人を呪わなくても増える穴
あくる日、実家に帰ると父親が恋人と同棲していた。
もともと父子家庭とかではなくて、私が成人してまもなく母が突然他界し、
父は所謂男やもめというやつだった。
父とは仲良しだが地元に愛着がなく、
むしろいい思い出も家族以外の濃いつながりもなかったので、
大学を卒業してからは離れた場所から月一回くらい実家に帰る
という生活を続けていた。
ある日家に帰ろうと連絡をとると「友達が泊まりにきてるけど」と言われ、
まぁ自室に引きこもるからいいかと空気も行間も読めない私は
そのまま最寄駅