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【就活生向け】Vorkersや転職会議の正しい活用法 〜事実と解釈を分ける〜

就活生にとって良い企業や人との出会いが生まれるために

久々のnoteとなってしまいました。そしてFastGrowが直接関係ない話題です。

今回は、WEB上の口コミに踊らされていてもったいない人も多いなと個人的に感じたため、「企業選びにおける口コミサイトの正しい活用方法」がもっと広まって、適切な人や企業との出会いがもっと生まれたらいいな、という想いから筆を取りました。

ちなみに、、、正しい、といっていますが、正解は1つではないのでちょっと誇張かもしれません。(僕の考え方が絶対正解とは思っていないとお断りしておきます)

【お断り】このnoteはあくまでジョニー個人の主観です。FastGrowやスローガン社とは一切関係がありません。また、記載のとおり、Vorkersや転職会議を批判する意図は全くございませんので、不適切な記述があればTwitterからご連絡ください。

「Vorkersの点数低いけど、あの企業って大丈夫ですか?」

毎週1〜3回は開催しているFastGrowのイベントには世代や属性を問わず幅広い方が参加してくれます。その中にはもちろん、就活中で、どの企業を受けるか悩んでいる方、どの内定を承諾するか悩んでいる方もいらっしゃいます。

そんな方々から僕もたまに言われるのが表題のお言葉。

「行きたい企業のVorkersの点数が低いんです。ジョニーさんはどう思いますか?」

というもの。

一方で、FastGrowでご一緒する人事や経営者の方々からも、「Vorkersの点数が低いって就活生/採用候補者に言われるから何か対策しないと・・・」というお言葉を伺うこともあります。

これ、結構問題だと思っています。

大前提、僕もVorkersはたまに閲覧しますし、Vorkersさんも(リンクアンドモチベーションさんも)リブセンスさん(転職会議の運営企業)も注目し、応援している企業の1つです。

でも、上記のような会話が、就活生/候補者や人事/経営者の方々の間で蔓延すると、口コミサービスを運営している企業さんが目指す世界観も壊してしまうんだろうな、と思っています。

学生/採用候補者の口コミサイト信奉が強くなりすぎると、企業サイドとしてはなんとかして点数を向上させようと、あの手この手を使うようになります。良いかどうかはおいておいて、採用成功に向けてこれは合理的な判断です。

ただ、企業が口コミ点数を操作しようという力学が強くなりすぎると、結局口コミサイトに「正しい評価」が載らない状態になってしまいますよね。

例えば、企業のメンバーが友人に、「ねえ、お願いだからうちの会社に良い口コミ書いてくれない?5,000円払うからさ」みたいなことが蔓延すると、正しい口コミなんてほとんど載っていない状態になってしまいます。

だからこそ、閲覧サイド(就活生や候補者)が正しい知識で口コミサイトを閲覧する(評価する)スキルを持つことが、口コミサイトが正しく機能するために大変重要なんです。

では、何に意識して口コミサイトを閲覧すればいいのでしょうか。

答えは、「事実と解釈の違いを知り、自分の目で確かめること」

これに尽きると思います。

事実(客観)と解釈(主観)の違いとは?

まず、Vorkersや転職会議を閲覧しているときに、

「これは事実と解釈のどっちなんだ?」

という視点を持つようにしましょう。

そもそも、事実(客観)と解釈(主観)の違いってなんだよ、という方のためにわかりやすい例を。

※僕は文学など勉強したことはないため厳密な定義などわからない前提で書いています。

WEB上から拾ってきたものですが、事実と解釈にこのような説明がありました。

事実:実際に起こった、または存する事柄

解釈:文章や物事の意味を、受け手の側から理解すること。また、その理解したところを説明すること。その内容

要するに、事実とは定義がしっかりしていて、誰が見ても同じもの(客観的なもの、定量的なもの)で、

解釈は定義が曖昧で人によって異なるもの(主観的なもの、定性的なもの)です。

ここで重要なことは、1つの「事実」の「解釈」の仕方は多種多様、ということ。少なくとも、自分が「絶対にこうだ!(こういう意味だ!)」と解釈している事柄にも、正反対の解釈は必ず存在します。

例えば、「雨が降っている」という「事実」があったとき、

「今日は雨かよ!最悪!テンション下がるわ」と思う人もいれば、
「やった雨降った!最高の1日だ!」と思う人もいるはずです。

前者は雨が嫌いな人、キャンプに行こうとしていた人、などでしょうか。
後者は傘売りの商人、農家の方、雨天時は売上が伸びるデータのある映画館の館長とかでしょう。

口コミサイトを正しく活用するためには、

「この口コミのどこまでが事実で、どこからが解釈なのか?」

を正しく見極めていく必要があります。

給与が低い、ブラック、風通しが悪い。これも全て「解釈」

例えばですが、「給与が低い」、「ブラック企業」、「風通しが悪い」、「裁量がない」などのフレーズは、全て「解釈」です。

低い、高い、少ない、多い、は状況に依存して解釈が変わりますよね。こういった形容詞は主観を表す単語なので要注意です。

また、ブラック企業、風通しの良い/悪い、裁量がある/ない、といったフレーズについても、そもそも話題にしているものが計測が難しく、定義がありませんから、全て投稿者の解釈です。

