「どんなときに泣くの?」
学生時代、学童保育所でアルバイトをしていました。
仕事は、小学生の遊び相手、おやつ作り、送迎などのお世話です。
ある日、当時小学2年生の男の子に、
「ゆずちゃん(私)っていつも笑ってるけど、どんなときに泣くの?」
と言われました。
私はとっさに、悲しいときかなあ~と答えたら、男の子に、ふ~ん、と納得していなさそうな顔をされて会話は終わりました。
このあと考えたんですが、人間が泣くのは悲しいから、とは限らないですよね。
中学生にもなれば「嬉し泣き」を理解できると思います。
でもそれまでは、悲しいから泣く、という固定概念がある気がします。
つまり、「嬉し泣き」は、成長に伴って実感できる感情なのかな?と考えます。
それって、子どもにどう伝えれば良いんでしょうか。
「大きくなったら分かるよ」だなんて味気のない回答はしたくないと思いつつも、それ以外の答えが思いつかないのです。
それから数ヶ月後、子どもたちの運動会を見に行きました。
徒競走でカーブを曲がってゴールを目指す子どもたちの背中は、アルバイト中に見る背中とは違って見えて、成長してくれたんだなあと、なんだか感極まります。
と、ここで、 「なんで泣いてるのー?」って子どもに聞かれたとしたら。
答えはやはり、「大きくなったら分かるよ」?
ただ、あのとき男の子が、ふ~ん。と納得してなさそうにしたのは、悲しい以外の感情で涙を流すこともあると、なんとなく理解し始めていたからなのかも。
成長したんだなあ。
涙腺ゆるむなあ。
これは嬉し泣きです。
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