アクスタ撮りやぬい撮り写真を動かしてみよう
年末年始のインプット期間ということで、そのひとつとして動画生成AIを試してみました。Xでフォロワーさん達が実際にやってらっしゃるので、私も少しだけぬいぐるみを動かした上で、感触や気付いたポイントを備忘として残しておきます。
使ってみたプラットホーム
アクリルスタンドを歩かせる
以前撮影したアクリルスタンドの写真に、ポーズを決めてから右へ歩いて行くという指示を出してみました。
顔付きや髪型のようなディテールがあるものはどうしても崩れてしまいますが、案外違和感なく動いてくれます。
アクスタポートレートにちょっとした動きを付ける位は実現出来そうですね。
立っているぬいぐるみに動きをつける
見つかって逃げて行くぬいぐるみ
以前撮影したぬいぐるみ (moipon 中須かすみ)を動かしてみました。
元写真はこちら。
「植物を触っていたら見つかって驚く」という指示を出します。
何回か作り直しをしていますが、結構巧く作ってくれました。
次に繋ぐ動画として、同じ写真から「手前方向に走って逃げて行く」指示を出しました。
足が生えてしまいましたが、オリジナル写真の被写界深度も理解して走っていくのがすごいですね。
折角なので、走ると言わずに「ロケット噴射で空へ飛んで逃げて」もらいましょう。
意外と出来ますね。
知人に冷静に報告したら「結構マッドサイエンティスト気質ですよね」と突っ込まれました。そんなことはありません…。
新年のお祝い
懇意にしているカフェさんのぬい撮りスペースで撮った写真を基にしました。
位置や口を動かさずに、瞬きしながら手を振ってくれるように指示を出しました。
かわいい。
勝手に指は生えましたが、この位のデフォルメなら許容範囲ですね。なかには5本指が生えた動画もありましたが、そこまでやると元のデフォルメ具合を超えたホラーになるなぁ…と却下しました。
ぬいぐるみを動かす上では、ホラーにならないバランス感覚を求められる気がします。
遊ぶぬいぐるみ
場所とライティングだけ選び、2体並べた写真を撮影しました。
左右を向きながら遊んでいます的な指示を出してみました。
それだけではかなりフリーダムな動きをしてしまうため、「口は絶対に動かさない」「ゆっくり動く」などの指示も加えてみました。moiponは造詣がシンプルなため、横や後ろを向かせても違和感が少ないです。
きちんと影や日の向きも認識しているため、元の写真を撮影する段階で構図や状況を決め打ちにした方が良いです。
どことなく欧米のアニメみたいな小動物的動きをしているため、そこは改善点かもしれません。
寝そべりぬいぐるみを動かすのは難しい
これまでは立っているぬいぐるみを動かしてみましたが、最後に寝そべっているぬいぐるみも動かしてみました。
寝そべりぬいぐるみの難点は、寝そべっているまま動くとホラーみが強いことと、白目のまま表情を変えるとやはりホラーみが強いところです。白目で立って動いているのも怖いです。
基本的に、寝そべりぬいぐるみは動よりも静に向いているんでしょう。私の技量では、リズムを取って頭を少し動かす位のことしか出来ませんでした。寝そべりぬいぐるみが登場した時代を踏まえると、近年はぬいぐるみに求められている役割の変化を感じます。
おわりに:学んだコツ
普段はスチル(1枚の静止画)をどう切り取るか考えて撮影していますが、ぬいぐるみという被写体について、再び動かして物語を付与することを試した形です。
同じようなことを考える方向けに、幾つか見つけたポイントを共有します。
・AIに任せずスチル撮影段階で画を作り込んでおく (動画生成AIに任せる部分を極力減らすことで自然さを保てる)
・ディテールのあるグッズは破綻しやすい (シンプルな造型のmoiponがとても相性良かった)
・コミカルとホラーの境界線を理解する (ぬいぐるみが動くという不自然さを、如何に自然に見せられるか)
・動かすパーツと動かさないパーツを明確にして、動きの意図に集中する (あまり動きが多いと何をしているのか伝わりにくく、怖くなる)
私がやったことは恐らくストップモーションの時短術のようなものですが、"アクリルスタンドやぬいぐるみを自律的に動かす"こうした表現が簡単にできるようになったのは「未来ずら〜」となりました。
一方で、動画生成AIは文字通り生成AIであることから忌避感を持つ方も居る点や、あくまで自分が持っているぬいぐるみ等に留める意識も重要だと考えています。
ぬいぐるみやアクリルスタンド全盛期のいま、ひとつの表現方法として今後増えていくようには感じました。
以上、冬休みの自由課題レポート(?)でした。
ではでは、今年もよろしくお願いします。