新卒VCの私が1人アメリカに1週間行ってきた話。
ゆずです。都内で新卒VCとして働いています。
アメリカに行ってまいりました。
6泊7日、日本と距離を置きアメリカ西海岸(Los Angeles、San Francisco)の文化や経済、そして人に向き合ってきました。
結果、まじで本当によかった。。
LAに関してはエンタメとスポーツ、SFはスタートアップが追加というイメージで動いたので、テーマごとに振り返っていきます。
◆旅程
9月10~16日で渡航しました。短期だったので結構つめつめ。
11日 ユニバーサルスタジオハリウッド、ドジャーズ戦
12日 カリフォルニアディズニーランド
13日 UCLAとサンタモニカ
14日 オルベラストリートとアメフト(UCLA戦)
15日 ゴールデンゲートブリッジとUC Berkeley
16日 起業家にあったり、Draper University(VC)
◆テーマパーク~見せないディズニーと見せるユニバ~
LAはとにかくエンタメの宝庫。ユニバ、ディズニーは勿論、ワーナーシネマズのパークや現地の富士急的な遊園地、他にも諸々の施設があります。
◆California Disneyland/Disney California Adventure Park
超個人的にはディズニーが好きすぎて東京、香港、フロリダ、クルーズ船に次いでの訪問。(あとはパリと上海、ハワイのみ…)
ご一緒したご家族のご好意で朝からソロ参戦し、5時出発から二時間半電車を乗り継ぎ、8時開演ダッシュをキメてました。(我ながらえぐいて)
カリフォルニアは世界初のディズニーであり、2パークがあります。メインパークは日本と8割同じアトラクション、adventure parkは「遊園地」感が強い別パークとなります。
これはディズニーユニバ共通なのですがめっちゃ空いてる!!
正確にいうと現地感覚では混んでるんでしょうが、日本ではほぼアトラクションは60分待ちのところ10~60分に抑えられている。国土に対する人口と、やることが分散されてることと、日本人ほどテーマパークのファンがいないことが原因なんだろうけど、マジで日本でテーマパーク行けなくなるよな、、(行くけど)
でもなんでカップルと同じ観覧者に突っ込むねんな!約10分死ぬほど気まずかったわ!
あとスタバが園内に入ってたりが東京との差異だったり、日本テーマ(ベイマックス)のエリアがあったり、クッキーが8$(1300円)したりで物価が絶望的だったりしました。
(私はDマニアブロガーではないので詳しくは書きません!あった時に感動は伝えます笑)
◆Universal Studio Hollywood
さて、そんなディズニーファンの今村ですが、LA観光としてはユニバの方がいいなと思いました。
理由は「スタジオツアー」というアトラクション1つに尽きます。
他アトラクションが約5分のコースターやらショーやらなのに対して所要時間は45分。バスに乗ってウロウロするという謎物なのですが、こちらは実際のユニバーサルの撮影センターを見学できる(途中でアトラクションスタント感あるゾーンもある)バス!そこでウィキッドが今撮影してますよーとか、これはワイスピのセットですよーとかの解説が入ります。
これがもう、「ハリウッドに来ました」感が詰め込まれすぎて感動。
