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高付加価値化への道〜「掛け合わせ」のすゝめ
2023年に入り、早いもので2週間が経ちました。
2022年を振り返ると、ご存知の通り、世界情勢が劇的に変化し、それに伴うエネルギーの高騰、そして、世界的な物価高騰が発生しました。さらにコロナ禍の動向にも左右され、変化が増幅してきたのではないかと考えられます。変数が多く、企業経営や暮らしにも影響が出てきた一年だったのではないでしょうか。
間違いなく、2022年は特筆すべき年になり、それは2023年も継続していくでしょう。
現状のマクロ経済の中で、企業経営にとって、重要だと考えるのが「インフレ」と「賃上げ」ということになります。
ここから、インフレ経済と人手不足という新たな段階へ、どう企業が考え、対応すべきであるかを述べていきます。
私は中長期的にインフレが続くのではないかと考えています。世界の政治的分断に伴うサプライチェーンやエネルギーコスト構造の変化、日本経済の人口動態による構造的な人手不足などが理由として挙げられます。
もちろん、様々な見方があり、断定的には申し上げることはできませんが、インフレ継続の見通しも念頭に入れておく必要があると個人的には考えている次第です。
仮にインフレ継続という前提で語るとするならば、従来のコスト削減のみでは難しいでしょう。
コスト削減はもちろんやるべきであるし、基本であるい方で、一本足打法ではコスト増大には追いつかないと考えるのが適切であると思います。
(インフレ下では賃上げ圧力の高まりによる人件費コスト増加も見込まれます。これは機会があれば書きます)
であるならば、価格転嫁が必要になります。しかし、単純な価格転嫁は一般的に言って、ハードルが高いと考えると、どうすればいいのかというと下記のようになります。
高付加価値化ということです。(当たり前と言えば、当たり前ですが)
平易にいうと、単価を上げることとも言い換えることができると思います。
商品価値を高めることが、コスト削減と同時に、さらに求められるフェーズに入っていくでしょう。なかなか、コスト削減のみに頼る事業構造を持つ企業は若干厳しくなると思いますので、事業を再構築する必要に迫られるかもしれません。
おそらく、高付加価値の源泉の一つは、アイデアであると思います。
アイデアは、コスト削減を目的としたカイゼンに関しても当てはまります。しかし、ここからは従来とは異なった「頭の使い方」が求められるでしょうね。
「減らすアイデア」から「増やすアイデア」への転換。
企業としては、この意識付けが重要になってきます。
ただ、全く新しいアイデアといっても、効果が出てくるわけではないでしょうし、収益化に直結させることは難しいと思います。
では、どうすればいいのかというと、既存の事業やノウハウの「掛け合わせ」に着目するということです。
既存事業を真っ当に展開しているのであれば、商品、人的資本、蓄積ノウハウ、資産等々があると思います。それを組み合わせ、掛け合わせるのです。
バラバラにあるものを組み合わせて、価値を感じてもらえるように掛け合わせ、単価を上げる戦略ということを当面考えるべきであると考えます。
これは短期的施策ということではなく、中長期的にも意識すべきだと考えています。
そもそも、クリエイティブは「組み合わせ」「掛け合わせ」という風に言われます。まず「組み合わせる」ということを出発的にしてもいいのではないかと思うのです。
M&Aに関しても実はその延長線上にあります。
M&Aを実施し、統合するという作業は組み合わせ、掛け合わせるということを意味するわけです。
ぜひ、今あるノウハウを組み合わせ、掛け合わせるということに意識を向けてみてください。
また違った切り口での提案や商品開発が進むのではないかと思います。
そして、おそらく、「減らすアイデア」より楽しいと思いますよ。各社の組織の活性化にもつながることでしょう。