例えば、「新卒入社して5年目で年収が300万円です」、というのは事実ですし、「毎週50時間の残業が2年間続いています」、というのも事実です。

でも、「新卒5年目で年収300万円」を低いか高いかを判断するのは投稿者の主観ですし、正確な判断には、投稿文に含まれていない状況の理解も必要です。(例えば、急成長ベンチャーでストック・オプションを1%もっている、ということを聞いたら、この年収が低いか高いかといった解釈がかわることもあるのではないでしょうか)

また、「この企業はブラックです」という投稿があったとして、事実、週50時間の残業が2年間続く環境であったとしても、「若いうちは休日昼夜を問わず働いて成長したい」と考えている方にとっては、「めっちゃ魅力的な環境じゃん!」と映るかもしれませんよね。

投稿サイドに義務も悪気もない。だから閲覧サイドの深い注意が必要

そもそもでいうと、「口コミ」というものは主観的な解釈であって然るべしですから、投稿者の方に「事実」と「解釈」をわけて投稿する義務はありませんし、そういうことを今述べているわけでもありません。

閲覧サイドが正しく口コミを活用するために、

・その口コミを書いている人は、どの事実をどう解釈し「ブラック」と言っているのか?

・その口コミを書いている人は、どの事実をどう解釈し「裁量がない」と言っているのか?

そういった「事実」と「解釈」をしっかりわける意識が重要だと思うのです。

※もっと深入りすると「そもそも転職口コミサイトに投稿する人は、なにかしら会社にネガティブな感情を持っていることが多いのではないか?」など考える必要もあるかもしれませんが、今回は触れません。

解決策:口コミ点数が低かったら、経営陣やマネジャー、社歴の長いメンバーに直接聞いてみよう

「じゃあ事実と解釈を分けて閲覧したところで、どうやってより事実に近づいていけばいいんだよ」というツッコミもあると思うので、僕なりのオススメの方法をお伝えします。

それは、経営陣やマネジャー、社歴の長いメンバーに直接聞いてみよう、ということです。

「あのサイトで、こんなこと書かれていたのですが、これってなぜですか?いまはどうなっていますか?」

と聞いてみればいいのです。

そんなこと聞いたら怒られて内定もらえないのではないか、、、と恐れる人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。(個人的には、その質問を聞いて怒る会社なら入社しなくていいよ、と思ってしまいます笑)

しっかりと入社前に企業や経営陣、メンバーの姿勢を理解してほしいと思っている会社であれば、皆さんの疑問をしっかり聞いて、なぜそのような口コミが投稿されてしまっているのか、説明してくれるはずです。

あと、退職者にぶっちゃけあの会社はどうか?と聞いてみると良い、という意見も良く聞きますが、これは少し注意が必要かと思います。

その退職者がしっかりと「事実」と「解釈」を分けて話せるような人であればいいのですが、(なにか怨恨があったりとかで)「絶対にあの会社はやめたほうがいい!」などと「解釈」を伝えてくる場合があるからです。

ですから、「あの人なら事実と解釈を分けて話してくれそうだな」という信頼がある退職者が知り合いにいる場合には、話を聞いてみてもいいかもしれません。

ただ個人的には、経営者・経営層、マネジャー、古株のメンバーに訊くことをオススメします。だってそのような方々も皆さん(僕も含め)と同じ人間だからです。

日々反省し、成長し、進化していく上、かつ(経営層であればほとんどの場合が)数年、数十年後もその組織を拡大させていくことにコミットし、真剣なはず。

ちゃんと疑問をぶつければ「あの時の私(もしくは私たち)は、当時いたメンバーにそう思われても仕方ない状況だったかもしれない。でも今はこういう努力をしている」などと、正直に話してくれると思います。

その事実をもとに、みなさんがどう解釈して、どう判断するのか。それが正しく決断する上で重要なプロセスではないでしょうか。

口コミに振り回されず、事実を取りに行き、最後は自分で判断しよう

最後に、最終的にどの企業で働くのかを決断をするのは自分です。自分の「主観」で「解釈」し、決断・選択するのです。

ですから僕は、口コミサイトもうまく活用しながら、1つでも多くの「事実」を集め、自分のミッションに沿った正しい決断をする方々が1人でも多く増えればいいな、口コミに振り回されるのはもったいないな、と思い、今回のnote執筆にいたりました。

これを読んで、「口コミサイトの点数が低いからあの会社はイヤです」とか、「転職会議の評判が良くないので迷っています」とかいう声が、少しでも減っていけばいいなと思います。

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