『カリギュラ2』プレイレビュー。緻密に練られたストーリーと試行錯誤のバトルが魅力
こんにちは!ましゅーずです。
今日は先日クリアした『カリギュラ2』のレビューを書いていきます。
ではどうぞ~
1.概要
本作は過去の後悔から解き放たれた理想の世界から、現実への帰宅を目指す学園ジュブナイルRPGです。
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対応機種:Nintendo Switch
発売日:2021年6月24日(木)
希望小売価格:
・通常版:パッケージ版・ダウンロード版とも 7,980円(税込8,778円)
・限定版:パッケージ版・ダウンロード版とも14,800円(税込16,280円)
ジャンル:RPG
CERO:C(15才以上対象)
発売元:フリュー株式会社 / 開発:株式会社ヒストリア
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【ストーリー】
後悔のない世界"リドゥ"
謎のバーチャドール・リグレット。
彼女の歌を聴いた人間は次々に別世界にとりこまれていく。
彼女が創った“リドゥ”は人々の後悔が創り出す仮想世界。
『あのとき、ああしていれば……』
誰もが密かに抱える人生をやり直したい想いを実現してくれる世界。
選ばなかった選択肢を選んでいた世界の自分――リドゥとは
そんなifの人生を体感できる、後悔のないぬるま湯の世界である。
もう1人の歌姫と帰宅部
偽りの世界”リドゥ”の破壊を試みるもう1人のバーチャドール キィ。
彼女は現実に目覚めかけていた主人公をパートナーに選び、力を与える。
あるきっかけで現実の存在を知ってしまったメンバーを集め、現実に帰るべく『帰宅部』を結成。
世界の創造主を相手に、もっとも困難な帰宅が始まる。
帰宅部の現実の姿
ただし、リドゥでの彼らの姿は、一度、現実から目を背け過去の後悔をやり直した『IF』の姿でしかない。
彼らがひた隠しにする現実の姿はプレイヤーのみ踏み込めるタブー。
踏み込む際には自己責任で、“後悔なき選択”を―。
(公式サイトから引用:https://www.cs.furyu.jp/caligula2/story/ )
以上が本作の概要とあらすじです。ジュブナイルRPGという点ではペルソナシリーズと似ており、それを意識した作りになっていると感じました。
2.斬新なバトルシステム
カリギュラシリーズの特徴として挙げられるのはそのバトルシステムです。私は本作が初プレイとなったため特に衝撃を受けました。バトルでは、仲間の行動とターゲットを選択後、相手の行動を予測できるイマジナリィチェインのシステムを採用しています。このイマジナリィチェインは、数秒間の敵味方の行動予測が映像で映し出されるので、左上の攻撃の命中率と合わせて行動結果を確認し、ベストな行動やターゲット、行動開始タイミングが選べるシステムとなっています。つまり、未来を見てから現在の攻撃やスキルなどを選べるということです。超便利
▲イマジナリィチェインの最中です
未来予測の時は画面が少し青っぽくなります
このイマジナリィチェインがハマるとめちゃくちゃ面白いです
画像の右下のようにタイムラインで攻撃が表示されるため、それ以外の時間は待ち時間が生じますが、うまく相手の攻撃を読んでカウンターをしてその間にバフをかけてまた攻撃して・・・とやるとそこそこ強い敵でも余裕で倒せます。逆に言えば、適当に戦闘をこなしていると雑魚でも結構苦労します。
前述したように未来予測をして味方と攻撃を合わせる瞬間が一番気持ちいいので、序盤に仲間が少ない時やチュートリアルの説明が不足していた時は理解できずに苦労しました。欲を言えばバトルに倍速機能みたいなのが欲しかったですね。
その他(バトル関連でよかったところ・改善点など)
・アイテムやスキルを並び替えるかラップアラウンドできたらなおよかった。有能なアイテムや強いスキルが修得順で下の方に行ってしまうので、いちいち探してボタンを押すのに時間がかかりました。
・バトル中に流れるバーチャドールの曲がとてもよかった。エリアの端に歌詞を表示するというのも斬新で他のゲームには出来そうにないかなと思いました。どの戦闘でも流れるので雑魚でもリズムに合わせて攻撃しているようで退屈しない仕組みなっています。
・私だけかもしれませんが、バトル全般説明不足に感じてしまいました。最後の方は大いに楽しめましたが、ボルテージやカウンター、キィの歌の効果、キャラ同士の相性などよくわからずに途中まで進めていました。NG+にしてから気づいたことが多々ありました。
・難易度的なレベルデザインは良い具合に調整されており、とくに苦労することもなかったです。道沿いの敵だけ倒していけばボス戦も問題ない感じ。
3.充実したストーリー
本作はストーリーが結構充実しています。メインシナリオはもちろん、サブクエストや仲間とのパートを進めていくことでリドゥという世界に対する理解を深められます。
▲サブクエストをこなすことでそれぞれの関連性が明らかになる
サブクエストは膨大な量がありますが、比較的簡単にこなすことができるものも多く、それぞれが因果系譜として示されるため順序も見えやすいです。この手の作品は主人公たちが危機的状況に瀕しているにもかかわらず街の人々がそうではないことに違和感を感じたりしますが、この作品はサブクエストやカットシーン等でそれを回避し、世界観の理解を深められていると感じます。また、どれも攻略に必須ではなくクリアしなくても不利にならないので面倒な人はメインストーリーのみに従事できます。(強い武器・アイテムはダンジョン内で入手可能)
▲踏み込みことでキャラクターの謎がわかる
また、味方のキャラクターがしっかりと立っていたのもよかったです。各ステージはそれぞれのキャラクターにまつわるものが中心で、それ以外にもキャラごとのエピソードを進めることで各々の"後悔"を知ることができます。アドベンチャーゲーム的な要素もあるのでそこらへんが好きな人にも合うと思います。
4.まとめ
本作はグラフィック面などを考慮すると、他のRPGには負けてしまうと思います。しかし、斬新なバトルシステムやストーリー・世界観といった点で十分に評価されるべき作品だと思います。学園ものが好きな方やありふれたRPGやアクションに飽きた人、バーチャドールの曲が気になる人にはおすすめです。個人的には件が一番好きでした...
▲執筆時点ではSwitch版が安くなっていました