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【ひとり起業リアル失敗談 7話/22話】契約書は作成したほうがよいよ:ひとりでも法律知識は必須
こんにちは。
この記事では、スモールビジネスの世界で見落としがちな「契約書」の重要性についてお話しします。
ビジネスを始めるにあたって、契約書というとどうしても堅いイメージが強く、最初は「そこまでしっかり作らなくても大丈夫かな…」と思いがちですよね。
でも、「小さい仕事だから大丈夫」「相手との関係性は良好だから問題ない」などと油断してしまうと、いつの間にか取り返しのつかないトラブルに巻き込まれる可能性があります。
私自身、「ちゃんとやるべきだった…!」と後悔したことが何度かあります。そこで今日は、私が体験したトラブルとそこから得た教訓、そして具体的な対策についてお話ししていきます。
同じような失敗を繰り返さないためにも、この記事を通じて契約書の見直しや、取り入れたいポイントをぜひ学んでくださいね。
読者の皆さんの中には、すでに小さなビジネスを始めている方もいらっしゃると思います。
あるいは「これから何か始めたい!」と意気込んでいる方もいるでしょう。規模の大小に関わらず、契約書は自分自身とビジネスを守る最強のお守りのようなもの。
ぜひ最後まで読んでみてください。
ここで一つ、もし今回ご紹介する実体験以外にも「もっとリアルな話が読みたい!」と感じたら、遠慮なくご意見をください。私自身、他にもいくつか契約書まわりで学んだことがありますが、今回は特に「痛い目を見た」経験に焦点を当てています。さらに深堀りが必要な場合は、記事末でお知らせしますね。
それでは早速、本題に入りましょう。
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契約書、しっかり確認してますか?
まず、契約書の存在意義について再確認しておきましょう。
契約書とは、「当事者同士の約束ごとを文字として残し、法的に有効な形で合意を明文化したもの」です。たとえ口約束でも契約は成立すると法律的には言われますが、それでは後々トラブルになったときに「言った」「言わない」の水掛け論になりかねません。
特に大事なのが、高額の案件や継続的な取引に関する契約。スモールビジネスでも意外に金額が大きくなるケースや、契約期間が長引くケースは多いものです。こうした場面で「きちんとした契約書」を用意していないと、万が一トラブルに発展した時に対処が難しくなってしまいます。
私も以前は「知り合いからの依頼なら大丈夫」「相手の会社はちゃんとしてそうだから問題ない」と、契約書作成を後回しにしていた時期があります。でも、そこには落とし穴がありました。
失敗から学ぶ:私のシステム開発トラブル談
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では、私が実際に体験したシステム開発案件のトラブルについて詳しくお話しします。
ある日、知人から「会社を立ち上げたばかりなので、システム開発を手伝ってほしい」という依頼がありました。もともと親しい間柄だったこともあり、深く考えずに「もちろん、できる限り協力するよ!」と快諾。
最初は綿密にヒアリングをしたつもりでした。要件定義をして、試作品を作り、ちゃんと動くかどうかの確認もしてもらいました。そこまでは順調だったんです。
しかし、開発が8割方進んだタイミングで相手から「やっぱりこうしたい」「もう少しこう変えられない?」と、新しい要望が次々に出てきたのです。
もちろん、顧客の要望にはできる限り応えたいというのが作り手の気持ちですよね。最初は無理のない範囲で対応していたのですが、気づけば追加開発の要望が膨れ上がり、本来のスケジュールからかなり逸脱していました。
その時点で私も「このままでは終わらないし、さすがに厳しい」と思い、当初の仕様どおりに納品することを決断。
すると相手は「こんな仕様では困る」「何のための開発なの?」と不満を爆発させ、一気に険悪なムードへ…。
さらに追い打ちをかけたのは、途中で相手方のビジネス方針が変わり、当初求めていた機能がほとんど不要になっていたという事実でした。
つまり、私がいくら努力して作ったとしても、相手にはほぼ価値を感じられないものになってしまっていたのです。
結果的に「開発費を支払いたくない」「いや、ここまで作ったんだから請求させてほしい」という話に発展し、私は第三者にお願いしました。
正直、この段階になってしまうと精神的にも体力的にもかなり消耗します。
「友人として手伝いたい」という初期の気持ちがあっただけに、余計にショックでした。
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トラブルが精神的にもたらした影響
