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「髪は床に落ちても、生きているのよ。だから、拾ってあげて。」

タイトルは、20代の頃に憧れていた、職場の先輩の言葉です。

ロングヘアでアップスタイルにしていた当時、お昼休みの最後に、髪を整え直していました。
カーラーをはね飛ばしてしまう“言うことを聞かない髪”で、スタイリングには気合が必要でした。

抜け落ちた髪を拾いつくしたつもりでしたが、床に拾い残しがあったようです。髪を落したままというのは、振る舞いとして美しくありませんよね。

そのことを先輩は、タイトルの言葉で伝えてくれました。
そして、「誰かに踏まれる前に拾ってきて」と、持ち場に入るのが少し遅れるのを、許してくれました。


理知的で凛とした美女の先輩は、心配りも、言葉遣いも美しい人でした。
キリリと結びあげた黒髪のうねりも。

先輩が教えてくださった“黒髪の秘密”は、黒髪なのに黒染めが必要になった場面(*)で、役に立ちました。


*業種・職種によって、認められる黒さの基準が厳しい職場もあるのです。


※この作品は、オーディオブック配信プラットフォーム「Writone(ライトーン)」で音声化されています。
Writone版は若干書き改めてありますので、違いをお楽しみ下さい。

(2021年10月30日 追記)

2021年10月28日、インターネットラジオ放送局・fm GIG「お昼にほっこりどーどすか」で、自ら朗読したオーディオブックの音声が放送されました。

※放送告知記事に【放送作品】として埋め込むにあたり、作品の世界観により合うアイキャッチ画像に変更しました。
(公開当時は「みんなのフォトギャラリー」がβ版で、素材不足でした。)


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夕月 檸檬 (ゆづき れもん)
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