岡潔さんが「神秘的」と称した定理を紹介します!!
こんにちは!
今回は、前回の記事と同じで、岡潔さんの著書「春宵十話」から紹介したい定理です。
ただ、証明は難しくて、できませんでした。
ネットで調べると、証明はあったのですが、ちょっと難しかったです(´;ω;`)ウゥゥ
最後に参考文献で掲載しますので、興味のある方はそちらを参考にされてください。
最後まで読んでいただけるとうれしいです!!
1 春宵十話から
日本の大数学者 岡潔さんは、著作「春宵十話」の中で、次のように述べられています。
この著作の中で、クリフォードの定理の紹介もされているのですが、ちょっと分かりにくいので、実際に作図しながら説明していきます。
2 クリフォードの定理(四直線の場合)
下の図1のように、互いに平行でない4本の直線は、4個の三角形(△ABC、△ADE、△CEF、△BDF)を作ります。
その4個の三角形の外接円($${円_{△ABC}, 円_{△ADE}, 円_{CEF}, 円_{BDF}}$$)を作図します。
そうすると、4個の円は点Mで交わる。
3 クリフォードの定理(五直線の場合)
先ほどの図1に、もう一本直線$${l_5}$$を加えます。(図2)
なぜ急に作図しなくなったのかって?
それは、私が不器用で思うような作図ができなかったからです(´;ω;`)ウゥゥ
次に、5本の直線の中から4直線を選びます。
そうすると、クリフォードの定理(四直線の場合)と同様に三角形が4個できて、外接円がある1点で交わります。
例えば、$${l_1, l_2, l_3, l_4}$$を選んだとします。
このとき、下の図3の赤い点で外接円は交わります。
5直線の中から4直線の選ぶ場合の数は、$${_5C_4=5}$$通りあります。
上で1通り示したので、残り4通りです。
・ $${l_1, l_2, l_3, l_5}$$を選んだ場合
・ $${l_1, l_3, l_4, l_5}$$を選んだ場合
・ $${l_1, l_2, l_4, l_5}$$を選んだ場合
・ $${l_2, l_3, l_4, l_5}$$を選んだ場合
ここからが神秘的です。
今、円が1つで交わる点が5個(それぞれの図の赤い点)できましたね。
実は、この5つの赤い点は、1つの円周上にあるのです!!
これ、すごくないですか!?
4 クリフォードの定理(六直線の場合)
では、六直線の場合です。
六直線から五直線を選ぶ場合の数は、$${_6C_5=6}$$通りです。
つまり、図8で見つけたような円が6個できます。
この6個の円はある1点で交わります。
5 クリフォードの定理(七直線の場合)
なんとなく規則性が見えてきたと思います。
七直線から六直線を選ぶ場合の数は、$${_7C_6=7}$$通りです。
つまり、図9で見つけた6個の円の共有点が6個できます。
この6個の点は、ある円の円周上にあります。
6 クリフォードの定理(n直線の場合)
これまで調べたことから、一般化します。
$${n}$$を4以上の整数とします。
$${n}$$が奇数の場合、$${n}$$直線から$${n-1}$$直線を選ぶ場合の数は、$${_nC_{n-1}}$$通りです。
その$${n-1}$$個の円の共有点が$${n-1}$$個できます。
この$${n-1}$$個の点は、ある円の円周上にあります。
$${n}$$が偶数の場合、$${n}$$直線から$${n-1}$$直線を選ぶ場合の数は、$${_nC_{n-1}}$$通りです。
上でしたような操作をして円が$${n}$$個できます。
この$${n}$$個の円は、ある1点で交わる。
7 おわりに
いかがでしたでしょうか。
クリフォードの定理は、
円が1点で交わる→交点がある円周上にある
を繰り返します。
これを無限に繰り返すところに、私は神秘さを感じました。
証明は、以下のサイトを参考にされてください。
https://mixedmoss.com/miscellaneous/clifford_theory_and_developements.pdf
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!