生死を分けたものって、なんですか 後半戦 <飛べ!!海保機 JA722A>
1/4(木) 生死を分けたものって、なんですか 後半戦 <飛べ!!海保機 JA722A>
今朝の新聞で「日航機 海保機と衝突」の続報記事を読みます。
記事は、事故の原因について、
国交省は海上保安庁の航空機(海保機)が「許可なし」に滑走路に進入した事によるものと主張し、
一方、海保機の機長は「滑走路への進入許可は得ていた」として、
両者の主張は真っ向から対立しているが、
管制官と両機の交信記録から、海保機の機長が管制官の指示を「誤認」し、許可なしに進入したことが原因と断定します。
これは、交信記録という中立的なデータに基づき導き出された結果であり、
一見、海保機の機長の「誤認」が原因があるように見受けられますが果たしてそうなのでしょうか。
交信記録の詳細は次のとおりです。
交信記録は、まず管制官と旅客機のやり取りから始まります。
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<管制官⇔旅客機>
①管制官は旅客機に「滑走路に進入してください」「着陸に支障なし」と告げ、着陸を許可します。
この交信の5秒後に管制官と海保機の交信が始まります。
<管制官⇔海保機>
②管制官は海保機に「C5上の滑走路手前停止位置(待機場所)まで地上走行」するよう指示。
③海保機は管制官に「滑走路手前停止位置C5に向かう」ことを復唱し、
海保機は滑走路手前停止位置C5に向かい、ついには滑走路に進入、旅客機と衝突します。
—--------
これだけを見ますと、
旅客機に着陸許可が出ていた滑走路に、
滑走路手前で待機していなければならない海保機が
管制官の指示を「誤認」して進入し事故が発生したように考えてしまいますが、
海保機には副操縦士も乗っており、機長と一緒に管制官の指示を聞いて、
二人共、こんなにも単純な管制官とのやり取りを本当に「誤認」したのでしょうか。
違和感を覚え更に交信記録を読んでみます。
すると、
管制官は海保機に指示を出した21秒後に、
離陸待ちの別の旅客機や着陸しようとする更に別の旅客機にも交信を始めて、
事故が起きた2機に出したと同じ様な指示を出します。
管制官の指示の一つ一つはしごく単純なものなのに、
輻輳(ふくそう)し、いくつも絡み合うことで複雑なものになり、
紙面で読み解き理解するのにも苦労する始末です。
紙面は空港の「誤解トラブル」として過去にあった管制の指示を機長が「誤認」した2019年、2022年のトラブルを掲載します。
いずれのトラブルも今回と同様に「滑走路手前で待機」する指示を機長が「誤認」して滑走路に進入、
着陸態勢の旅客機が着陸を中止し旋回、大惨事を免れたとあります。
自分の知り得る情報だけからの判断となりますが、
自分は今回の大惨事の原因は海保機が「誤認」して滑走路に進入したことではなく、
進入許可と「誤認」させた管制官の輻輳(ふくそう)する指示と、
過去に類似の事象で「(個人の)思い込みによる誤った認識」と原因を結論づけ、
管制のシステムにメスを入れることなく本当の原因を究明しなかった運輸安全委員会にあるように思えます。
今回の惨事で海保機でただ一人 生き残った機長は、自分を責め本当に辛い人生を過ごすことになるのではと杞憂しています。
自分は事故の原因はあなたにあるのではなく、あなたも一人の被害者だと感じています。
機長、どうぞ、強く生きてください。
そして、もう二度と同じような事故が起きないよう、悲しみの連鎖を次の世代に引きずらないよう
事故の究明に全身全霊を傾けてください。
それが亡くなった部下や同僚の無念を晴らす唯一無二の方法だと考えます。
どうか、徹底した原因究明と真の改善策が図られ、二度と悲しい事故が起きませんように🙏
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