これからのカナダを憂う
Xを見ていて流れてきたこの記事
今のカナダの問題点を的確に突いているので、今後カナダに移住を計画している人やすでにカナダ国内にtemporary residentとして暮らしている人には是非目を通してもらいたいと感じました
この記事にも書かれているように、一昔前にいた「純粋にカナダの学校で学びたい(卒業したら帰国します)」という人達は現在あまり存在せず、Post Graduate Work Permit狙いで公立校に入り永住権を視野に入れている人がほとんどで、PGWP保持者/取得予定者のみならず就労ビザ等で入国する人も考えれば年間の永住権承認者数と比較すると計算が合わないのです
この記事と同じ疑問を持ったからこそ実際に計算してみて書いたのが以下の記事
多くの人が「PGWPを取れば永住権に繋がる」と思い込んでいるが、残念ながらそうではありません
ここまでtemporary residentが膨れ上がった今、私を含めた多くのPGWP保持者は永住権を取る前にビザ期限を迎えることになる可能性を覚悟しておいた方がいいと思います
そして、この記事が述べている以下の部分
これが実はこれからの大きな課題になり得ると感じています
そう、ビザ期限を迎えて素直に帰る人もいれば帰らない人もいる訳です
どうにかしてカナダに残りたい学生が亡命者申請をしている事実が国内の社会問題になりつつあります
これらの「申請要件が合うかは別にして、何らかのビザ申請をしてカナダ国内にしがみつこうとする」以外にも恐らく違法滞在という道を選ぶ人もいるでしょう
そして、万が一就労許可を持たない滞在者や違法滞在者がアンダーで働く(現金支払いで働く)ような事態が発覚すれば、それでなくても失業率が上がってきているカナダ国内で外国人に対する目は厳しくなることは容易に想像できます
失業率の上昇で懸念されるのはやはり経済低迷と治安の問題
カナダに何としてでも残りたい外国人の感情と外国人の増加でカナダ国内の問題が増えていることに危機感を感じるカナダ国民と永住権保持者の感情の亀裂が生まれる可能性は非常に高く、それらがまた国内の問題を悪化させてしまう危機感を感じます
移民の多さに国民の我慢の限界を迎えた事例で印象的なのが英国のBREXITでしょう
(以下ページはEU離脱に至った経緯を以下のペースで詳しく説明してくれていて、移民排除への国民感情が高まると国あり方さえ変えてしまうのだということが分かると思います)
EUを離脱後、その決断が正しかったのかを考えるのは国民一人一人
恐らく人によって正解だったと思う人もいれば、後悔している人もいるでしょう
しかし、政治は完璧ではないので、民主主義国家では多数決で物事を決めていくしかなく、その為に選挙がある訳です
カナダも来年(2025年)に国政選挙を控えています
これだけの外国人の入国を許可し、現行政権が様々な国内問題を生み出したと思っている国民も多く、世論調査では野党の保守党の方が人気の結果が出ています
カナダという国は性質上労働面でも経済面でも密かに移民に頼っている事実はあるので、保守党も移民に対して大鉈を振るう訳にいかなうことは理解しており、政権が変わったからと言って、多くの問題が解決されるとも思いません
しかし、実際に異常な人数を入国させてしまったことは事実であり、現在カナダ政府が行っているような移民制度改革はカナダの国内情勢を改善する為に急務と言っていいでしょう
これからカナダに長期滞在の為に渡航を計画されている人はこれらの事情も含めて把握すると共に、今後のカナダ国内情勢には目を見張り続ける方がよいと思います
もうすでに「多くの外国人に永住権を」と両手を広げている状態ではありません
また、すでにカナダ国内で学校に通っている人や永住権狙いで働いている人も「これだけの金額をカナダに投資したのだからPGWP取得や永住権取得は然るべき」という思いと一度向き合ってみることをお勧めします
あなたがカナダ永住権を取得できず無念の帰国を果たした後、日本で就職先を探しても「外国人を日本政府がいっぱい入国させて、その人達が採用されているので、仕事が見つかりません」という状況になったら、どう思いますか?
「カナダで外国人の立場を経験したから許容できるわ!私は無職で大丈夫!」と何年も耐えることはできますか?
やっぱり「少しは外国人を制限して日本人を雇う環境を作ってよ」と思いませんか?
そういう視点で今のカナダ情勢を見ながら、どこまで頑張るかの引き際も含めて今後の自分の計画を練られることをお勧めしたいなと思います
相変わらず夢のない話で恐縮です