メンバーシップをやりたくなってきた話
そう、やりたくなってきたんです。
去年の年末ごろから「メンバーシップをやってみたい」という気持ちが大きくなってきていて、自分でもちょっと驚いている。noteを書くことはただの趣味で、それに対してお金をいただく(イコールで、更新頻度や質の担保を自分に課す、ということだと思う)ことなんてできそうにない、という考えが少し前までは強かったから。人の考えって変わるんだね。
お金を払ってもらう価値がある記事なんて書けるんだろうか、とか、これまでよりもたくさん書く時間が必要になる(無料の記事もこれまで通り更新していきたいので)けどそこは大丈夫なのか、とか。悩みの種も多いのだけれど、それでも「やってみたい」という気持ちの方が大きい。
ということで、「どんなメンバーシップにしようかな」ということを、気が付くとついつらつらと考えている。
せっかくなので、そもそもなんでやってみたいのか、とか、どんな場にしたいと思っているのか、とかの、考える過程も記事の形に残しておこうと思う。
■だからメンバーシップをやってみたい
①書く話題の幅を広げたい
まる2年書いていると、ありがたいことにフォローしてくださる方も増えてきた。記事を書くことのモチベーションに大きくつながっている。いつもありがとうございます。
一方で、通りすがりの方も含めて多くの方の目に触れる、と思うと、軽率に書くことをためらってしまう話題というのがいくつかある。
たとえば「ちょっとプライベートに踏み込みすぎかしら」という話題。仕事であったこととか(対noteでは仕事が「プライベート」扱いになるの面白いね)、周りの人とのエピソードとか、ふとしたきっかけでねっちりにっちり考え込んでしまった話題とか。
逆になんてことなさすぎる話もそうかも。エッセイまではいかない、おいしかった食べものの話とか、ちょっとした買い物の話とか。
あとは書くことそのものや、言葉について考えたこと。最近いくつか書いてみて、公開もしている。けれどふだん書いている記事の舞台裏を見せてしまっているようで、少し気恥しいというのが正直なところ(あくまで私の場合)。
メンバーシップという形でもう少しクローズドな場を持てたなら、親しい人に話しかけるような気持で、そういったテーマについても書きやすくなるかもしれない、と感じている。
②noteで使うお金をnoteで賄ってみたい
いきなりめっちゃ即物的な話になりますが。
note、書くのも好きだけど読むのもめちゃくちゃ好きな人間である。なので買いたい有料記事やマガジン、入りたいメンバーシップというのもたくさんある。そして自分の経済状況が許す範囲で課金はするけれども、やっぱり予算というものはありまして……。
で、あるメンバーシップに入ろうか迷っているときふと、この金額を自分の文章で賄えたとしたら、結構面白くない? と思った。
創作で得たお金で人様の素敵な創作物をたくさん読む、ということがもしできたら、なんだかすごく「創作の街」の経済を回している感じがする。お店屋さんごっこが好きだった子供のころの気持ちで憧れている、というのにわりと近いかもしれない。わたしは八百屋さん、今日はジャガイモが売れたからあなたのお店のケーキを買いに行くよ、みたいな。
お金に色はついていないし、運営さんからしたら「いや、ちゃんと街の外から外貨運んできてよ」という話かもしれませんが。ただただ自分が「それって面白そう」と思っている、という話。
③自分の文章がどう変化するか見てみたい
文章ってその人の考え方や性格、環境が本当によく出るなあ、というのを、自分で文章を書き、人様のものも読んでいくなかで、常々思う。
私は古くは大学時代やっていたmixi日記(懐かし!)からはじまって、文章を書いてはやめ書いてはやめ、そして今初めて継続的に書けている、という人間なのだけれど、ときどき昔の文章を読むと、環境やその時の興味関心、考え方の変化が丸々文章に反映されていると感じる。
大学生活に浮かれたり、就活で挫折をしたり、働き始めたり、結婚したり、知らない考え方に出会ったり、転職したり、副業を始めたり、引っ越ししたり、副業を辞めたり、新たに好きなものや人に出合ったり、そのすべてに影響されて、今の文章はできているんだなあと、最近思うのだ。
だったら「お金をいただいて文章を書く場を自分で作り、それを維持する」という経験って、どれほどの影響があるんだろう、と思った。かなり、かなり大きいんじゃないだろうか。
人から依頼されたわけではなく、自分で書きたくて書いている、でも、読んでもらうためにはお金をいただくことになる文章。今まで私はそんな文章を書いたことがない。正確には有料記事を書いたことはあるけれど、あれはどちらかというと「鍵を掛ける」つもりで有料に設定したので、意識としては全然違う。
そういうものを継続的に書いていこうとしたとき、私の考え方や文章はどう変化するんだろう。すごくおもしろそうだと思う。
■どんな場にしたいのか
ここまで読んでいただくとわかるように、私がメンバーシップをやりたい理由はすがすがしいほど全部「自分のため」だ。あきれた方もいらっしゃるんじゃないだろうかと、少し心配している。
けれども対価を設定する以上は、参加してくださった方が「参加してよかった」と思う場にしたい、というか、そうじゃないと参加なんてしてもらえないのだから、そうなるようにがんばるしかない。メンバーゼロで完全に壁打ちになる、というのはさすがに寂しい。
今漠然と考えているのは、私のnoteアカウントがひとつのお店だとすると、無料記事は店頭、メンバーシップは工場とかバックヤード、というような構成にしたいということ。
無料記事より有料記事の方が断然質が高くて面白い、ということにはたぶんならない。お金を払っていただくことを考えると本来そうあるべきなのかもしれないけれど、そもそも記事の質に差をつける、ということを意図してできるほど、私の文章力は高くない。
だから意識の上では、あくまで無料記事がメインコンテンツ。それを読んでくださってもし「この品物は、どういう環境で作られたものなんだろう? どういう人が作ってるんだろう?」と興味を持っていただけたなら、バックヤードや工場ツアー(=メンバーシップ)へどうぞ。お茶もあるしお酒もあるよ。商品ができる裏側を見てもらいながら、人がたくさんいるところでは話しづらいことや、しょーもないおしゃべりを聞いてください。そしてよければ、あなたの話も聞かせてね。
そういう場所にできたらな、と思っている。
ここまで書いて気づいたけれど、無料記事、めちゃくちゃ大事ですね。メンバーシップを始めたら無料記事の更新までなかなか手が回らないかも、なんて考えていたけれど、とんでもない。頑張らなくては。
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こんな風にぐるぐる考えていて、とても悩むし楽しい今日この頃。
とはいいつつやり始めてしまったほうがいろいろ進む気はするので、メンバーシップの名称と価格を固められ次第始めてみようと思う。それが難しいんだけど。近いうちにどうにか、開始のお知らせまで持って行きたい。