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美大、芸大の実態について(授業内容、メリット、デメリット)

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この記事では
「美大、芸大ってどんなことを学ぶの?」
という疑問を持つ方に向けたものとなっております。
なお、「一般大学の芸術系、美術系学部」も同じ扱いとします。

※因みに私は「一般大学の芸術系学部卒」になります。

あくまで私が通っていた大学、学部の話である、一個人の意見ということを念頭に置いてください。
※私の専攻は「イラストレーション」になります。


美大、芸大の授業内容

①実技、演習の授業はそんなに多く無い

大学へ入学してからというもの、いざ授業を受けてみると
「あれ?実技の授業って思ったより多くないな…。」
と感じました。

実技の授業は全体の3分の1位でした。
(座学と実技の割合は大学によって異なると思います。)


②思ったより座学が多かった

①と連動する項目になりますが
全カリキュラムのうち、
実技の授業は全体の3分の1位、
座学の授業
は全体の3分の2位でした。

(座学内でみると、一般科目と美術系科目はそれぞれ半々くらいでした。)

(言い方を変えると
実技の授業は全体の3分の1位、
一般科目の座学の授業
は全体の3分の1
美術系科目の座学の授業は全体の3分の1
ということになります。)


③1年生はとにかく基礎、自由度が上がるのは3年生辺りから

1年ではデッサン(素描)や色彩構成といった基礎がメインでした。
自分が描きたい絵が描けると感じたのは3年からで、2年は指定された課題をこなすことが殆どだったなと思います。


④4年はひたすら卒業制作と就職活動

4年生はひたすら卒業制作と就職活動に追われていました。
私が就職活動をしていた時期(2021年頃)は某ウイルスの流行真っ只中だったため、とにかく説明会も面接もオンラインでした。


美大、芸大のメリット

①他の人の作品が見れる

他の人の作品を見ることで刺激を受けます。
同じ課題でも、
「この人はこういう風に作るんだな。」
と自分にはない発想を知ることが出来ます。


②設備が整っている

大学では自宅で扱うことが難しい機材やソフトを活用出来たりします。
また自宅では大きな絵を描くとなると広い部屋が必要になりますが、大学ではそういった広い部屋があったりします。

自宅では設備の問題で行うことが難しかったことが、大学の設備を活用することによって行うことが出来ます。


③自分の作風をじっくりと極めることが出来る

4年間という長い期間を活用して自分の作風を確立させていくことが出来ます。
専門学校や短大は2年制のところが多く、どうしても自分の作風を極めていく時間は少なくなるでしょう。
(専門学校は3年制、4年制のところもあります。)


美大、芸大のデメリット

①学費が高い

一般大学の学部(特に文系)と比較して、学費は高い傾向にあります。
学費のみならず画材費、場合によってはパソコンを購入することもあるので自然と出費も多くなります。
(パソコンを購入するのは学部によると思います。)

特に卒業制作の出費(材料費)は多かったです。


②美術系の企業や職業に就職できるとは限らない

美術学部に進学したからといって、美術系の企業や職につけるとは限りません。
私の周りは一般企業に就職した人が多かった記憶があります。

私のイメージですがグラフィックデザインやプロダクトデザインといったデザイン系の方は比較的、美術系の企業や職業に就職しやすいのかなと思います。(学んだことが職に結び付きやすい為)

反対に、油彩や彫刻といったファインアート系の方は学んだことが職に結び付きにくい傾向にあると思います。


③作家として売り出す方法は教えてくれない

作風を極めていくことが出来ても、作家として売り出していく方法は教えてもらう確率は低いでしょう。

そのため、自分でマーケティングやSNSでの売り出し方を学んでいく必要があります。


美大、芸大へ進学するのに向いてる人

①能動的に動ける人

大学では課題や問題点を自ら探し、自らの力で解決していくことが重要になります。

高校ではクラスごとに決められた時間割が割り当てられていましたが、大学では自分で時間割を組んでいきます。(必修科目以外)

また出席も自分で管理していくことになります。

この他にも大学と高校では異なる部分が多々ありますが、大学はとにかく能動的に動けたもん勝ちだと私は思います。
(これは一般大学でも同じことが言えるでしょう。)


②自分の作風を極めたい人

4年間という長い期間を活かして自分の作風、作品を極めていきたい!という方にとって
「他の人の作品を見る機会がある」
「充実した設備で、自宅では中々出来ないことが出来る」

美大はうってつけのところでしょう。

反対に
「絵を描くことはちょっとした趣味で良い。」
という方にとっては苦痛になるかもしれません。



最後に

ここまで読んでくださりありがとうございました!

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