絶対外界の様子を見せず、フィクションのプロフェッショナルとして佇むディズニーに対し、工事中のセット含め、隙がない映画界の裏側を出しまくってくれるユニバーサル。スタンスの違いがはっきりしてるし、ハリウッドのお膝下に来てるという観光客的にはユニバの方が推せました。(日本だとユニバにはでっけー無機質な扇風機とか置いてあって、ええ、、そこ見せるん、、と思ってたのですが、ここまで徹底して『見せる』スタンスはいいなと思いました。ただここまでできるのはハリウッドだからだろうな)
あと両パークとも「チャイルドスイッチ」という、両親がアトラクションに乗ってる間、乗り場直前で父母が交代で子供を見守れる小部屋的な施設がありました。
日本だと子連れの場合身長制限のある乗り物は乗れない(か、片親がアトラクション外で子供を見守り、1人で並んで乗る)のですが、通常待ち時間並べば子連れの親両方がアトラクションに乗れる仕様なのはマジでファミリーフレンドリー。(歩けばそこらにベビーカー置き場もあるし)
子供を米国で育てたい人がいる気持ちもちょっとわかりました。『親』という概念に優しいね。
「両親とも乗りたいよな!わかる!」という声が聞こえるヨ~~
(ご家族と行ったからこそわかる視点だった、、ありがたい、、)
◆観光~ひとくち主要観光地~
観光地はさくさくいきます(超趣味な訳ではないのでハリウッドにすら行けてません)
サンタモニカ。全部リッチな雰囲気でした。近くのマリブドライブした時の海が綺麗
オルベラストリート(メキシコ街)。LAはメキシコから車で4時間なんですね。Los Angelesの名の元となる場所でした。
ゴールデンゲートブリッジ。フルハウス大好きなので激アツでした。
フィッシャーマンズワーフ。
GitHubオフィス。ベイエリアの会社かっけ~
Japanショッピングセンター。
Y2Kが流行ってるらしくZipper2014年号が置いてあった。これは発見。
終わり。(雑ですみません)
◆交通~異様な電車と無人Uber~
カリフォルニアは貧富の差がエグいです。
LAでは電車には乗らない方がいいです。Uberが平均4000円かかる中電車はほぼ500円で乗れるし、割と定刻通りにくるのですが雰囲気が微妙。ほぼ白人の方は乗ってないし謎に空いてます。
深夜に女1人で乗ったらただならぬ空気で焦りました。現地の方に電車に乗ったと伝えたら(深夜であることを伏せたのに)怒られました。そのレベルです。
(今村は自分を不審者に見せるという特殊能力がある+運が良かったので10回くらい乗って無事でしたがマジでやめた方がいいです。複数人だとしても。)
(LAは最近家賃が払えず車で生活するというホームレスの上位互換的なものが問題になってるらしい。)
SFは万博に合わせて街が一掃されたので多少治安が良くなってます。(ホームレス公園が潰されたりしたそう)Berkeley付近は学生街であることから電車もバスも人が多いし大体の主要箇所には電車/トラム/バスで行けます。
個人的には無人Uber・Waymoに乗れたのが最高でした。。!(短期滞在だと弾かれるので現地在住の方に呼んでもらって乗りました。)
音楽も含め近未来感。車線変更もお手の物。まだSF市内(あとLA)しか展開されてませんが超おすすめ。いかにも!スタートアップ!を感じます。
◆スポーツ
そもそも今回はスポーツ観戦旅に帯同させてもらってたので、これが主目的。野球&アメフトというアメリカ御用達セットでした
◆ドジャーズ
たまたまMuncy dayだったらしく入場者全員にバブルヘッド人形が配られます。(転売$50でした。ほええ)
ていうか日本人がめっちゃ多い!そして謎の日本語グッズ!
