柴崎竜人┃小説家

小説家、脚本家。 三田文学新人賞受賞。近著に講談社「恋侍」「三軒茶屋星座館」シリーズ、小学館「あなたの明かりが消えること」、映画「未来予想図」ドラマ「レンアイカンソク」、他多数。 坐禅/瞑想歴、15年。Mety Meditation代表。

柴崎竜人┃小説家

小説家、脚本家。 三田文学新人賞受賞。近著に講談社「恋侍」「三軒茶屋星座館」シリーズ、小学館「あなたの明かりが消えること」、映画「未来予想図」ドラマ「レンアイカンソク」、他多数。 坐禅/瞑想歴、15年。Mety Meditation代表。

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17刷が決まりました!皆さまありがとうございます!

三軒茶屋星座館の文庫本第1巻の第17刷が決まりました。 みなさまありがとうございます! 出版当初からの読者の皆さま、最近になって新たに三軒茶屋星座館の物語に触れて頂いた皆さま、すべての読者の皆さまに深く感謝申し上げます。 この物語をプレゼントとして大切な方に送って頂けたという話を伺うことが多く、そのたびに感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。和真や創馬や月子(そしてあのゼウスたち)が今もまだ息づいているのは読者のみなさまのお陰です。 そして、刊行してから時間が経つにつれ

    • 書評『われら闇より天を見る』 :最後の一行に圧倒されて天を仰ぐ。

      ※ 半年以上前に下書きしたまま公開するのを忘れていた記事です。タイムリーではありませんが、なにとぞご容赦を。 みなさん、もう読みました? 2022年最高の翻訳ミステリーといわれている本書「われら闇より天を見る」。各所でも話題になっていて、各賞も総なめ。 ……とにかく、よくわからないけどなんだかすごそう。 版元の早川書房の意気込みも凄まじく、帯には 「翻訳ミステリ史上、最高のラスト1行。」 なんていう、とんでもないハードルの上げ方をしています。 「ふざけんな、あっ

      • AIが書いた「桃太郎の続編」、ChatGPTが描く驚きのホラー展開。

        作家が「桃太郎の続編」をAIで生成する連載、7回目。 使用しているAIは「ChatGPT」の有料最新版「ChatGPT-4 turbo」となります。 「もし桃太郎の続編がホラーだったら?」 というアイディアでAIにあらすじを考えてもらうところからスタートしたAI作品です。今回掲載する「桃太郎2: Echoes of Darkness」が生成されるまでの主な過程・プロンプトは、前回までの記事をご参照下さい。 「桃太郎2: Echoes of Darkness」は小説と呼ぶに

        • 【AIで物語りを生成する】 重厚なストーリーを作る最重要ポイント。

          小説家が「桃太郎の続編」をAIで生成していく連載6回目。 今回はAIで桃太郎2を生成していく連載の中で、もっとも重要な記事となるかと思います。もしAIで物語を生成しようと思っている方は、この記事だけでも読んでいって頂ければと思います。なお使用しているAIは「ChatGPT」の有料最新版「ChatGPT-4  Turbo」となります。 前回の第五回「桃太郎」の続編小説をAIが生成。第一章を書かせてみた。」という記事では、実際にAIに桃太郎の続編の第一章を書かせていきました。

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        • AIに桃太郎の続編を書かせる方法
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          「桃太郎」の続編小説をAIが生成。第一章を書かせてみた。

          桃太郎の続編をAIで生成する連載6回目。 使用しているAIは「ChatGPT」の有料最新版「ChatGPT-4  turbo」となります。  今回は、これまでに作った目次を元にいよいよ小説を生成していきます。今日書き出すのはこの部分、第一章です。 これまでの流れを知りたい方は 【AIに桃太郎の続編を書かせる方法】シリーズをご覧下さい。 小説生成に使用するプロンプト 目次をAIに作らせた際、AIには「ハリウッドの映画プロデューサー」として生成してもらいました。 せっか

