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答えを出される前の今だから - 虹ヶ咲完結編第1章に向けたよもやま話 -

いつもその時々の考えを残し、後日振り返るための感想noteです。
2024年9月6日の映画「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編第一章」公開を控え、今回は公開に向けた思考整理です。

今回は全体としてテーマを設けていないため、基本トピック単位で完結しています。


キャラクターデザインの受けとめ

キービジュアル公開から燻り続けているお話。

虹ヶ咲 6th Live!を「変わり続ける作品にあって変わらないものが何か、それをステージやラブレターを通して対話する場だった」と総括した経緯があり、キャラデザ変更に対しては好意的に捉えている身です。私が作品と接する本質的な部分はニジガク13人の動機づけや考え (いわばパーソナリティ)にあることから、馴染み深い横田さんのデザインから離れるのは当然惜しいですが、むしろ挑戦的な試みでどのような物語を示すのか楽しみになったからです。

一方で、世間として大きく括れば人物の顔が与えるインパクトは非常に大きかったと言えます。ラブライブ!シリーズにおいてアニメの重要性が高い認識も強く、アニガサキから入ってきたファンも非常に多いことから地続きを求める方が多くなるでしょう。だからそこを嘆くこと自体は自然です。

好意的に捉えている自分ですが、その先で心配になった部分もあります。例えば以下のような点です。

  • 追加キャラクターの紹介がアニガサキ準拠 (出てくるイラストに一貫性がない)

  • 試聴映像やPVが案外けろりら先生のタッチに統一されていない

何故変えた?は作品で提示されると捉えていますが、変化を受けとめていたら意外と一貫していない余白が逆に心配になった昨今です。
そんなことを考えていたら思い出されたのが、春に公開された映画「トラペジウム」でした。

「トラペジウム」では総作画監督としてけろりら先生がクレジットされ、作中では突然けろりら先生タッチのカットが登場します。何かと「ぼっち・ざ・ろっく!」と比較されがちな映画虹ヶ咲ですが、作り方の観点で言えば、もしかしたらトラペの方が参考になりそうな気がしています。
すなわち、最初から映画虹ヶ咲も完全に寄せるつもりはないのではなかろうかと。

提示される変化と求めている期待のズレは、映像作品である以上、映画館で答え合わせされると考えています。9月6日の公開日はストーリーのコンテクスト外でも楽しみであります。
個人的にはけろりら先生のニジガクは動きを描きやすそうなイメージがあり、大きなスクリーンに映えそうな印象を抱いています。

競争する集まりとしての同好会、再び

First LIVEまでの虹ヶ咲はマンスリーランキング、ヘッドライナー選抜など競い合いが強く意識されてきました。虹ヶ咲 First LIVEで行われた「アンコール選挙」が最たるもので、やり方に強い反発が浴びせられました。(当時の私を含め)

それから虹ヶ咲は競争・選別から調和・個性を重んじる展開に変化してきます。アニメーションPVをひっさげて登場した「未来ハーモニー」の曲名も印象的ですし、アニメでそれぞれのやりたいことを伸ばしていく場としてスクールアイドル同好会の位置づけが描かれてきたことも素敵です。

調和・個性の世界にいた虹ヶ咲にとって、競争をテーマにしてそうなスクールアイドルグランプリ(GPX)が登場することは、大きな転換点と考えられます。

虹ヶ咲 First LIVEの時に反発を覚えた理由は、当時の同好会の目指す方向性が不明瞭だったりキャストさん達の反応や挨拶に突き動かされた部分が大きかったです。"運営が最大のアンチ"と呼ばれていたこともあり、企画自体は挑戦的で面白いけれども、目指す先が分からないのに競争で辛い思いをさせている理不尽さでした。

対照的に、現在はスクスタ・アニガサキその他いずれもスクールアイドル同好会を描いた土台があります。競争という"選ぶ"場を描くための期は熟したと考えられるのかもしれません。

あの頃抱いた理不尽さを蒸し返されることはもうないと思いますが、虹ヶ咲が持っていた競争の側面について、2019年で止まった時間が再び動き出すかもしれないのは楽しみです。
そして、その先にあるのが虹ヶ咲 7th Live!なのでしょう。

「NEW TOKIMEKI LAND」

ISLANDではなくLAND

ポスターはアニメでもえいがさきでもないという…

第一印象は舞台が沖縄なのに「ISLAND」ではないことでした。
「ISLAND」は島を語源としています。今回「LAND」を選んだということは、あくまで地続きの土地を示唆しています。単に開催地がKアリーナ横浜だからかもしれませんが…。(オチなし)

ブルーレイ発売前に行われるライブ

今回はブルーレイ発売前にライブへ突入します。週替わり映像の上映期間からして確定しているでしょう。つまりライブまでのリードタイムが短く、ファンにとって十全な準備が出来た状態で迎える訳ではありません。逆に、映画から虹ヶ咲に入った方もそのまま楽しめる利点があります。
(※初出時にブルーレイ発売前にコンセプトライブをやるのが珍しいと書きましたが、数で言えば発売前に行う方が多いので訂正して削除します。)

そして、虹ヶ咲のライブと言えば代々アニメパート、スクスタパート、ユニットパートのように区分けされている展開でしたが、今回は新規曲がなさそうなメンバーの立ち回りなどに大きな期待(余白)を残していることが非常に楽しみです。「NEW TOKIMEKI LAND」を「ときラン」と略している方を見かけて、うまいと思いました。

終わりに:

小難しいことを考えがちですが、今この上映が差し迫っている瞬間を大切にするため、考えを外部記憶に書き出して突き放す必要がありました。
その為に出来上がったのがこのnoteでした。

自分が完結編第1章に期待していることは、虹ヶ咲にとって古くも新しい"競争"というテーマを通して13人がどういう物語を歩み、"あなた"の分身である高咲侑が12人とどう向き合い、"あなた"から独立した侑自身がどういう選択をしていくのか。その3点に尽きます。

言い換えれば、活動の場を作品名に据えた「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」において、競争は場をどう変化させていくのか。記念PVで歩夢ちゃんが触れていたように、その大きなテーマに向かう緊張感と高揚感(トキメキ)は、作品のファンとしても、公開前の今しか得られない感情です。見てしまえば、今抱いている期待と不安に答えが出てしまうわけですから。

映画館を昇る瞬間の高揚感が好き

映画館へ昇る際の高揚感が私は好きです。そして、エスカレーターを降りる自分がどうなっているのかも楽しみです。
ではでは。

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