あと日本のプロ野球と違ってバンド演奏や応援歌がないんですね!基本静かでしたが点が決まった時の演出は確変演出並にガチでした。
この日は偶々47ホームラン/48盗塁達成日。会場大沸きでした。
どうでもいいけど前から5列目くらいの超いい席に座ってたカップルが試合中ずっと試合見ずにいちゃいちゃしまくるわで情報が多かったです。(ホームラン打っても何も見てなかった)なんなんだ、金持ちなんか、、その席譲ってくれや、、
◆アメフト
UCLA vs Indianaの大学リーグ開幕戦。
Indiana、めちゃめちゃ距離離れてるのですがサポーターがありえん来ててびっくり。
OBからマーチングバンドからチアガールから大集合。かつ近隣では出店が並び、車で朝からきたお客さんがその辺でBBQしてるという一種のフェス状態。
まさかの大学生の試合にしてドジャーズより動員しているらしいです。甲子園に近いのはどちらかというとこっちでした。国民的技ってすげー。
大学スポーツにおいてはアメフトやバスケなどの国民的競技の放映権が大学スポーツ奨学金のほぼ全てを稼いでいるらしく、大学のスケジュールも彼らに準ずる事も多い。なのでマイナースポーツの人は期末試験だろうがお構なしに遠征しまくるし単位も落とせないので飛行機で期末勉強しまくってたらしいです。強、、
◆出会った人たち
◆LA(現地の方など)
ーあやちゃん
日本で起業のちUCLA extension(ビジネススクール的な)を出て、LAで暮らしてる同世代。
彼女に教えてもらったのだがアメリカにはクラウドファンディング型の未上場株投資スキームがあるらしい。上場直前株を一般人含めエンジェルなどが投資できるモデル。最小チケットサイズは約$40と一般向け。日本の法律じゃできないんじゃないかな。
https://www.startengine.com/
ーSteven、Greg
エンジェルの高野さん経由で紹介いただいたあけみさんよりお繋ぎいただいたお二人。
元々放送作家からインターネット企業、Web3スタートアップと進むStevenとモルガン・スタンレー等の投資銀行でキャリアを積んでこられたGreg。
お二人とも考え方がとても若い。何歳になっても現役なのがいいなと。
あと米国でもやはりトレンドはAIとWeb3。
◆SF(起業家やVCなど)
ーしゅうさん、りゅうさん
ベイエリアで起業する方のためのシェアハウス、テックハウスにお住まいの二人。(家の中には入れない)Sales TechとIP事業で起業してる。
ベイエリアはほぼ毎日meetup eventがあり(大体lumaかeventbridge, meetupでランダムに投げられてるのをクローリングしてキャッチアップしてるそう)その全てが徒歩圏内で開催されている。
アメリカはビジネスマンの情報が日本に比べてオープン。(Linkdinがあるなど)その分チャンスもあるが同じだけ営業難易度が高いそう。
日本だと営業リスト獲得できていれば話を聞いてもらえる確率が上がるものの、毎日スパムレベルでメッセが届くLinkdin内で如何にめを止めてもらえる文章にできるかの技量が必要なんだとか。これは言われてみれば確かにだけど思いつきませんでした。
ーGFR Fund 隼さん
アメリカ生まれでGREEに入り、子会社のGFR Fundとして米国ソーシングを行っており、お会いしました。
超恥ずかしながらGFR Fundを存じてなかったのですが個人的に好きなブランド、MSCHFに投資しているのがすげえって思った。
https://mschf.com/
あと投資先でZ世代向けの株式運用アプリも紹介して貰ったのですが、日本だとまだ流行らないだろうなというマーケット。
https://www.alinea-invest.com/
こういった細か世代感覚の差があるから日系インターネット企業が米国進出難易度が高いんだろうなと思う。製品は誰にもある種平等であっても、サービス産業は顧客の感覚の変数が大きく出るんだなと。
ーDraper University ありささん
日本の大学を卒業し、大企業からスタートアップ(Shopify日本立ち上げ)、MBAと進み、正規社員としてTim Draper(テスラとかSkypeとかspaceXとか初期bitcoinに投資してる)の元アクセラレーター、キャピタリストとして働かれていた。そもそも日本人の海外トップVCで働いてる人っているんだと感動し、かつ日本外の女性起業家/VCの数が多いこと、きちんと実力主義であることを実感した。