          「桃太郎」の続編小説をAIが生成。第一章を書かせてみた。

          【AIに物語りを作らせる!】AI作家の編集者としてアイディアを出す。

          桃太郎の続編をAIで生成する連載5回目。 使用しているAIは「ChatGPT」の有料最新版「ChatGPT-4 turbo」となります。 前回「【AIに物語りを作らせる!】 ストーリーの章立てをするプロンプト。」という記事では、これまでAIが生成した桃太郎の続編「桃太郎2(仮)」の章立てを行いました。 これまでの流れは ここからはいよいよAIに小説の細部を生成させていきます。作業としても面白くなっていく部分です。 これまで何度も言及していますが、現在のChatGPT-

          【AIに物語りを作らせる!】AI作家の編集者としてアイディアを出す。

          【AIに物語りを作らせる!】 ストーリーの章立てをするプロンプト。

          前回「【AIに物語りを作らせる!】 物語にキャラ設定を組み込む。」という記事では、「鬼滅の刃」のキャラクターを土台にして新しく作ったキャラクターを、桃太郎の続編に入れていきました。 実時間だとおそらくここまで10分かかるか、あるいは数分で終わってしまうかもしれません。 ただ、まだまだ内容は大味です。 しかも今のところ、AIはこの作品がホラー作品ということを忘れているみたい。「AIあるある」として、AIは時間がたつと前に指示していたことを忘れてしまうんですよね。 今回は

          【AIに物語りを作らせる!】 ストーリーの章立てをするプロンプト。

          【AIに物語りを作らせる!】 物語にキャラ設定を組み込む。

          前回の記事【AIに物語りを作らせる!】 キャラ設定を作る。で既存の物語のキャラクターを土台にして、新しいキャラクターを作る方法を紹介しました。 今回は、それまで作っていた桃太郎の続編「桃太郎2」の物語に、その新キャラ設定を組み込んでいきます。 まずはあらためて、最初に作った桃太郎の続編の原稿を確認していきましょう。 AIに「物語を作って!」と指示を出すと、大まかなストーリーを組んではくれますが、各キャラクターの個性は見えてきません。そこで前回生成したキャラクターをこの原

          【AIに物語りを作らせる!】 物語にキャラ設定を組み込む。

          【AIに物語りを作らせる!】 キャラ設定を作る。

          前回「【AIに物語りを作らせる】 桃太郎をホラーにしよう。」という記事で、ChatGPT-4を使った桃太郎の続編(のあらすじ)を作っていきました。しかもホラーで。 今回は物語に必要なキャラクター設定をAIに作ってもらおうと思います。 今回はキャラクター設定についての予備知識的なものも紹介しています。 そこを景気よくすっとばして、いきなりAIのプロンプトが知りたい! という方は目次から「実際にAIにキャラを生成させる」へ飛んで下さい。 そもそもキャラクター設定って何?

          【AIに物語りを作らせる!】 キャラ設定を作る。

          【AIに物語りを作らせる!】 桃太郎をホラーにしよう。

          みなさん、AIで遊んでいますか? いよいよChatGPT-4で、画像生成も出来るようになりましたね。もう英語のプロンプト不要で、話し言葉で指示するだけで画像まで作ってくれる。すごい、すごすぎる。お母さん、ChatGPT-4の進化が止まらないよ。 たとえばこの記事のサムネイル画像もAIで生成したもの。これから紹介する「AIに書かせた桃太郎の続編」にちょうどいいイラストを、AIに作ってもらったものです(その方法も後ほどご紹介します) さて、僕は以前生成AIについて小説家とし

          【AIに物語りを作らせる!】 桃太郎をホラーにしよう。

          映画『バービー』解説/アナ雪のその先へ

          バービー、見ました? まだ見てない? もしまだ見ていないならこんな活字なんて読んでないで一刻も早く劇場へ向かった方がいい、と思うくらい面白い映画でした。 日本での興行はそんなに振るっていないようだけど、アメリカではワーナー・ブラザースが配給した全作品の中で最高の興行収入をたたき出すというとんでもないお祭り騒ぎになっています。 この映画は男性社会を風刺し、女性の権利拡大を訴えるフェミニズム映画だという視点でよく語られていますが、そんなことはひとまず置いておいて構いません。前

