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学び続ける、すべての弁護士へ!新サービス「ロイヤーズナレッジ」の誕生秘話を語ります(5,207 文字)

「叶えたい思い」を実現させるために

新たなサービスが誕生する背景には、常に開発者の「叶えたい思い」があります。
かくいう私も、そのひとり。
本日ローンチした、学び続ける、すべての弁護士へ向けたナレッジ購読サービス「ロイヤーズナレッジ(https://service.lawyers-knowledge.jp/)」にも、私の思いがたくさん詰まっています。

この記事では、より多くの弁護士の先生方に「どうしてこんなサービスを作ったのか」、「このサービスで叶えたいのはどんなビジョンなのか」といったサービスの特徴について紹介しつつ、私の「叶えたい思い」についてお伝えしたいと思います。

日々ユーザーの声に耳を傾けることで生み出されたアイデア

私はリーガルサービスを提供するベンチャー企業の代表をしていますが、弁護士資格は持っていません。ではなぜそんな人間が、弁護士業界で挑戦し続けているのか。それは端的に言うと、こんな私を応援してくださる弁護士が大勢いらっしゃるからです。
彼らの期待に応えたい! その一心でやってきたと言っても過言ではありません。
これまで1800名以上、様々なジャンルで活躍されている弁護士と出会い、先生方から直接、業界の話題を見聞きしてきました。依頼者の利益のために努力を惜しまない先生方との出会い。それが私の原動力となり、「こんな魅力的な人たちで構成されている弁護士業界を盛り上げていきたい!」という思いを強く持つようになったのです。
もしかしたら、それは私が非資格者だからこそなのかもしれません。外側からスポットライトを当てるように、弁護士業界を照らしたいーー。そう思っているうちに、頭の中にアイデアがあふれ、気がつけばサービス開発に動き出していました。
その一つの形が、2019年10月15日にローンチした、弁護士と企業をインターネット上でつなぐサービス「byLegal(バイリーガル)」(https://service.bylegal.jp/)です。「法律を味方に企業を伸ばす」を目標に掲げ、企業の質問に弁護士が回答するサービスを展開してきました。
私の思いが通じたのか、2019年10月のスタート以来、登録企業560社以上、登録弁護士数170名以上と、着実に成長を続けています。なお、登録弁護士は企業法務を主な専門とし、登録企業の要求水準に応え得る熟練の先生方が揃っています。

byLegal登録企業数の推移

とはいえ、byLegalの生みの親である私からすると、そこで実現したい理想と現実はまだまだ乖離しています。
もっと弁護士業界を活性化するサービスを実現したいーー。日々そう思いながら、積極的にユーザーである弁護士と交流を持ち、実際のユーザー体験に耳を傾けることで、サービス改善に邁進してきました。
そんな弁護士の要望にお答えするかたちで、たどり着いた一つの到達点が、この「ロイヤーズナレッジ」というサービスなのです。

将来を担う弁護士の活躍を応援したい

「ロイヤーズナレッジ」は、このbyLegalから派生したサービスで、学び続けたいすべての弁護士に向けて開発しました
具体的にどんなサービスかというと、「ロイヤーズナレッジ」は、企業の法律相談と熟練の企業法務弁護士の一次回答を自由に検索・閲覧できる有料購読サービスです。ナレッジコンテンツ(企業の質問と弁護士の回答)を購読することで、企業がどのような法律問題を抱えているかが分かり、同時に弁護士の回答手法を学ぶことができます。
この「質問と回答」は、「byLegal」において実際に発生したリアルなやり取りで、回答しているのは、大多数が企業法務を専門とする一流の弁護士たち。
実は、これってかなり画期的なことなんです。
このあと詳しく説明しますが、「第一線で活躍している弁護士が、実際どんなふうにクライアントの相談に答えているか」なんてことは、本来、外からは分かりません。いわば「ブラックボックス化」されていたわけです。それをそのまま提供してしまおうというのが、いわば「ロイヤーズナレッジ」のキモです。
つまり、職人の技とも言える企業弁護士のナレッジが読み放題になる、そんな贅沢な学習機会を提供しているサービスなんです。
さらに、1つの質問に対して複数の弁護士の回答を閲覧できる点も、勉強熱心な先生方に喜んでいただけるのではと期待しています。つまり、弁護士によって実務スタイルは異なるので、いろんな回答を読み比べて分析することで、「この先生の論理構成や説明はわかりやすいから、自分も取り入れよう」と、自分のアウトプット術を磨いたり、プラクティスの方向性を探ってみたりと、工夫次第でさまざまな活用ができる。「どんな回答をすればクライアントに刺さるのか」を知るために、是非とも役立ててほしい特徴です。
一方の質問側についても触れておくと、上場企業からスタートアップまで、業種も規模もさまざまな企業が揃っています。なので、その内容を読むだけでも、多様な業界における最新の法的問題をキャッチアップできるんです。
業界のイノベーションはどうしても都心で起こりがちなもの。その点、ロイヤーズナレッジの質問者は都内の企業が多いため、イノベーションの現場を窺い知ることができる、貴重な機会になると思っています。

