜなら「勇敢な」はあなたの意見だからです。「それってあなたの感想ですよね?」なわけです。
でも、このような表現だったらどうでしょう?
「まだ村人は捕まって間もない。生きている可能性は十分にあるはずだ。桃太郎は鬼の寝息が聞こえる洞窟の中を、明かりもないまま手探りで進んでいった。」
桃太郎の存在を感じられるようになったのではないでしょうか?
キャラクターの個性はエピソードで表現されることで、はじめて読者に存在を感じられます。「勇敢な桃太郎」という説明ではなく、エピソードで語ることでその勇敢さがリアルになるのです。
そのために付け加えるのが
・人物の性格を言葉で説明しないでください。
・人物の性格は彼らの行動で表現してください。
という条件となります。
では、AIによって新しく生成された原稿を見てみましょう。
まだまだ読み物としては不十分ですが、あらすじとしては機能するレベルになりました。
一旦このバージョンに名前をつけて、この後も呼び出せるようにしておきましょう。
と指示することで、今後別のバージョンを作っても、この版に戻ってきやすくなります。
さて、今回もカバー写真を作りました。
この3回で見てきたように、AIで物語を作るには一歩一歩のステップを確認しながら行っていく方が精度の高いものができあがります。
とはいえ、実際の手間としてはここまで10分ほどでできるはずです。
次回はこのあらすじから、より詳しい物語を生成するプロンプトを見ていきましょう。
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