          映画『バービー』解説/アナ雪のその先へ

          宮﨑駿 『君たちはどう生きるか』 レビュー。(ネタバレ度を段階表示で)

          2023年7月14日(金)つまり昨日、公開された宮﨑駿作品『君たちはどう生きるか』を見てきたので感想など。 この作品は宣伝が一切されていないため、事前情報がほとんどと言っていいほどありません。事前情報なしの方針で公開された『THE FIRST SLAM DUNK』でさえ映画世界が垣間見える予告動画があったのに、それさえなし。 「意図があって前情報を出していなかったんだから、自分も何も知らない状態で映画を楽しみたい(でもちょっと感想は知りたい)」 という人のために、このテ

          宮﨑駿 『君たちはどう生きるか』 レビュー。(ネタバレ度を段階表示で)

          ChatGPTとサウナと瞑想と。──AIについての走り書き、その4。

          さてこの前、ベンチャー企業の採用を担当してる友人から聞いた話。 曰く、 ……もっと突っ込んで話をしていたのだけど、ざーっくり要約するとそんなことを聞いた。 まぁTikTokってそういうメディアだよね。というお話。 自分の好奇心に最適化されたショート動画が次々と無限に流れてきて、見る、飛ばすの決定を指先に伝える。視聴時間、いいね、コメント、フォローなどの分析でコンテンツはより個人に最適化され、さらに好みに合った動画が新たに流れることになる。 でもTikTok上で「自分

          ChatGPTとサウナと瞑想と。──AIについての走り書き、その4。

          小説家によるChatGPTについての走り書き、その3。

          さて今週、全米脚本家組合(WGA)が「AIを利用した脚本制作を認める」とする考えを示しました。 わーお。 この報道をしたのはアメリカのVariety。日本では馴染みがないけど、アメリカでは歴史のあるエンターテインメント業界ニュースサイト(昔は雑誌もあった)で、信憑性には一定の評価があります。 で、今回は小説家・脚本家である僕のAIについての走り書き、その3。 AIネタ長い? でもまだまだ自分の中で整理しておきたいことがあるのよ。興味ある人は付き合って頂ければ。 Ch

          小説家によるChatGPTについての走り書き、その3。

          前言撤回。「ChatGPT」で小説家の仕事がなくなると感じた、小説家の話。

          「AIは比喩が作れないから、小説家の仕事はなくならないでしょ」 と書いて間もないのに、今やほぼ確信しております。なくなる。小説家という仕事が。 誰だよ「クリエイティブな仕事は生き残る」とか言っていた奴は。バケツ持って廊下に立ってて欲しい。壁側を向いてな。 皆さんもう使った? ChatGPT-4。 すごすぎない? 連邦の新型の性能(合衆国だけど)。 という点については、考えは基本変わっていないのだけど、じゃあ 「新しい比喩を、誰が求めているか?」 を考えたとき、 多く

          前言撤回。「ChatGPT」で小説家の仕事がなくなると感じた、小説家の話。

          ChatGPTって、小説家からはどう見える?

          (写真は関係ありません) 「ChatGPTって、小説家からするとどう見えるの?」 って話を最近聞かれることがあるのだけど、正直めちゃ面白いです。 今日はその作家としての反応をすこし。 前提として僕はAIには昔から興味があって、事業者向けのAI見本市のような場所にもせっせと一人でチケット取って見に行ってしまうタイプです。 それにしても(或いはだからこそ)、自然言語理解の領域でここまでのアウトプットを実現するAIが登場したことに驚きと興奮を感じています。 ChatGPT

          ChatGPTって、小説家からはどう見える?