ロイヤーズナレッジ内に収納された実際のコンテンツ

リアルなやり取りだからこそ、本物のコミュニケーション・スキルが養える

特徴は、何と言っても「リアルな質問と一次回答」を加工せずに、そのまま提供しているというところ。
YouTubeからライブ配信が広がったように、加工されたコンテンツ以上に、リアルのやりとりに価値が生まれる時代。当サービスはそこに着目しました。
企業法務の領域で活躍されている弁護士の先生方は、長い経験で培われた深い見識を身につけています。その見識は、法律の知識に留まりません。多くの弁護士は「クライアントとのコミュニケーション能力」、つまり「企業の人たちに分かりやすく、的確な言葉づかいで、最適な回答を示してあげる能力」に優れており、営業力も持ち合わせています。
でも、ご存知のとおり、そうしたスキルを身につける方策は、書籍や雑誌、インターネットではほとんど手に入りません。先輩弁護士が自身の知識や経験に基づいてリアルな案件に取り組んでいる姿、その実際のやり方をそばで見聞きすることで、初めて実感を持って学ぶことができるのです。

「ロイヤーズナレッジ」では、企業と弁護士のリアルなやりとりをそのまま掲載しており、書籍や雑誌の記事コンテンツのように加工されていません。そのため、弁護士の言葉づかいや営業手法といった「コミュニケーション術」をそのまま学習することができます。先輩弁護士が業務を遂行するのを隣で見学しているような感じ、といえばイメージしてもらえるでしょうか。
このような、企業と弁護士で発生するQ&Aを、加工せずにそのままの形でコンテンツとして受け取れるビジネスモデルは業界初となるもので、現在、ビジネス特許を出願中です。

「なぜこんなサービスを作ったのか」〜プロフェッショナルに眠っている価値を解き放ちたい

私は当社の既存サービス「byLegal」で、企業の質問に対する弁護士の回答を読むたびに、「分かりやすく、的を射た説明だなあ」と感銘を受けています。でもそれを先生方に伝えると、「そうですか? 普通に回答しているだけですが。むしろ、情報や回答時間が限られているので、物足りないと思われるかもしれません」という答えが返ってくることが多くて、びっくりします。
いやいや、先生、それ、全然普通じゃありませんから!
そのとき、こんなアイデアが頭にひらめきました。
企業法務を専門とする弁護士のコミュニケーション・スキルを、学習したいすべての弁護士が学べる機会を作れないだろうか?
第一線で活躍する企業法務弁護士の思考回路が透けて見えるようなサービスを実現したら、学習意欲のある弁護士が喜んでくれるのではないか。企業法務弁護士の貴重なナレッジを知ることで、将来を担う多くの弁護士がますます活躍の場を広げられるにちがいないーー。
企業法務弁護士が当たり前のように持っている「法律やビジネスに関する知見や叡智」を眠らせておくのは、あまりにももったいない。私が知る弁護士は謙虚で控え目な方が多く、自身の価値をアピールすることに抵抗を感じているようです。そんな先生方の価値が正しく評価される場を作りたい。強くそう思いました。
「プロフェッショナルに眠っている潜在価値を解き放ちたい」。そのビジョンを形にしたのが、この「ロイヤーズナレッジ」なのです。