「お金を稼ぐコト」ではないことがかっこいいとされる感覚への違和感の話もした。勿論お金でない価値も大きい。しかし世界を動かすのは往々にして資本的な数字であることも事実。
私はもっと大きい世界を見たいし動かせる人になりたいので、目の前の利益とチャンスに貪欲に生きます。
◆諸外国で活躍する女性を見て感じたこと。
この旅で沢山の活躍している女性を見たし聞いた。JETROでアフリカ派遣しつつ子供を育てる方、海外大学勤務を早期退職して世界を飛び回る方、UC Berkeleyに正規入学している友人。どれもその美しい部分のみ見たら「麗やましい」と思うけど、結果私が見ているのはあくまで氷山の一角であり、辛いことや努力の上に輝いてるものなんだと思う。
確かに海外の方が女性であることが意識されずに平等に接されるだろうなと思うけど、だからと言って「日本を出て海外に行く」ことが真っ先にやるべきことではないと思う。コトに向き合い、自分のできることを最大限に高め、その上で戦うフィールドの一選択肢として米国含む海外はある。遠くを見つつ目の前の自分が出せる価値の最大化を目指したい。
ーだっつくん
高校生時代ファッションYouTuberで、今はSFで起業して数年。元々古着屋を経営するものの強盗に入られまくりピボット。今は越境製品をアメリカから買う検索サイトを作っている。アメリカの越境製品事情を聞くと、アジアマーケットは非常に拡大傾向にあるそう。セカストが店舗を月一レベルで急拡大し、メルカリENも日本で想像するより普及してる。一方国土が広大すぎることから国内でC2Cマーケットは育ちにくい。どちらかとジモティー的な、Face to Faceで渡せるような方式がスタンダードとのこと。
◆起業家としての当たり前を真面目に。
だっつくんは同級生なのですが、すごく起業家っぽくて刺激を受けました。淡々とマーケット調査を行っていて領域にめちゃめちゃ詳しいこと、(世界のECスタートアップのことは何でも知ってるレベルだった)有名人へのミーハー心や同世代への嫉妬心をコントロールをして、必要な人ときちんと出会うこと。
「長期戦であることを理解して休みや健康に気を使い、顧客と向き合い、自分のメンタルを安定させ、業界での挑戦回数を増やす」
という当たり前すぎる行動に至れる人はなかなかいないと思うんです。私もまだまだ道半ばだし、過労するしメンタルダウンする。でも焦ってる時って何かしてそうで何もしてない時間なんですよね。まずは超健康に気を使おうと思います。体力大事。
意外性が高かったのは米国日本人起業家は意外と現実的にベイエリアを選択しているという点。『アメリカンドリーム』的な感覚だと難易度が異常に高いと皆認識し、納得した上で冷静にマーケットを探している印象でした。アメリカででっかく挑戦したい!的な人にはあんまり会わなかった。出会う人にも寄るのかな。
◆大学巡り(UCLAとBerkeley)
両大学に知人がいることから両大学ツアーが実現。ありがてぇ~
イギリス在住時にOxfordもCambridgeも行ったのですが、ガチ観光客としていくと『これが頭脳か、、』と悲しくなるだけだったので、在校生と回るのが結局最高なんだよな!と思い知りました、、
両方とも世界トップ10に入る超優秀校。
◆UCLA
体育界にも名を馳せる、文字通り文武両道な学校。
東京ドーム10個分の敷地の中には校舎の他に大量のスタジアムやコートが。
バスケコート行った。いつかMBAも見たい、、
同行させて頂いた横山さんは強豪のUCLAバスケ部の約40年前のマネージャー。偶々当時のチームメイトが名誉選手として表彰されたタイミングだったからこそ再会も果たされてた。奇跡。
UCLA、スポーツ推薦で入った人だとしても定期テストの成績が悪いと試合出場停止になるという優秀性の徹底ぶり。
数万人のスポーツ奨学金を得ている学生のうち、実際プロになるのは年間1000人以下。それ以外は全く別のキャリアを歩む上で、その専門領域が出来ないと簡単に切られる世界です。そのため学校としては卒業生のキャリアをサポート(することが学校ブランドの継承に繋がるので)することに全力を尽くしているそう。資本主義性の高いアメリカならではの考えだなと。理にかなってるし、潤沢な資金と寄付金を回せる超トップ校だからこそなんだなと思った。
◆UC Berkeley
Berkeleyは理系が強く、ノーベル賞排出も多いです。
