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置き去り猫を助けたい!㉑

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使ってくれた..!

年が明けて元旦の朝、早速昨日テラスに設置した新カモハウスの様子を見に行きました。すると、ベッドを誰かが使った形跡が!外飼いユキちゃんの可能性もありますが、なんとなくカモちゃんな気がします。

完璧だと思ったカモハウスですが、いざ外に置いてみると意外と風が入りそうな構造だということに気づきもう少し手を加えることにしました。ちなみにベッドには貼るホッカイロ2枚を毎日夕方くらいに入れていました。

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開口部がもう少し狭い方が風が入らないのと、潜るような感じが気に入るかなと思い寝床入り口とハウスの前面を改装。けれどこれは結果的に大失敗で、改装してから寝床を使った形跡が見られなくなってしまいました。慌てて元に戻して、最終的には上部分だけを追加で覆う形に落ち着きました。

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設置して2日後にはハウスの中でごはんを食べるカモちゃんを目撃できたものの、寝床に入っている姿はなかなか見られず。9日目にしてやっと寝床に入っているのを見れた時には本当に嬉しくて、カモちゃんを驚かさないように小さくガッツポーズしました。

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カモちゃんにとってより良い道は

1月中頃には2mくらいまで近づけるようになり、目の前でごはんを食べ、おやつのちゅーるは触れるほど近くで食べてくれるようになりました。私を見て猛ダッシュで逃げていた1ヶ月前から比べると大進歩。

やっと心の距離をゼロに戻すことができたように感じました。

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朝起きてカモちゃんがごはんを食べるのをのんびり眺め、おやつの時間にはちゅーるを美味しそうに舐める姿に嬉しくなり、夕方にまたごはんをあげて食べ終わるまで側にいて、そんな時間が日常になりました。勇気を出して少しづつ変わっていくカモちゃんを見守るのはとても楽しかったです。

私が側にいることに徐々に慣れ始めてきたカモちゃんの姿に捕獲の可能性を感じた私は、かねてから相談していた方に連絡しました。保護猫カフェ ネコリパブリック東京 お茶の水店(以下ネコリパ)の店長さんです。

正直、まだ誰からも声がかからないカモちゃんのご縁探しをここで細々やることに限界を感じていました。まったく人慣れしていないので譲渡会に出せるのもまだまだ先、たとえ出せたとしてもカモちゃんの性格上ケージの中で震えて終わるのが目に見えています。

いつまでもここに居させるのもきっと良くない。カモちゃんにとってより良い選択は何なのか。そう考えた時、保護猫カフェに行かせてあげたいと思ったのです。

ネコリパでボランティアをしていた私は、そこでたくさんの卒業していく猫たちを見てきました。その中にはまったく人慣れしていない猫やハンデのある猫、エイズ陽性の猫、療養食が必要な猫、色々な子がいました。別の場所から保護されてネコリパで仲良くなり一緒に卒業していった猫たちもいます。そういう光景をずっと見てきたので、カモちゃんもきっとここで良いご縁を掴めるはず!そう思ってこの決断になりました。

銅像になる日々

カモちゃんがネコリパに旅立つ日が2月末と決まり、いよいよ本格的に捕獲作戦を開始することにしました。私が考えた作戦は、1日3回ひたすらじっとカモハウスの横にいるという銅像作戦。動かずただただ無害をアピールし、油断してハウスに入ったところでドアを閉めて捕まえるという方法です。このための新カモハウスです。

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いつもより近くに陣取る私にやはり警戒するカモちゃん。少しでも足を動かしたり、手で顔を掻いたりしただけでも「シュバッッッ!」とハウスから飛び出してきます。なかなか手強い...。それでも毎日3回も繰り返していると、警戒心の塊のようなカモちゃんでも油断が出てきます。

作戦開始から5日もするともう少しで手の届きそうな距離で銅像になることを許されました。いけそうな気がする...でもあと10cm...確実な距離まで近づきたい。もう二度と失敗したくなかったので、慎重に慎重を重ね銅像になりながらシミュレーションを繰り返しました。

そしてついに、その時は来たのです。
㉒につづく

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