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【AIに物語りを作らせる!】 桃太郎をホラーにしよう。

みなさん、AIで遊んでいますか?

いよいよChatGPT-4で、画像生成も出来るようになりましたね。もう英語のプロンプト不要で、話し言葉で指示するだけで画像まで作ってくれる。すごい、すごすぎる。お母さん、ChatGPT-4の進化が止まらないよ。

たとえばこの記事のサムネイル画像もAIで生成したもの。これから紹介する「AIに書かせた桃太郎の続編」にちょうどいいイラストを、AIに作ってもらったものです(その方法も後ほどご紹介します)


さて、僕は以前生成AIについて小説家として想うところをつらつらと書きましたが、その後も「AIで物語を作れるのか」「どのようにすれば効果的作れるか」という点をテーマにして試行錯誤しつつ日々AIに触ってきました。

これから何回かに分けて、AIでの物語の作り方、アシストのさせ方について書いていこうかと思っています。小説でも映画でもマンガでもゲームでも、もし物語の創作にAIを使ってみたいという方がいれば、何かの参考になるかも知れません。


そしてまず、最初に書いておきたいのは、現状はまだAIだけで小説作品・脚本作品を完成させることはできない、ということです。

半年以上書けてさまざまなトライアル&エラーを繰り返してきましたが、細かい表現や台詞までAIで作り込むことは困難です。もし出来たとしても、遙かに自分で書いた方が楽だし質が高いしスピードも速く完成します。

しかし、壁打ち相手としては恐ろしいほど優秀です。会話を元に自分のアイディアの改良点を見つけ出すことが容易で、アイディアの面白い部分を膨らませたり、何か他のアイディアと置き換えたり掛け合わせたりすることも一瞬でしてくれます。

桃太郎リベンジャーズ


なぜ「続編」を書かせるのか?

AIがどんな創作の可能性を秘めているのか、を体験するには昔話や神話の「続編」というスタイルを取るのがとてもわかりやすいと思います。

というのも、(よく言われていることですが)ChatGPTは最初にこちらから出す指示の質が高ければ、アウトプットの質も高くなるからです。
いわば掛け算。

インプットの質(自分のアイディア)× ChatGPT=アウトプットの質

1に10を掛けるのと、20に10を掛けるのとでは、答えの質が雲泥の差となるわけです。

「こんな物語を描いて欲しい」

と指示を出す際に、広く知られた物語を下敷きにすれば、その物語の内容をまるっと組み込んでくれるので、少ない労力で質の高いアウトプットを期待できます。

また読者としても原作の物語を前提に続編を読めるので、感情を乗せやすくなり読んでいて楽しめます。

とまあ、前置きはそれくらいにして実際に桃太郎の続編を書いてもらいましょう。

「桃太郎」の続編をホラーで書く。

まずは最もシンプルに、

「桃太郎の続編を書いてください。物語はホラーにしてください」と言う指示で書かせてみます。

かつて鬼ヶ島を制した英雄、桃太郎。しかし彼が鬼を倒してから数年後、桃太郎の村に再び恐怖が訪れた。村人たちは夜ごとに消え、残されたのは血の跡と奇妙な桃の香りだけ。

桃太郎は再び仲間たちを集めるが、キジ、犬、猿は何かを恐れるような様子。彼らは桃太郎に真実を告げる。鬼ヶ島の鬼は実は呪われた村人たちで、彼らを倒したことでその呪いが桃太郎の村に移ったのだ。

恐怖に満ちた村で、桃太郎は真の敵と対峙する。それは、彼自身が鬼ヶ島で倒した鬼の怨霊。この怨霊は桃太郎に復讐を誓い、村人たちを操っていた。桃太郎は自分の過ちに気づき、仲間たちと共に最後の戦いに挑む。

夜の闇の中、桃太郎と怨霊の激しい戦いが繰り広げられる。血と桃の香りが空気を満たし、最終的に桃太郎は怨霊を倒す。しかし、その代償は大きく、彼の仲間たちはすべて命を落とす。

桃太郎は一人、生き残ったが、彼の心には深い傷が残った。彼は呪われた桃の力と自分の過ちを恐れ、二度と英雄とは呼ばれないことを誓う。

そして、桃太郎の伝説は、恐ろしい教訓として語り継がれるのだった。

ここまで数秒!

「血と桃の香り」とかすごくいい笑

鬼ヶ島の鬼たちが実は村人たちだったというのも、良いフックじゃないでしょうか。

ラストが「二度と英雄と呼ばれないよう……」という締めくくりも桃太郎の続編としてすごく面白い。

もう十分、ホラーな続編になっていますが、ここからさらに物語に厚みを出して行きます。

ChatGPTに次のように指示します。

ありがとう。
この物語に以下の設定を組み込み、物語をさらに洗練させてください。

---

・新しい登場人物を、敵側と味方側にそれぞれ1人(あるいは1匹)以上登場する。
・より恐怖を感じるホラー作品にする。
・最後には読者が驚く大どんでん返しを用意する。

小説でも映画でも続編に新キャラは不可欠です。
敵が曖昧で全体がぼやっとしているのもなのも新キャラがいないためでしょう。そこでChatGPTに新しい登場人物をおねがいします。

また、最後の大どんでん返しが綺麗に決まると、作品としての満足度も高まります。

では、どんな物語になるか?

かつて鬼ヶ島を制した英雄、少年桃太郎。しかし、彼が鬼を倒してから数年後、桃太郎の村に再び恐怖が訪れる。夜ごとに村人が消え、残されるのは血の跡と奇妙な桃の香り。

桃太郎は犬、猿、キジと共に再び立ち上がるが、彼らは桃太郎に重大な秘密を打ち明ける。かつて桃太郎が鬼ヶ島で倒した鬼たちは、実は呪いによって鬼の姿に変えられた他の村人たちだった。この事実に打ちのめされた桃太郎だったが、村を救うため、再び立ち上がる決意をする。

そこに現れる新たな味方、謎めいた青年月太郎。彼は桃太郎に協力を申し出る。一方、敵側には闇鬼が登場。彼は鬼ヶ島で唯一生き残った鬼であり、桃太郎への復讐を企てていた。

桃太郎たちは、闇鬼が引き起こす恐怖に立ち向かうが、物語のクライマックスで月太郎の衝撃的な正体が明らかになる。月太郎は実は闇鬼の弟で、桃太郎を陥れるために近づいたが、桃太郎との絆に心を動かされていた。

最終的に、月太郎は桃太郎を救い、自らは兄と共に消えることを選ぶ。これにより村に平和が戻るが、桃太郎は深い悲しみと孤独を抱えることに。彼はかつての鬼たちが呪われた村人だったという事実に苦しみながら、新たな伝説を刻むことになる。

月太郎!
いいじゃん、いいじゃん!
ラストから「もう二度と英雄と呼ばれないように……」のくだりは消えてしまいましたが、そんなのはあとで自分で加えればいいことです。

そして闇鬼ね。名前は置いておいて、ラスボスがキャラとして立ったおかげで対立構造が見えやすくなりました。

ここでみてきてわかるように、ChatGPTは物語のあらすじを大まかに(そして一瞬で)出してくれます。
書き手(僕ら)としては、魅力的なあらすじを作り出すために、質の高い指示をしていくことになります。

次回はこのあらすじをベースにして、AIでキャラクターを彫り込んでいきましょう。

あ!最後にこの記事のカバー画像をどのように出したかを。


この物語にぴったりの表紙イラストを16:9で4枚作成してください。

ChatGPTへの指示はこれだけ。
そのうちの一枚をカバーにしました。(簡単すぎる)


つづく。

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