山を切り開いて作られているので、キャンプ場来たん?と思う広さ。研究用の山が所有されてたり、林の中にゲスト宿泊用ロッジがあったりで個人的に超すこ。たのしー
flatという特殊寮制度がおもろかった。
家ごとにテーマがあって、入寮選抜(顔とか、一芸させられるとか)、先輩との繋がり、毎週のパーティーがあるという日本でいう飲みサー的な家。ただ所謂なサークルと違うのは全員絶対勉強に手を抜かないこと。work hard play harderの精神、、
あと学食も食べました。20$で食べ放題。ゲスト以外は先払いシステムなので、絶対に太ります。今村は節制という能力が低いので絶対に太ります(n度目)
また流石優秀大学なだけあり、文化部がかなりコンペティティブ。
コンサル部やエンタメマーケ部、放送部等がある中で大体が先行有り。
友人が受けてた部活は面接が2回(多いところは五次面接まで)、「ここにあるボールペンを売ってください」的な◯ーエンス的なケース面接も。ほかプロジェクトをやらされて1週間行動を見られたり、動画提出を求められたり、就活かな?的な要素が強いです。
その分大企業との協働経験が得られたり、OBコネクションが得られるなど、名門校らしいインセンティブも。
◆
サンフランシスコが近いこともありスタートアップ育成も頑張ってる。Skydeckという学校主催のアクセラはファンドも付帯しつつ、採択されると優秀なBerkeley生をインターンとして手出しなし、学校の予算で雇うことができるという一石二鳥プログラム。日本でいう東大松尾研に近い感覚です。(日本人で現地MBA生の中村さんが採択されてた)
◆トップ校大学生から見る「not 起業家 but ビジネスマン」キャリアの必要性に関して
中村さんっちと話しているとBerkeley生はあんまり起業家排出は少なく、どちらかというと超大手(GAFAM)就職者若しくは研究者が圧倒的だそう。(Stanfordの方が起業家は多いとのこと)
これはなんとなく理解できて。後述しますが起業家は『法外ギリギリだけど自分がやるべきことを勝手にやる』タイプが多い中、所謂エリサラ(エリートサラリーマン)は如何に超優秀な同期の中で上にのし上がり、ポジションを確立し、更に選ばれ自分を確立させていくか。というある種別の筋肉を使ったゲームをしている状態なのだと感じます。勉学は大前提の元SkydeckやClubでも優秀な成績を納め、CVを魅力的に整える力はマジですごいと思うし、超スマート。(私はあんまり得意じゃないので特に)
アメリカは勝手に『起業家がすごい』と着目される事が多いのですが、やはりそれは氷山の一角であり、ハイコンペティティブな世界で戦ってきた超優秀層がビジネスマンとして存在していること。
その上で年功序列で給与天井が見えるような会社設計ではなく、色んな意味で完全実力主義であり続けることから、会社としての力がどんどん強くなり、一介のスタートアップが上場、ユニコーンを飛び越えてGAFAM並の多数尖鋭会社として世界に名を馳せるのだなと思います。
日本はスタートアップを増やそう増やそうと、優秀層(東大生など)を起業に向かわせている段階だとは思いますが、ビジネスマンと起業家の優秀性は(被る点もありますが)別だとこの旅で再実感しました。
一概に「みんな最終的に起業家になるべきだ」と向かってしまうと本人の強みが全く活かされないフィールドで戦うことになってしまうこと。またビジネスマンとして優秀な人が事業フィールドにいない(もしくはファーストキャリアである大企業から出てこれない構造になってる)ことから上場ゴールと揶揄されるように、シリーズ後半及び上場後のスタートアップを加速させる担い手がいなくなってしまうのではないでしょうか。
◆全員が起業家に向かない上での起業しろのスタンス(今村視点)
その上で我々Skyland Venturesは「起業しろ」と言い続けています。
渡米して上記のことを考えても、私はその姿勢は曲げないかなと思います。
①起業しろの他にもOOしろ構文はある
見てくれ上は誰でもかれでも起業しろしてそうに見られますが、実際はちゃんと人を見て言ってます(実際私は起業しろとは1度も言われず、VCしろと言われました。スタートアップ転職を勧めた相手もいます)
大前提、スタートアップ業界に優秀な人がもっと流れるべきであり、そのキャッチフレーズとして『起業しろ』があります。(スタートアップ転職しろって長くね?)
