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スヌーピー好き介護士の介護実践忘備録 〜徘徊の対応の秘訣〜
徘徊=散歩と考え、対応していくとケアがうまくいきやすいです。
認知症の症状の一つとして、徘徊があります。
新人時代の頃
「理屈で答えても納得されない」
「納得したとしても何度も同じことを聞かれる」
このようなことがあり、苦労しました。
徘徊とは
「家の中だけでなく外に出て、あてもなくうろうろと歩き回る行動」
です。
徘徊している認知症の人というは、はたから見ると意味もなくうろついているように見えるかもしれません。
しかし、
「何かしらの原因やきっかけがあり、本人なりの目的があっての行動」
だといわれています。
じゃあどうしたらいいのかと考え込んでいました。
バリデーションというコミュニケーション技術にヒントがありました。
バリデーションについては以前のブログでは紹介しました。
下記のリンクにて参照ください。
バリデーションが認知症の基本と言ってもいいでしょう。
でも100%うまくいくかというと正直難しいです。
適切な対応することで
・認知症の症状が軽減
・認知症に対する知識があることで介助者のストレスの軽減
になります。
・徘徊をどうしたらうまくいくかの考え方
・介護施設で経験した事例
・そこから学んだこと
を伝えることで認知症に対する理解の手がかりになれば幸いです。
徘徊は目的がある行動の一つと考える
徘徊とは
「何かしらの原因やきっかけがあり、本人なりの目的があっての行動」
です。
徘徊とは認知症の症状の一つです。
認知症の症状は、大きく「中核症状」と「周辺症状」に分類されます。
・中核症状とは
中核症状は、すべての人に現れる症状をいいます。
「記憶障害」「見当識障害」などが該当し、程度の差はあれ、症状が進行していくものです。
・周辺症状とは
周辺症状は「BPSD (Behavioral and Psychological Symptoms of Dementiaの略語)」ともいい、本人の性格や体調、生活環境などに起因して現れます。
具体的なものには「抑うつ」「妄想」などがありますが、どの症状が出るかは人によって千差万別で、徘徊もその内の一つです。
これらが原因であるから徘徊という症状がでるので、
理屈が通りにくいのはしょうがないです。
バリデーションの基本姿勢
・傾聴する
・共感する(カリブレーション)
・誘導しない(ペースを合わせる)
・受容する(強制しない)
・うそをつかない、ごまかさない
を考えて、関わっていくと症状が治まりやすいです。
これらを踏まえた内容を紹介します。
介護施設で経験した事例
夜勤中の朝5時ごろにAさんは起き、リビングへ来ました。
「ちょっと散歩行ってくる」
と言い、外へ行きました。
隣のスタッフにユニットを任せ、ついて行き施設周りを散歩し、庭の草いじりをしてました。
「毎朝5時に起きて散歩し、草いじりすることが日課であった」
と話されました。
家族様にも確認をとり、日課でやっていたことだったとお話を聞きました。
日課であったことであればやることは当然のことかもしれないと思い、それからというもののついていくようにしてました。
時に散歩道からそれた道を通ろうとすることもあるので、その時は今はついていけないことを伝え、戻っていただきました。
本人が積極的に料理作り、食器洗いなどしてくれました。
ついていくことに大変と感じましたが、本人にとっては生き生きとした生活をしているように見えました。
理由を知り、しっかりついていくことが本人にとっての理解者になり、本人にとってストレスが少ない生活ができていると思いました。
そこから学ぶこと
徘徊というと
「認知症の症状だから仕方ない」
と施設でいるとなかなか本人に関われる時間がとれないので見守るしかできません。
徘徊という言葉はとても便利で行動を理解したかのように考え、思考を停止してしまいます。
徘徊という言葉こそ徘徊させている理由になってるかもしれません。
散歩と考え、関わっていくこそ大事です。
理由を聞き、本人にとって今までの生活に近いことを支援することが認知症ケアになります。
バリデーションでも書いていた事なのですが「全ての行動に理由」があります。
バリデーションの基本姿勢
・傾聴する
・共感する(カリブレーション)
・誘導しない(ペースを合わせる)
・受容する(強制しない)
・うそをつかない、ごまかさない
を大切し、日々関わると本人の考えている事を理解できていきます。
一緒に行動することが一番の理解への近道です。
家族様に日頃の様子も含め、相談して施設で可能な限りの対応は何か考えることがよりよい対応の仕方を思いつくかもしれません。
まとめ
介護施設ではなかなか1人に対して時間をあてることは難しいです。
1日の中の数分また数時間でもいいので、時間をあてて何をしているかを聞き、一緒に行動してみると新たな発見につながります。
うまく言葉にできる人がいたら対応しやすいのですが、うまく言葉ができない人がとても難しいです。
介護職だけじゃなく、その人の生活歴を家族様に聞くことで徘徊する理由が分かるかもしれません。
コロナ禍でできる事は限られてくるのですが、入居者にとって最大限できる事をユニット会議などで検討してみて下さい。
うまく対応することも大事ですが、理解しようとする姿勢が一番大事です。
具体的にどうしたらいいか悩んでいたらココナラで仕事依頼を受け付けてますのでご利用下さい。
また何かためになるようなことあれば書かせていただきます。
よろしくお願い致します。
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