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月1回の家族会議でKPTを使ってみんなで振り返り

私がやっている、月1回の家族の振り返りの会、家族会議を紹介します。


共働き、3人子育てで摩耗していた

二年くらい前までは、平日の仕事でストレスを貯めすぎて、土日は、お出かけが時々あるものの、午後はソファに倒れ込んでおりました。

その後、メンタルが不調となり、去年は、ひたすら暗い日々を過ごしておりました。自分は何をしたいのか、これまでやってきたことは何か意味があるのか、苦しんでおりました。

家族で何か楽しいことをする、っていうことが足りていないのかな。

妻に、「家族で何かをするっていうことができていないのかな。」と相談をしてみました。「そうね、うーん、なんか、私も、日常の生活の導線が不便だなあと思い始めたんだけど、考えるのも大変になってきたのよね。」

共働き、3人の子どもを見るのは、非常に大変でした。

私たちは、摩耗し、改善を考える余力も残っていませんでした。

KPTを家でやってみるか

暗い日々のなかで、妻が「家族でKPTやってみるか」と提案してくれました。

KPTは、Keep, Problem, Tryを書きだすやり方です。
二人とも、エンジニア出身なので、家でこれをやってみるというのは面白いねとなりました。

モヤモヤってしてて、言語化する余裕もないが、
1時間やると事前に予定することで、困りごとの可視化兼相談ができるんじゃないかと。

ご参考として、ソニックガーデンさんのKPTに関する記事を。


始めたときは、家族会議じゃなくてカオス会議だった

私としては、子どもに聞いてほしいこともありましたので、家族会議と称し、子どもたちに参加してほしいとまず相談しました。

「どういうことを話すの?」と聞かれたので「自分が困っていることを話せるよ」と伝えました。

ちなみに、子どもたちは年齢バラバラなので、集中力もバラバラです。
とにかく、会議のモードになってから、5分くらいで限界を迎える子もいます。

そこで、Keep, Problemは、一人ずつ順番に発言していくこととして、集中力の持たなそうな子から順番に発言をさせるようにしました。

ただね・・・
一人の子が、「○○が、いつもテレビを占有している!」と困り事をいえば、言われた子がすぐさま反論し、言い合いにすぐになります。この反論を野放しにせず、「静かに!今は人の話を聞く番であって、発言権はないよ!」と注意をしないといけません。家族会議の最初の回はカオスだった。

決めたことを1か月遂行する”法的措置”で発見が生まれる

最初の三回は、進行は大変で、Tryでまとめるのも大変。結局、妻と私が語らいつつ、よくて一人目の子が議論についてこれるかどうかという感じでした。これはこれでよかったでしょう。

これをやってみようと最終結論をわたしが述べて、毎回クローズします。不思議なことに、ここで決めた”法的措置”を、子どもって覚えているんですよね。

例えば、実際に執行された措置として・・・・
「N時を過ぎて起きている場合は、子ども部屋の占有権を一か月取り上げて、誰でも使っていい部屋とする」なんてのもありましたが、みんな覚えているて、実際に発動されたときは、兄弟が大喜び。シャーデンフロイデなんだろうか。でも、やられた子も喜んでいる。うちは、小学生以下の子たちですが、誰かが不利になっている状態をコミカルに捉えている。ゲームっぽくなるんでしょうかね。

YouTubeをテレビでリンクして見れるようにしていたのですが、この取り合いになったり、目が近かったりしたので、1か月リンクを止めてみたこともありました。これはこれで、いいじゃん、となりました。

この導線が不便だとか、これが邪魔だとかいって、断捨離が進んでる感じが、最近あります。子どもが多いと物が増えるものの、話し合うと、やっぱりこれって無駄だなと気づき、減っていく。これは発見でありました。

回を重ねると、聞くようになる、次回言いたいことを考えてくる

家族会議ノート成るものを作り、KPTの記録をとっています。
家族会議冒頭で、先月に、to doとして決めたことをやれているか確認をします。半年たったくらいから、サイクルが回り始めました。

これだけ回を重ねると、「そろそろ、家族会議の時期だね、次回は○○について言ってみようかな」と考える子も出てきました。

議長の私が、発言を遮って反論を始めた子に、「静かに!あなたに発言権はないです!」と言えばすぐに黙るようになりました。話を聞くということが一番難しいのです。

後半の議論の時間になって、わたしから指名を受けた子が発言をする。子どもの疑問に対して議長の私が問いかける。妻が「他のシチュエーションだったらどうなのか?」と聞く。いいリズムになってきました。

家族会議、手のひらサイズ民主主義のリズム

最後にto doを決める場合や、やむを得ないときの法的措置を定める場合は、多数決を採るように最近なってきました。

一つの提案が出てもすぐに可決しない。反対のほうが多数。
では、この案だったらどうか。
賛成多数で可決。

家族会議は最近30分で終わります。
30分以上はやはり持たない。

少数の短い時間ですが、
手のひらサイズの、小さな議会ができあがってきたと思います。

結果的に、私は、民主主義の根っこの部分を、次世代に伝える活動をしているんだなと、振り返って思うわけであります。


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