ローヤーズナレッジでコンテンツ出稿している先生方

弁護士業界に起きている変化にも対応

近年、弁護士業界に2つの変化が起きていることはよくメディアでも報じられています。具体的には「弁護士同士の関係の希薄化」と、「弁護士同士の競争の激化」の2つの変化です。私は、「ロイヤーズナレッジ」はこの2つの課題の解決にも役立つのではないかと考えています。
この問題について少し説明を加えておくと、1つ目の「弁護士同士の関係の希薄化」については、日弁連が出しているデータから顕著に見えてきます。
「法律事務所の共同化及び弁護士法人の現状ー 事務所における弁護士の人数の実情」によれば、1〜5名以下の事務所が9割以上を占め、その数は増加傾向にあります。

参考文献:弁護士白書2021年版https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/document/statistics/2021/1-4-1.pdf

結果的に、先輩から若手弁護士が直接学ぶ機会や、同僚同士の情報共有の機会の減少が進んでいる。そのうえ、昨今のテレワークの普及により、普段の何気ないコミュニケーションの機会も激減しています。ちょっとした日常会話から得られる情報やナレッジは、想像以上に多いものです。でもその機会が急速に減りつつある。
昔であれば、職人のように、代表弁護士や尊敬する先輩弁護士の背中を見て色々な知識・経験を吸収できたところ、それがどんどん難しくなっているのです
2つ目の「弁護士同士の競争の激化」ですが、これは言うまでもなく、1999年頃から始まった司法制度改革により、弁護士数が大幅に増加していることが大きな原因の1つです。

参考文献:弁護士白書2021年版https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/document/statistics/2021/1-1-1.pdf

その結果、競争原理に基づく価格競争が激化し、統計を見ても明らかなとおり、弁護士の平均年収は減少に転じています。つまり、自己研鑽を積むことで高めてきた「知識」と「経験」が、弁護士業務だけでは利益に変換されなくなってきているということです。
その点、「ロイヤーズナレッジ」は、学習機会の少ない若手弁護士や地方の弁護士にとっては「案件を通じたOJTを補うもの」として、経験豊富な企業法務専門の弁護士にとっては「新たな収益手段を提供するもの」として、両者に価値をもたらすしくみで設計されています。
このサービスによって、少しでも弁護士業界の活性化につながれば、それほど嬉しいことはありません。

実際にロイヤーズナレッジを体験して頂いた先生方のコメント

みらい総合法律事務所 代表弁護士 谷原 誠 先生
日本橋東京法律事務所 代表弁護士 木村 康紀 先生
アイランド新宿法律事務所 弁護士安部 元輝 先生

努力が報われる世界の実現へ

弁護士の業務はそもそもクローズドな環境の中で行われているので、ただでさえ知識や経験の共有が難しい世界です。「ロイヤーズナレッジ」はその常識を打ち破り、現場感のあるプラクティスの共有を可能としました。
これまで眠っていた企業法務弁護士のナレッジという価値。その真価をいちばん評価できるのは、同業者である弁護士に他なりません。
学習意欲のある弁護士は「ロイヤーズナレッジ」の提供するリアルな知見を通じて能力を高められ、研鑽を積んだ弁護士は自分の活動が利益として還元される。
私が「ロイヤーズナレッジ」で叶えたいのは、そんな「努力が報われる世界」の実現です。
最後に、言うまでもなく、主役は弁護士の先生方です。
株式会社ATTIVITAは、様々な角度から弁護士業界に光を当てる存在となり、より多くの可能性を顕在化することで、業界の「活性化」の実現に努めていきます!


最後までご一読して頂き、ありがとうございました。
ロイヤーズナレッジの資料に関しましては、サービスページより資料請求が可能です。

引き続き、株式会社ATTIVITAをよろしくお願いいたします。
鷲尾 悠介

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