チョコとお姉さんの毎日 3
安心
お姉さんは、しばらくぼくを見つめたまま。
どうやら気に入ってもらえたみたい。
これから、よろしく。
アイコンタクトが通じたようだ。
ぼくに花が咲いたような笑顔を見せると、お姉さんは自分の部屋へ入っていった。
サッと着替えたお姉さんは、手際(てぎわ)よく夕(ゆう)ご飯を作って、お母さんと一緒に食べている。
そして、今日の出来事を話した。
出張先の街並みが綺麗(きれい)だったんだって。
ぼくも一緒に行きたかったなぁ。
ご飯のあと、お姉さんは、ぼくとたくさん遊んでくれた。
よかった。
ここには、ぼくをいじめる大きなアカリスのおじさんは居ない。
お家の中を探検しても、危ないことはなかった。
お部屋だって、ちゃんとしたのを買ってくれた。
お姉さんは優しそうだし、お母さんもぼくを可愛がってくれそう。
ぼくはもう、このお家の子。
そう思ってもいいよね。
お姉さん、ぼくにもちゃんと「おやすみ」って言ってくれた。
今夜は、木の巣箱の中でゆっくり眠ろう。
***
konekoさんのマガジン「konekoのおもちゃ箱」の趣旨に賛同し、寄稿用にアルファポリスより転載しました。
3日間連続で3話までを連載しました。
既にWritoneで音声化されていますが、Writone以外の場でも音声化歓迎です。
2021年3月18日、konekoさんが私の寄稿を記事で話題にして下さいました。
2021年9月15日、この作品のイメージ曲ができました。
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