自分でいられる
推し曲談義でもしましょうか。
自分が好きなのはダウナー系のボーカロイド。
ボーカロイド。
今ではもう当たり前のように聞かれるこの作られた機械音。それが自分を癒してくれます。どんな姿にも形にも表情にもなれるボーカロイドの世界に触れて、機械の合成音も成長を重ねれば美しい歌になることを知ったのはもう5年も前です。ミクちゃんを例にとればもう14周年。流れは早いですね。
その中でダウナー系、つまり暗い感じの曲調ですね。人の闇が垣間見えるようなドロドロと歪んだ感情を表現するボーカロイドたちが大好きです。
人間のマイナス面を彼女たちに歌ってもらうことで、人間→人間という流れで伝わらない世の中の不条理を訴えられるのです。ボーカロイドから派生した音楽は今の世界をどんどんひっくり返そうとしています。だからこそ、ボーカロイドの良さをもっといろんな人に知ってもらいたい。そう思っています。
ボーカロイドについて強く語ったところで、自分の推し曲3選、発表です。ボーカロイドではないものも含まれています。
馬鹿にしないで聞いて欲しい。自分の人生を変えるきっかけになった曲たちなので大事に伝えていきます。
その1
『パラジクロロベンゼン』
まずはこちら。ガルナ/オワタPさんのパラジクロロベンゼン。
鏡音レンが好きな人は誰しもが名前くらいは見たことある人が多いのではないでしょうか?サムネのイラストが少し怖い。レンくんが闇に葬られたようなそんな顔でこちらを見ている。
自分はこの曲を初めて聞いた時、衝撃を受けました。当時は、自分も「ボーカロイドなんて」と馬鹿にしていた人間でしたので食わず嫌いならぬ聞かず嫌いだったんです。
それを後悔しました。
自分が感じてた、苦しい感情を全部言ってくれてる。不思議なくらいに全く同じようなことをこのレンくんはやってくれた。
それだけで自分は何もしていないのに救われた気がしました。助けてもらえた、そんな気がしたんです。
僕は何のために生きる?
ルールが僕は嫌で、ただ縛られたくなくて
だから僕は逃げ出して、後先のことは忘れ
この歌詞です。自分は一切こういうことができませんでしたし、ルールは守り、縛られて生きている実感がありました。
もちろん当時は小学生、中学生くらいのガキです。何にも世の中を知らないチビです。
だから少しでも外の世界を見たくて、知りたくて、でもそうすると周りから怒られるから何もしないままで。
鬱屈の感情を抱え込んでいた時に出会えた曲です。
今でも、自分が大嫌いになって、周りから離れたい時、どこかに行ってしまいたい時にこの曲をイヤホンで爆音で聞いて、自分の肯定の助けにしています。
ずっと支えてくれる、大事な曲です。
その2
『再会』
この曲はあえてふたつ貼らせて下さい。
上のニコニコ動画で上がっている方はミクちゃんが、下のYoutubeで上がっている方ははるまきごはんさん本人が歌っているものです。
アニメーションもとても綺麗な曲なので是非聞いて欲しい。
自分もこの曲を聞いて何度も何度も飛び降りました。
実際に飛び降りるなんて勇気はこれっぽっちもない。怖いし、死にたいと思っても死ねない。
それでも彼女たちと同じようにゆっくりと背中から落ちていく妄想をする。高い場所からどんどん地上に向かって勢いがついて真っ逆さまに落ちていく。
だんだん意識を失うように白くなって目を閉じる。
死ぬことがこんなにも優しいとは思わない。でもこの曲ならいつでも嫌な自分を壊してくれる気がします。
正義とか常識とかさ、疲れちゃうよね正直ね
冒険しよう、2人は 大人たちとお別れさ
生きることってこうだろう
息を吸うことじゃないだろう
ここの歌詞に、胸を打たれました。あぁ本当だ。確かにそうだと。
出会えてよかった曲です。生きることを考えさせてくれた。優しい曲。
ミクちゃんの声も震えていて、はるまきごはんさんも感情が一音一音丁寧に込められていて、サビに入ってから電撃が走るように鳥肌が立ったのを覚えています。
当たり前の生活に慣れすぎて、ただ生きているだけの人間たちってロボットと違いがあるのでしょうか?同じように作り替えられていく姿はこの世界にも少なからず当てはまる部分がある気がします。
盲目的になっていた世界を改めて見直すことができた美しい曲です。ぜひ聞いてみてください。
その3
『ノンタイトル』
この曲はボーカロイドではありません。まふまふさんのオリジナルの曲です。
この曲が投稿されたのは1年前です。流行りのウイルスによって青春を壊された自分を見ているような気がしました。
失ったものなんて数えなくていいよ
僕ら 理由なしに生まれたノンタイトル
そんなこと、言わないで欲しい。失ったものはたくさんある。数えなくていいなんて甘やかさないで。
そう思いたいのに流れる涙は止まらなかった。大丈夫だって思いたかったのに。
このアニメーションとかから見ると、女の子のために葛藤する男の子を描いていると思います。大切にして、彼女の瞳に映り込むことがこの男の子にとって何よりも人生の中で幸せだったんだって個人的に解釈しています。
自分は、そう思える相手なんていない。
そう思うだけの感情を違うことに費やしていたしその時間が何にも変えられない幸せだった。純粋に楽しかった。
それを失った。悔しかったし、悲しかった。でもそれをぶつけるものなんていない。
この曲を聞いたとしてもこの苦しさ、悔しさはなくならない。今だって楽しかったあの日々が忘れられない。
ノンタイトル。題名のない映画。まさに自分が描いた青春の1ページは何にも題名がつけられない空白の映画かもしれない。
でも中身はとても色づいて、輝いていたことは誰でもない、自分が保証する。誰にも見せないのだから自分だけがその素晴らしさを知っていればいい。
綺麗な曲だと思いました。それと同時に隠された苦しさも含んでいてまるで簡単に壊れてしまうガラスのような儚さがありました。
一つの曲でここまで感情を引き出せる素晴らしい曲だと思います。
以上です。
自分を変えた、そして今も支えてくれる大事な曲たち。
もちろん、もっとたくさん好きな曲はあります。助けてくれる、支えてくれる曲たちはこれだけじゃないです。
自分はもっとたくさんの曲と出逢いたい。音楽が好き。曲が好き、歌が好き。表現している全て好き。
自分を簡単に殺せるし、生かせるし、支えてくれる全ての曲に最大の敬意と感謝を。
これからも素敵な曲と巡り逢いたいですね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ぜひ、おすすめの曲を聴いてみてください!