経営者のための84noteマガジン vol.3|理念・ビジョンは利益につながるのか?
【コンテンツ】
①今週の一言
②経営者が押さえるべきニュース/記事ピックアップ
③近況報告
④経営者コラム「理念・ビジョンは利益につながるのか?」
⑤業務効率化ツール紹介
⑥Q&Aコーナー
⑦編集後記
【経営者が強い組織をつくるための人事・組織戦略を考えるメディア】
84ブログ
https://84blog.net/
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①今週の一言
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下の子(1歳)の成長がすごい。自己主張するようになり、それに合わせて言葉を話し出してきた。自分がやりたいことができないと全身と泣きで怒るし、何かをして欲しい時には必死に言葉を発して表現してくる。
じっくりと子供を観察しながら「人は表現したい時に、言葉だけでなく、どうしたら思いが伝わるのか」を学んでいる。表情だったり、体の向きだったり、ジェスチャーだったり。単に成長を見守るだけでなく、子供の動きも観察して、取り入れられることがないかと学んでいます(笑)
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②経営者が押さえるべきニュース/記事ピックアップ
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①組織変革の”一番ピン”を探せ! パナソニックから分離独立した企業の経営者がたどり着いた答え
(BizHint)
https://bizhint.jp/report/192139?trcd=feature1
経営者として「組織変革で一番大事なことは?」という質問に即答できる考えを持っておきたい。企業は事業、組織、文化で形成されるが、いずれも裏側に人がいる。人には感情があり、ストーリーや文化で感情は動かされる。「企業文化は戦略に勝る」(ドラッカー)は真実。組織変革で最初にやるべきは経営計画を作りつつ、組織文化を創ることに経営者が率先して取り組むことだ。
②日本に「本物のリーダー」が絶望的にいない深い訳
(東洋経済オンライン)
https://toyokeizai.net/articles/-/428904
今までに「中身はないのに、自信のある人」にだまされたことはないだろうか。採用面接でも、社内政治でもだまされるシーンをよく目にする。本当は能力はないのに、それを見せない・隠すために、過剰な自信を持ち、言葉を使い相手を巧妙にだまして、能力が高いと相手に思わせる。こうした状況を防ぐために、まずはお試しで数ヶ月一緒に働いてみたり、何かプロジェクトをチームで取り組むようにすると、相手の本性や能力が見えてくる。(相手との相性も分かる)
③従業員と突然連絡が取れなくなったらどうする? 経営者が考えたい7つの視点
(BizHint)
https://bizhint.jp/report/204589?trcd=feature1
私の知り合いの経営者からも「4月に入社した新人が、5月のゴールドウィーク以降で休み出して、ついに先日連絡が取れなくなった」と相談された。いわゆる5月病だろう。こういう従業員が突然いなくなる事象は、経営をしていると必ず遭遇する。もし起きた時のために、この記事を頭に入れておくといい。
④スマホの利用率はどこまで伸びた?年代別の浸透実態
(インテージ調査)
https://www.intage.co.jp/gallery/mobile2020/
どの年代のデータを見てもパソコン<スマホのシフトが圧倒的だ。少し前はBtoCはスマホを、BtoBはパソコンを、という話があったけれど、パソコンは時間の経過ごとに衰退していく。もはや「スマホをメインで考えて、パソコンでもサブで使えるようにする」が、商品、サービス、企業からの発信方法で考えておくべき。現在の10代、20代は完全にシフトしている。
⑤ゴミを掃き出すようにメモを書くと心がスッキリ爽快になる理由
(ダイヤモンドオンライン)
https://diamond.jp/articles/-/269863
私も毎朝、毎晩でポジティブ、ニュートラル、ネガティブのことも含めて、考えていること、気になることを敢えてまとめずに、アプリ(Awarefy)に書き出している。不思議なもので書き出すと、いくつかの点と点がつながって線になり、新たな気づきがある。あと記事にあるように、特にネガティブな感情を書き出すことで、一旦心の状態を整理できる。書いた内容を月に一回振り返って読み直すと、その時々の感情の変化がとてもよく分かる。毎日の感情を書き留めるのはオススメしたい。
⑥よそ者リーダーは「スピード違反」で失敗する
(ダイヤモンドオンライン)
https://diamond.jp/articles/-/271284
外部から来た「期待の新戦力」がなかなかうまく機能しない、という話。組織には過去と現在がある。現在の課題だけを見て、解決策に走ると、その変化のスピードに周りが付いて来られないということもある。まずは全体には影響がないぐらいで、範囲を絞って、狭い範囲で分かりやすい変化を起こす。変化はポジティブに受け止められるようなものにすると、周りも安心して変化を吸収できる。次第に変化の範囲、スピードを上げていくことになるが、変化によって影響を受ける側の人の感情の変化には注意して変えていかないと、全体から信頼を失う。
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③近況報告(今週の動き)
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RECOMOでは「経営者の右腕」という立ち位置で、企業の3年後、5年後、10年後のありたい姿・状態を実現するための支援をしている。軸は理念に置いて、理念をベースに全体の人事戦略を策定・実行して、丁寧に会社づくりをしている。極めて地味で派手さやキラキラしたところはない「王道」を貫き通すことを信条としている。
経営者の「変わる・変える覚悟」が無ければ、私たちは支援しない(できない)と決めています。「理念をベースに丁寧に会社づくりをする」ことは、変化を実感できるのは場合によっては数ヶ月後、数年後かもしれない。途中で諦める幹部メンバーもいるかもしれない。しかし途中で止めてしまうと、経営も会社も理念の軸を失い、元の状態にすぐに戻り、成長のスピードは減速する。
今週は2社のCEOから組織変革の依頼を受けた。いずれも数年以内にIPOを目指す会社だけれど、その先の未来の状態もイメージして共有できている会社だ。覚悟を持った経営者がいるから、会社の器が大きくなる。理念を軸に会社を作るから、会社の器がどんどん大きくなる。
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④経営者コラム
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理念・ビジョンは利益につながるのか?