こうした話し合いは想像以上にストレスフルです。長引けば長引くほど、頭の中をその問題がぐるぐる回って離れなくなります。
相手からのきつい言葉や罵声に心が折れそうになる
自分の仕事の進め方に自信を失う
会うたびに気まずい雰囲気で、できるだけ顔を合わせたくない
しかしビジネス的には避けられないので、嫌でも交渉を続けなければならない
最終的には、間に入ってくれた人のおかげで何とか落としどころを探ることができました。
ですが、開発費の全額をもらえるわけでもなく、また友人との関係もぎくしゃくしたまま。それまで築いてきた信頼や人間関係が壊れたことで、私自身も相手もハッピーではない結末になってしまいました。
一番の学びは「こうした事態を防ぐために、きちんとした契約書が必要だった」ということ。もちろん100%防げたかは断言できませんが、少なくとも「当初の仕様から大幅に変更する場合の追加料金」などを明文化しておけば、ここまでの泥沼にはならなかったと思います。
この経験から学んだこと
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契約書は詳細に、抜け漏れなく作る。
要求内容、納期、スケジュール、追加要望の範囲、料金体系などを明確に記載する。
小さい案件ほど「大丈夫」と思いがちですが、小さなズレが大きなトラブルにつながることも。
必要に応じて弁護士にチェックしてもらうのも手。費用はかかりますが、トラブル処理コストを考えれば安い投資です。
依頼主の背景や状況を確認する。
相手の資金繰りや本当に必要としている要件は何かを、なるべく丁寧にヒアリングする。
「話が違う」という問題が起きたら、早めに軌道修正するか、場合によっては損切りのルールを設定しておく。
信頼関係は大切だが、それだけに頼らない。
親しい人との仕事でも、必ず「書面」でルール化しておく。
相手がどれだけ良い人であっても、ビジネスはビジネス。感情と仕事を切り離す視点が大切。
信頼できない相手とは、どんなに条件が良く見えても契約しない覚悟を持つ。
まとめ:契約書は「安心の備え」そのもの
スモールビジネスを始めると、人とのつながりや縁を大切にしたい気持ちが強くなるものです。私自身も、信頼関係を重視したいと思っている一人なので、「契約書?ちょっと大げさじゃない?」と感じる方の気持ちはとてもよくわかります。
しかし、信頼だけで乗り切れない局面は、必ずと言っていいほど訪れます。どれだけ仲が良くても、ビジネス上の利害が絡めば、人間関係は簡単に崩れてしまう可能性があるのです。
だからこそ、契約書は自分を守るだけでなく、相手を守るための「安心の備え」でもあるのだと考えてみてください。最初にちょっと面倒くさくても、内容をしっかり詰めて契約書を作成し、合意をとっておく。
それだけで「あとから文句を言われる」「予期せぬ請求を受ける」「作業が増えすぎて採算が合わない」といった最悪のシナリオを大幅に減らせます。万が一トラブルになっても、契約書を根拠に話し合うことで冷静に解決へ向かうことができるのです。
今回ご紹介した私自身の経験は、システム開発やデザインといった事例でしたが、コンサル業務やオンライン講座の運営、アフィリエイトや営業代行など、さまざまなビジネスシーンに共通する学びだと感じています。
もし今、「ちゃんとした契約書、用意してなかったかも…」「サンプルを探してザックリ作っただけで細かいところは詰めてない」という方がいたら、この機会に一度見直してみてください。
必要に応じて専門家のアドバイスを受けるのもおすすめです。弁護士費用は安くはありませんが、後々のトラブルで失う時間やお金、そして精神的ダメージを考えると、むしろ得になるケースは少なくありません。
最後に
ビジネスにおいて「契約書」は堅苦しい存在のように思われがちですが、実際は自分自身や相手との関係を健全に維持するための大切な道具です。
一度でもトラブルを経験すると、「やっぱり契約書、大事だな…」と痛感します。私の場合は、システム開発の件で大きく学び、デザイン制作では事前の備えがあったおかげで大ごとにはならずに済みました。
それでもなお、「実際のトラブル事例がもっと知りたい」「契約書に盛り込むべき細かい項目が知りたい」という声があれば、ぜひコメントなどで教えてください。私も過去にいろいろと苦労しながら勉強した身なので、まだ足りない情報や実例があるかもしれません。
もしこの記事を読んで「自分も似たようなトラブルに遭った」あるいは「契約書なしでやってきたけど不安になった」という方は、一度じっくり作成や見直しをしてみてくださいね。
契約書を味方にすることで、ビジネスをもっと安心して、もっと楽しく進めていきましょう!
それでは、また次回。