雑誌に載らないお台場・有明観光 [09] - レインボーブリッジのifと過去
多忙になりすぎて更新が3ヶ月程空いてしまいました…。
リハビリしつつ誰得なお台場・有明観光の話を続けていきます。
東京都心と東京臨海副都心(お台場・有明)を結ぶレインボーブリッジ。
歩いて渡れることや、そこから見られる景観は度々話題になります。今回は、そうした陰で取り上げられない部分に焦点を当ててみます。
いざ芝浦口へ
都心側からレインボーブリッジを渡るには、最寄りのゆりかもめ 芝浦ふ頭駅から倉庫と道路に挟まれた道を進んでいきます。
華々しいライトアップと比べると、意外と地味な景観ですよね。
錆び錆びになっている通路を進むと芝浦アンカレイジ入口に着きます。
内部はコロナ禍で訪れた際にエアコンが効いていないこともありましたが、この日はとても涼しかったです。
芝浦口はもっと豪華になる予定だった?
ここには休憩施設のほか、芝浦アンカレイジの模型が設置されています。
模型が示す芝浦口のif
その模型では、先ほど通ってきた通路の形状が異なっています。
しっかりとした楕円状の階段が造られています。
実地の様子よりもきちんと整備されている印象を受けますね。
実地では敷地沿いに道路が整備され、多くは草が茂ったままになっています。模型で描かれていた芝浦口を造るための敷地が設けられているように見えます。
ここからは推測になりますが、レインボーブリッジの建設当時、東京都議会では建設予算の膨張について指摘を受けている議事録が残っています。臨海副都心開発や世界都市博覧会も景気悪化に伴い予算の一時凍結や延期がなされてきたことから、もしかしたらそうした一環なのかなぁ…とも感じてしまいます。
(詳しい方がいたら教えてほしいです🙏)
そんな現在の通路ですが、反対側に至っては朽ちてしまい通り抜け禁止に…。
奥には案内する相手を失った看板が佇んでいます。
そろそろ再整備されたりするのでしょうか。
ちなみに:似たような形状の台場口
ちなみにお台場側の台場口に目を向けると、その入口は芝浦口と同じような楕円状になっています。模型で造られた芝浦口とどこか統一感を感じます。
遊歩道が有料だった頃の名残
さて芝浦アンカレイジのなかに戻りましょう。
当初は有料だったレインボープロムナード
レインボーブリッジの遊歩道(以下レインボープロムナード)は道路を挟んで二手に分かれ、サウスルート(都心側の眺め)とサウスルート(品川・台場側の眺め)を選べます。
夕方にはこのような絶景を拝めます。
そんな遊歩道ですが、当初は有料(300円)でした。
しかしながら2000年には無料化されて現在に至ります。
経緯としては、近隣住民の移動経路としても利用されている事情などを勘案したようです。
一方で無料化によって芝浦アンカレイジと台場アンカレイジの展望室が閉鎖され、今も利用出来なくなっています。
その名残が現在も見られます。
芝浦アンカレイジの展望室
入口の真上にあるのが展望室です。
アンカレイジを歩いていると名残が見られます。
上述の模型では売店もあったようですね。
台場アンカレイジの展望室
台場アンカレイジは海上にあることから、遊歩道からアクセスします。
かつてはアンカレイジ内にあるエレベーターと階段から利用でき、ノースルート・サウスルートの往来も可能でした。ここが封鎖されたことで、ルート同士の往来がすごく不便ですね。
現在エレベーターはRPGの隠しダンジョンのようになっています。
エレベーターの近くにある階段からは、かつて展望フロアに降りられました。
いずれの展望室も維持自体はされているようですが、外からは眺めていると見えるのに入れないダンジョン感があって好きです。
おわりに:華々しさの影に苦労があるのかもしれない
さて、今回はレインボーブリッジであまり取り上げられない話をピックアップしてみました。
お台場や東京港のシンボルとして華々しく光る橋ですが、今回の芝浦口の模型や閉鎖された展望室からは、巨大なシンボルを造り運用する上での苦労も感じるようでした。
お台場を撮影する身としてはこの景観が無料はとてもありがたいことです。が、いつか展望室に入ってみたいなぁ…と思うのでした。
次回予告:お台場から見る富士山
意外と見えるんですよね。
過去の記事はマガジンからご覧下さい。
参考:お台場オブジェ・モニュメントマップ
掲載情報のダイジェストやマップはホームページにまとめています。