今まで関わってきた会社の経営者から、ほぼ確実に出る質問がこれだ。
「橋本さん、理念やビジョンは会社として掲げた方がいいとは思います。社内外へのメッセージにもなりますし。でも理念やビジョンで飯が食べられますか?(売上・利益につながるか)」
見た目で分かる商品やサービスの質を上げることに注力した方が、業績は向上するのではないだろうか?という経営者の率直な疑問。
今回はこれについて考えてみたい。
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理念やビジョンは飾り?
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「いい会社にしたい」という思いが先行して、他社事例をそのまま取り入れたり、思いつきで理念やビジョンを言葉にして、全社に伝えている場合がある。
一見すると「キレイな言葉」で、誰にでも受け入れられる考えのように思う。でも、言葉として受け止められるのは最初だけ。掲げた経営者も、聞いた経営幹部やマネージャーも、行動する側のメンバーも、誰一人「自分事」として捉えている人はいないので、数日で記憶から消されて、最後にはホームページに掲げられる「飾りとしての理念・ビジョン」になる。
それを見て、「理念・ビジョンでは飯が食べられない」と言っているのだと思う。
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理念やビジョンがないなら「そこにいる」理由がない
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経営ニュースでも取り上げたが、人には感情がある。それぞれに個性があり、スキルがあり、経験値がある。単にスキルや経験を発揮してもらおうとしても、そこには感情があるので、100%の力を常に発揮してもらえるわけではない。
逆に感情が入ることで力が増して、100%、120%の力を発揮してもらえるようにもできる。人の感情は、他の人の思いやストーリーを伝えて、共感してもらうことで動く。その思いやストーリーが言葉として込められたものが、理念であり、ビジョンである。
人が「そこにいる」理由になる。だからそこで自分の力を発揮したいと思い、持てるスキルや経験を存分に使い倒したい、と思ってもらえる。
つまり「理念やビジョンはお金になる」というわけだ。
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理念やビジョンは何をするのかの判断基準になる
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たとえば他社で儲かっているビジネスがある。自分たちがやっている事業とは関連性は無さそうだ。ただ、儲かっているので売上・利益欲しさで手を出したくなる。
そして手を出す。割と簡単に利益が出た。もう少し注力してみる。また利益が出た。その後、組織は崩壊した。
何が起きたのか?メンバーの中で、「自分たちは何のためにこの事業をやっているのか?」が見えなくなり、単に仕事をすることが目的となってしまったのだ。
理念やビジョンをあらゆる場面で伝えているのに、やっていること(事業)がマッチしないと、ギャップは最初は静かに、でも確実に広がって、最終的にはメンバーが大量に離脱する状況がかなり高い確率で起きる。
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理念やビジョンはそんなに伝わるのか?
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メンバーからしたら、理念もビジョンも、自分以外の誰かが作った言葉であることがほとんどなはず。そんな言葉が本当に心に伝わり、行動レベルまで影響を与えるのだろうか。
もちろん作っただけでは何も変わらないし、大事に育てる必要がある。
あらゆる場面で理念やビジョンが生まれた背景やストーリーを伝える。経営でも事業でも人の抜擢でも、理念から考えて判断・検討して、意思決定する。社内で行う取り組み施策は、理念やビジョンをベースに考える。
こうした一つ一つの積み重ねで、伝わり、理解してもらい、体現することができる。経営者が率先してやるべきことは、理念、ビジョンを常に磨き上げて、誰よりも信じ、体現し、社内外に発信していくことだ。
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