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置き去り猫を助けたい!⑪

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捕獲器初体験

カモちゃんの次は間髪入れずにエビちゃんの捕獲に挑戦しました。同じ作戦でいこうとハウスを設置しますが、カモちゃんの捕獲を見ていたためか警戒してなかなか入りません。そこでいよいよ捕獲器の出番です。

捕獲器の使い方は預かりさんに教えてもらいましたが、失敗したくないので玄関で入念に使い方をチェック。捕獲器奥にある板を猫が踏むと「ガチャン!!!」というかなり怖い音を立てて扉が閉まる仕組みです。これで捕まったら怯えるだろうな...。

捕獲器に美味しいウェットフードを仕掛けて待つこと数分、エビが周りをウロウロしだしました。ですが警戒モードでなかなか入りません。捕獲器の見た目、ダンボールで覆っているとはいえどう見ても怪しいですからね。

美味しい匂いにつられてタビマメ親子と外飼いユキちゃんまで来てしまったので、ユキちゃんはお隣さん宅玄関に隔離、タビマメ親子はキャリーに入ってもらいました。タビマメ親子、なんの疑いもなくキャリーに入っていたのでやはり捕獲は余裕そう。

物陰に隠れてエビが捕獲器に入るのをひたすら待ちます。入りそうで入らないエビに焦りつつも、ただただ待つしかありません。そして30分は経ったであろう頃、エビがそろりそろりと捕獲器に入り始めました。

頭が入り、お尻が入り、ついにしっぽまで入った!...そして出てきた!!??

なんと、ペダルを踏まずにごはんだけ取って出てきてしまいました。どうやらごはんをたっぷり盛ったせいで、ペダルの手前から口がごはんに届いてしまったよう。急いでちゅーるを取りに帰り、今度はなるべく奥に平べったく塗って再度物陰に隠れます。

少し警戒が解けたエビがまたすぐに捕獲器へ。
そして、しっぽまで入ったところで...

「ガチャン!!!」
と凄まじい音を立てて扉が閉まりました。

エビは当然パニック。扉に何度も体当たりする顔がこれ以上ないくらい怯えていて、またもや心底申し訳ない気持ちになりました。胸が潰れそう...。

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エビを猫部屋に入れると(やはり大暴れからのタオルで鎮静)タビマメ親子がやって来て、窓の外を心配そうにウロウロ。

3匹はいつも一緒だったらしく、昨日も裏の薮で楽しそうに追いかけっこ(エビが隠れてマメちゃんを呼ぶとマメちゃんが薮に飛び込む、タビちゃんは見守る)をする姿を見ていたので、ああ...もうこの子たちはあれができないのか...と、また辛い気持ちになりました。しんどい。

ついに捕獲完了

最後はタビマメ親子ですが、やはり逃げることなく大人しくキャリーに入ってくれたので、これで外の生活とさよならだよということを伝えて猫部屋に入ってもらいました。

タビちゃんを猫部屋に入れた際とても驚いたことがあって、ケージの中のエビを見るやいなや隙間から手を突っ込んで一生懸命エビを触るのです。ケージを開けようとしているのかすごい力でガチャガチャして怪我をしそうだったのでドアを開けると、すぐに中に入ってエビにぴったりと寄り添いました。

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さっきまで絶望の表情をしていたエビちゃんも少しホッとしたように見えて、猫同士の絆は自分が思っている以上にちゃんとあるということを改めて実感しました。ちなみにマメちゃんは部屋に入ってすぐにおもちゃで遊んでました。大物すぎますね。

一筋の光

マメちゃんはすでにお見合いの予定があったので、ウイルス検査のためにすぐに病院へ行きました。ついでに慣れているタビちゃんも連れて行きウイルス検査と駆虫などをお願いしました。

ピーちゃんが猫エイズだったこともあり、二匹の検査結果を待つ間は緊張しすぎて胃がキリキリ。この子たちが陽性ならきっと他の子も陽性だ...。名前が呼ばれ祈るような気持ちで診察室に入ると先生が明るい声でこう言いました。

「いい状態ですよ、陰性です」

え!?陰性ですか?本当ですか?良かった〜と、もう全身から気が抜けました。猫エイズ・白血病ともに陰性。泣きたいほど嬉しい瞬間でした。

もしかしたら他の子も陰性かもしれない!

重ねて書きますが、猫エイズだからと言って悲観する必要はないと思います。今回は8匹譲渡が目標なので、どうしても譲渡率が下がってしまうエイズに過剰に反応しているだけで、エイズ陽性の猫でもストレスなく生活すれば天寿を全うできる子が多いです。

とにかくこれで全員揃って(マメちゃんはまだ子どもなのでお留守番)28日の手術に連れて行けます。これだけは絶対にやろうとmayabellさんと決めた全頭不妊手術の達成が見えてきました。

⑫につづく

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