置き去り猫を助けたい!⑨
ピーちゃん捕獲
ビワ一家を無事に送り出せたので、次なる捕獲目標はピーちゃんです。
mayabellさんの友人が預かりさんを引き受けてくれることになり、人慣れしているピーちゃんをお願いできることになりました。預かりさんが見つかったのは本当にラッキーで、もし見つからなければ一旦TNRもやむなしと思っていました。
捕獲しようと決めていた日の朝、ちょうど家の前をトコトコ散歩しているピーちゃんを見かけました。散歩を終えるとお隣さん宅のゴザが敷いてあるお気に入りの場所で、日光を浴びながらお昼寝を始めました。ピーちゃんがきっと何年もそうしてきた日常です。
これをまた自分が今日奪います。もうやると決めたので捕獲することに迷いはなかったですが、心がズキズキ痛むのはこの先どの猫を捕獲する時も変わらないのだろうなと思いました。
ピーちゃんはスリスリするほど慣れていたのでまずはお隣さんがやったビワスタイルを試してみましたが、玄関前まで連れて来た途端なにかを察したピーちゃん。ぐにゃりと身をよじって逃げてしまいました。そこでまたお隣さんにお願いしたところ、あっさりキャリーに入れて連れて来てくれました。
突然ケージに入れられたにも関わらず、怒ることもなく不安そうにスリスリ頭突きしてるピーちゃんに涙が出そうになりました。毎日の日課や好きな場所、仲間たちを奪ってごめんね...。
ピーちゃんはタビちゃんやマメちゃんと特に仲が良かったそうなので、お別れも言えずもう会えないなんて、自分で捕まえておきながらかわいそうでたまりませんでした。
ピーちゃんがして欲しかったこと
うちで2泊した後に埼玉の預かりさん宅まで父の車で送ってもらい(埼玉から外房まで2段ケージを届けにわざわざ来てくれて、その帰り道に4時間かけて送ってくれました 涙)、少し鳴いてはいたものの無事に到着。
そこで驚きの光景を目にします。なんと預かりさん、ピーちゃんをなんの躊躇もなくヒョイッと抱っこしたのです。ピーちゃん、抱っこできるんだ...まったく知らなかった...。
腕の中で嬉しそうにゴロゴロいうピーちゃんを見て激しい後悔が襲って来ました。ケージの中でヒャンヒャン鳴いていた時に、こうしてあげれば良かったと。
私は野良猫に対する経験値がほぼなかったので、ピーちゃんがいくら慣れているとはいえやはり怖かったのです。でも怖かったのは、突然知らない場所に閉じ込められたピーちゃんの方だったのにちゃんと向き合うことができていませんでした。
もっとたくさん抱っこして、もっとたくさんなでて話しかけてあげれば良かった。
でも今日からは保護猫に慣れた預かりさんの元で、たくさん甘えながらゆっくり里親探しをするから安心してね。そんなことを話しかけながらなんとか思いを断ち切り、後ろ髪を引かれながら預かりさん宅を後にしました。
まさかのエイズ陽性
預けた次の日に早速ウイルス検査に行ってくれた預かりさんから検査結果の連絡をもらいました。それが、まさかの猫エイズ陽性という結果。
コロニーの状態からおそらく白血病の猫はいないだろうし(白血病はやはり陰性)、エイズも陰性だろうと思っていたのでこの結果はショックでした。
猫エイズは発症しなければ陰性の猫と変わらない生活を送れるし、そもそも発症率が低く潜伏期間も10〜15年あるので、発症しないで一生を終える猫もいます。もちろん人にもうつりません。
なのでピーちゃんがエイズ陽性でもそんなに落ち込むことはないのですが、心配なのは他の猫たちもエイズ陽性かもしれないということ。
(こちらに猫エイズについて詳しく書かれています→「りんご猫とは、、」保護猫カフェ ネコリパブリック)
これから8匹譲渡しようとしているところで、全頭エイズ陽性はやはりハードルが高いのです。「エイズ」という響きからかまだまだマイナスなイメージを持っている人も多く、いくら陰性の猫と変わらない生活が送れるといっても譲渡が難航するのは目に見えています。この検査結果はかなり落ち込みました。
⑩につづく
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