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経営者はいつから組織のことを真剣に考えたらいいのか?|84noteマガジン vol.5|

【コンテンツ】
①今週の一言
②経営者が押さえるべきニュース/記事ピックアップ
③経営者コラム
④経営者対談トーク
⑤Q&Aコーナー

【経営者が強い組織をつくるための人事・組織戦略を考えるメディア】
84ブログ
https://84blog.net/

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①今週の一言
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先日BtoBのサービス提供をしているお客さんとの打合せで出た言葉が、本質を突いていたので共有します。

「価格で選ぶなら、他のこの会社になりやすい。広告もうまくできている。ただ内実は違う。会社で必要となる「導入後の運用」の本質的な部分で、全くサポートがなく、あくまでも表面的な部分をちょろっと変えるだけ。会社が成長した時に大きな問題が起きるけれど、その時に最初に掛けた何倍もの費用負担が必要になる」

これは至る会社で毎日のように起きている現象。安いのは何か理由がある。大事なのは表面的な対応だけでなく、裏側に続く運用の体制をいかに作れるか。運用の体制があれば、最初は小さく始められるところから着手して、フィードバックをもらいながら改善をしていく方が実は効率的だったりする。

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②経営者が押さえるべきニュース/記事ピックアップ
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①米国発の多くの経営理論や新しいコンセプトは日本企業においてすぐ実践で使えるものではない
https://diamond.jp/articles/-/272757

頭で分かっていても、先入観からなかなか逃れることができないのが「アメリカからやってくる経営理論や新しい概念」。文化が全く異なる環境でうまくいっている他社事例を、非常にドメスティックで日本的な企業に当てはめて、うまくいくと思うことの方が不思議。

なのに、例えば「ネットフリックスの人事制度だから」とか、「ティール組織だから」として自社に当てはめようとする経営者が意外と多い。

地味で愚直だけれど、王道を進んだ方が近道。10年先の未来のありたい姿・状態から5年、3年、1年と逆算して、理念をベースに一つずつ丁寧に事業・組織・文化を作っていく。これをいかにやり続けられるか、が成否を分ける。


②経営者も従業員も半数近くが必要だと感じる「明確なKPIの設定」
https://news.yahoo.co.jp/articles/23e03b45f9de7f4cede6a324042ded9a4b6d6260

これは面白い調査なので見ておいた方がいい。経営者と従業員の間で「目標と進捗状況の把握」についての認識が大きくずれていることが分かる。

経営者は従業員に「目標と進捗状況」がしっかりと届いている、と思っている。しかし従業員からは「目標と進捗状況」は分からない。それが分かれば、もっと頑張れるのに、と。

その理由を探っていくと、経営者が「目標と進捗状況」を共有した方がいいと考えている先が、役員やマネージャーまでとしているのが原因になっているようだ。経営者の「ここまででいいだろう」という意識と、従業員の「もっと信じて欲しい」という意識が噛み合っていないのを感じる。
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③経営者コラム
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経営者はいつから組織のことを真剣に考えたらいいのか?

会社を立ち上げてから、経営者はいつの時点で「組織づくり」のことを真剣に考えたらいいのか?

先日まさにその質問をある社長から頂いた。社長なんだから「組織」のことを考えるのは当たり前だ、と一刀両断にせずに、少し考えを巡らせてみたい。


■会社の規模が小さい時、組織のことを考えた方がいいのか?

たとえば、まだ組織といっても、社長が一人と手伝ってくれる人が数人ぐらいの小さい時に、本当に組織のことを考えられるものだろうか。また、組織のことを考えた方がいいのか。

もし自分がその立場なら、その疑問は頭に浮かぶと思う。自分一人の力では行けないところに、チームや組織の力があればもっと遠くの場所まで行ける、という言葉は聞くし、頭では理解している。それでも、自分のことになると、組織を作ることでマネジメントコストも発生するし、リスクを取ることにもなる。


■すべては接点として繋がっている

「経営者が組織のことを真剣に考える時はいつか?」と聞かれたら、私の答えはこうだ。

「経営者であるあなたが、組織のことを真剣に考えると決めた時」

すべては接点として繋がっている。今の延長線上に未来があり、今やっていることが未来に繋がる。

つまり、最初から組織のことを考えずに、途中で考え始めるとしたら、未来のある時点では、組織への概念は未熟な状態になり、様々な課題が噴出する。

組織の規模がどうであれ、経営者が最初から「こんな組織にする」とか「メンバーが自由に自信を持って暴れ回れる環境を作る」と決めている場合、その覚悟は未来のある時点に繋がり、当初想定していなかった場所にたどり着く可能性が高まる。

最初から組織のことを考えて動いている場合と、考えずに事業のことばかりを優先して動いている場合では、組織の成り立ち方や文化、たどり着く場所まで全く異なる。


■「社員はみんなファミリー」な会社

とある会社がある。その会社は従業員が50名ほどの会社。社長は明るく、ビジョンを伝えるのが得意だった。いつも言っていたのは「社員はみんなファミリーだ」という言葉。

その言葉を信じて入社した人もたくさんいる。しかし内実はどうだったのか、というと、、、

・経営者の思考の90%以上は事業のこと
・「組織のことは人事に任せているので」が口癖
・事業の課題は取り上げても、組織の課題を経営で取り上げることはない
・情報は役員と一部のマネージャーまで。あとの拡散は人任せ
・現場から直接上がってくるクレームを裏取りせずに信じて、対象者に直接伝えて叱る

この状況に接した人から「言っていることと、やっていることが違うのではないか?」と疑問が挙がり、キーパーソンから退職者が増えていった。

人事側でコンディションの把握、退職理由などは確認しているものの、すべて人任せで、組織の課題が自分事になっていないので、原因は放置されたままで、現在も退職者が止まることはない、という話だ。

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