「ガメラ2 レギオン襲来」と育児モットー/映画短評
出し抜けに共有すると、私の現時点での育児モットーは、
「小さいうちに、健全なトラウマを植え付ける」
であります。
表向き、様々な描写のレイティングが厳しい昨今。
とはいえ、スマホを持ち出せば、なんでもアクセスできちゃうご時世。
耐性をつけさせたい。世の中ってのは、もっと厳しいのだ。
一歩間違えればただの虐待なので、そこはちゃんとケアしたいが、思いだすと夜も眠れない・・・みたいな経験は、子どもには多少は必要なはずである。※根拠はない。
ウルトラQのオープニングうずまき
ぬ~べ~のエログロ
ドラゴンボールで、ナッパの手刀を喰らい、両手が切り落とされる天津飯
当社比で考えると、このあたりがボーダーだろうか。
がしかし、いかんせん温室育ちの長男5歳は、最近はステイホームの時流に乗りまくり、ゲーム三昧である。
誰の何の言うことも聞かないくせに、「ニンテンドースイッチを取り上げるぞ」「これをやれば、スイッチやっていいぞ」と言えば、粛々と従っている。
憎いやら有難いやら、任天堂。
ほんとは、おら!もうゲームなんて禁止だぁ!と言いたい。
ただ、さかなクンの魚類だったり、藤井聡太(肩書がよくわからんので呼び捨て)の将棋だったり。
幼い頃から熱中し、親御さんは子どもの興味を止めることなく応援し、今は立派な第一人者。
それは美談なのにゲームはダメってのは、論理的ではない。
もし、ゲームと同じくらい、我が子がピアノの練習に夢中になってたら、「おそろしい子!」とか思ってるはずである。
それにまぁ、、、我が身を省みると。
そのニンテンドースイッチって、そもそもは私が家族に内緒で買ったスイッチだし。
つい先日も、PS4で「ゴースト・オブ・ツシマ」を70時間プレイの後クリアしたし
PS5の抽選には何度も応募しているし
という負い目もあり、それなりにゲームを許している。
しかし、「マインクラフト」や「スマッシュブラザーズ」には、トラウマが足りない。
というわけで、たまには別確度の刺激を与えてやろうと、4K・HDRでリマスターされ、最上級の劇場であるドルビーシネマでリバイバル上映されている
「ガメラ2 レギオン襲来」
に、先日の日曜、子どもを連れて行きました。
ゴジラはわかるけど、ガメラとは?
そうグダグダ言ってましたが、そこはポップコーンを買ってやるってことで、容易に釣ることができた。
というか、自分が親と見に行った(私が8歳のとき)コンテンツを、親になった自分が子どもと見るってのが、エモいんで行きたかった、てのが本音である。
語っといてなんですが、あんまりトラウマ云々は関係ない。
さて、「ガメラ2」ですが、私目線では、相変わらずの面白さ。
1996年の作品でありながら、古臭さはほとんどない。
宇宙からの侵略というSF要素。
怪獣が出現したらどうなるのか、という有事シミュレーション。
緊張感の中にユーモアもある人間描写。
人間VS怪獣。
そしてもちろん、怪獣!VS怪獣!
いくつもの要素が99分という短い尺にパンパンに詰めこまれている、大傑作怪獣映画であります。
時代を感じるところといえば、「最先端プロ組織」な施設に、ずらーっとパソコンが置いてあるのですが、それらが全部Windows95みたいな、フロッピー全盛期のPC。
正確な状況分析ができてるとはどうしても思えない、てくらいである。
「パソコンの近くでは携帯電話は禁止です!」てセリフがあったが、そんなもんだっけ、当時のパソコンって。
あとは、、、
日本映画に珍しく、自衛隊目線で進行していく物語。つまりは、政府や政治の命令抜きには動き出せない存在なのですが、一連の災害や緊急事態を経験した今となっては、「こんなにサクサクと決断がくだしてくれることって、ほんとはないよな・・・」とちょっと凹む。
話は変わりますが、ガメラ2の焼き直し的側面もある「シン・ゴジラ」にしても、政府の対応の遅さが強調される展開ありましたが、今となっては、あれでさえ、今となっては決断が早いように感じられ、リアリティが失われてしまあった悲しさがあります。
だが、そんなことはどーだって良い。
細かい説明は省きますが、今回の強いぞガメラの敵は、宇宙ハキリアリである、レギオン。
サソリと海老とアリが混ざったようなフォルム。気持ち悪い。
レギオン=群 という名称そのままに、群れで人を襲い、無数に蠢き、ガメラにまとわりつく小型レギオン。
大型のレギオンは、角?手足?をガメラに突き刺して、ガメラからは緑色の血がズブズブ。
自衛隊がミサイルをドーン!レギオンの触覚?角?が弾け飛んでバァーン!
ガメラがレギオンの角をグシャっと握り潰す!千切れた部分はポイっと捨てる!
怒りのレギオン、イソギンチャクみたいな紐状のビーム!ガメラの皮膚へグニョグニョと侵入!
うひょー!!!
「グフフフ、息子よ、これがトラウマだ!」と心の中で快哉。
我々の火力は無限ではない」からの、
「火力をレギオンの頭部に集中しガメラを援護せよ」
この燃えと萌えがわかる大人に育ってくれ!息子よぉ!
なんてことを思う私だったが。
映画終了後、訊いてみると、「全然怖くなかった。面白かった」とのことで、「帰ったら、マイクラやって良い?」とケロッとしている。
良いね。
そーいや、マイクラも十分気味が悪い敵とかいるし、「鬼滅の刃」にしたってそれなりにグロいし、最近の子どもっての侮れない。
もうちょっとレベルを上げて、妻の反対を押し切って、妖怪人間をお見舞いしてやろう、と思ってます。
劇場環境でなくても十分に面白い作品なので、見ていない方はぜひ、「ガメラ2」をご覧ください。「シン・ゴジラ」がイケる方は好きだと思います。
水野美紀の生足が無意味に露出されまくっており、お父さんはそれにいたく興奮しました。
トラウマは植え付けたいけど、子どもの性が目覚めてないことを祈ってます。それはまだ早い。