②バットを若いうちに振らせまくる
また正直起業向きなのか・ビジネスマン向きなのかってわかるようで実際やってみないと分からないものだとも思います。(実際私は起業家っぽいと5年くらい言われ、自分でプロジェクトを作って回し、お金を稼いだりもしてました。インターンレベルですが大企業の一部書でボトムアップ的に働いた事もあります。その上で別キャリアの方が向いてると実感しました。)
その為一度学生のうちに起業、またビジネスマンとしての競合戦争両者を潜ることで自分の好き嫌い・得手不得手が自分自身でも、また他人から見てもわかるようになると思います。
現状の日本だと「高校まで勉強、大学は遊び、就活は一回で、そこからは労働。起業/スタートアップは線路外に出る事」というようにキャリアの描き方が垂直的になっています。
その方法で国をここまで育てた歴史に対してはリスペクトですが、より強い企業を排出していく必要がある今、少ない人口1人1人が適したフィールドでバットを振りまくる必要があると感じます。そのためにはより若年で失敗が可能な(外部要因というよりは体力的に、また思想が固まりきってない)うちにビジネスマン的な経験及び起業、どちらもやって、そこから別キャリアに進むことを推進していくべきだと感じます。
その中で我々はシードVC(スタートアップに対する投資家)という職種上「起業しろ」と伝えることやIPOへの道筋を明瞭にすること、投資という形で起業家をスタートアップシーンに引き上げることができることの最大だと思います。誰も起業を選択肢に入れさせないし。仮に上場、M&A、精算等の形で起業家が別のステージに進む年齢は若ければ若いほどいいと考えます。
あくまでこれは1キャピタリストとしての考えであり、SV全体の見解ではないです!
ただ私はこの考えの元しばらく仕事し続けるし(日々考えは変容し続けてますが)「いつかここまで」の距離を短くすることができるVCという仕事につけることが誇りだと思っています。とても。
◆結び〜たまに海外行くの超大事〜
私はなんだかんだと半年に1度は国外に出て、諸外国との違いや新しい技術感覚を掴むこと、また日本でVCとして生きる自分を俯瞰する機会を設けているのですが、こうして短期的に得たエモーショナルな気持ちや衝撃を文章に落としている瞬間が一番好きだなと思う。今も帰りの飛行機なのですが、本読んだり寝たりしていようとしたけど脳内の情報を文字化しないと何も手に付かなかった。やっぱり自分は書くことが全ての原点であり、アイデンティティであり、学び方なんだと思う。
そしてやっぱり今行って良かった。自分の現在地での弱さも知れたし、世界の天井のなさも実感できた。最先端のテクノロジーはやっぱり凄いし、エンタメのスケールも大きい。
私はやはりゆっくり急ぐように、今やれることを行い、選択肢を潰さずに進みたい。今のところ自分の仕事に誇りを持って楽しくできていることに感謝(休みを取らせてくれたのも感謝)
何より体力がいっちゃん大事!元気に明るく!今日も出社します~
※本旅で今村に出会って下さった方、人を繋げてくださった方、特に急にjoinして旅に同行させてくださった横山さん森田夫妻、ありがとうございます。恩を返せるような人になるために精進します。