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僕がねこについて知っている30のこと

あなたはねこについてどのくらい知ってるだろうか。
ねこと暮らしてるなら、ちょっと知ってるかもしれない。
でも、知らないこともいっぱいあると思う。
少し知ってることを増やして欲しいから、ここで話してみたい。

1.ねこはかわいい

言わずもがな、ねこはかわいい。家で飼われてるねこも、外で暮らしてるねこも共通してかわいい。かわいいの体現者。今そこにあるかわいい、だ。

2.ねこはよく寝る

ねこという名前が「寝子」から来てるというお話もあるくらいに、ねこはよく寝る。眠いとか眠くないとかを超えて眠ってる。まぁそもそも夜型だから、ヒトが起きてる間に寝てるだけだし。ねこから見たら、むしろヒトはいつも寝てることになるのだ。

3.ねこは速い

ねこの速さはちょっとすごい。特に逃げ足の速さは尋常ではない。三十六計逃げるに如かず、逃げ足が速いということはつまり百戦錬磨ということでもある。ねこはいつも勝ち逃げだ。

4.ねこは賢い

賢さというのは何なのかという定義をするなら、それは「上手に生きる力」だと思う。たくさんの選択肢から自分が選べる一番いい答えを選ぶ力。利用できるものは利用する、諦める時はすっぱり諦める、気になることは後回しにしない、全部自分で決めていく。好奇心はねこを殺すけど、ねこを生かすのも賢さからの好奇心。

5.ねこは愚か

とはいえ、ねこも時には愚か。愚かさ故にひどい目にあったりもする。ただ、愚かであることはただマイナスであるかというとそうでもなくて、愚かさが醸し出す愛しさもある。ねこはそこまで計算している。

6.ねこは跳ぶ

ねこの体はそれこそバネみたいなもので、高く正確に跳ぶことはどんな生き物よりもうまい。低いところから高いところへ跳び移る時は「ひらり」という音が聞こえてきそうなほどになめらか。高跳びの選手はねこを参考にすると良い。

7.ねこはよく伸びる

ねこが伸びている姿を見て「ややっ、伸びているな」と思わないヒトはいない。そのくらいに伸び率がよい。目隠しされて「ねこが伸びてますよ」と言われ大体の伸びた感じを想像しても、実際に見たねこは更にそれを上回る伸びを見せる。

8.ねこはしつこい

ねこのしつこさを知るヒトは、ねこへ不用意によいごはんを差し出したりしない。次のごはんがよいごはんでなかった時、彼らはハンガーストライキに入るからだ。とにかく待つ。よいごはんのために待つ。しつこく待つ。

9.ねこはこわい

ねこはいつでもヒトを殺せると思ってるから、ヒトにやさしくしているということを知っておいたほうがいい。ヒトはねこに生かされているのだよ?

10.ねこは噛む

噛む動物は恐れられるけど、ねこは噛んでも愛される。なぜかというと、感情を乗せて噛むからだ。強く噛む、ゆっくり噛む、ちょっと噛む。噛むことに愛がある。まぁ時々なかったりもする。

11.ねこは嗅ぐ

ねこはまず嗅ぐ。知らないもの、奇異なもの、久しぶりに見たもの、なんでも嗅ぐ。それが何なのかはにおいで決めてると言ってもいい。見たことあってもにおいが違えば別物。においはすべてを物語るのだ。

12.ねこはよく食べる

ヒトもそうだけど、ねこは生きるために食べる。できればおいしいごはんを食べたいけど、まぁ我慢してふつうのごはんも食べる。食べ過ぎることもある。食べ過ぎはよくない。

13.ねこは吐く

ヒトはあんまり吐かないけど、食べるのと同じようにねこは吐く。具合が悪くて吐くというより、食べすぎて吐くとか、毛玉を吐くとか、まぁ機能的なもので吐くのが多い。自分の体は自分で調節。

14.ねこは暴れる

ねこは時に暴れる衝動に駆られ、それに抗わないことがままある。暴れることはねこの野生を発露することなので、つまりはねこは野生を大事にしているのだ。うんこの後に暴れるのは野生の定めなのだ。

15.ねこは隠す

ネコババという言葉をヒトに与えたのはねこであるように、ねこは秘すべきものを隠すことに長けている。どうやらイヌも隠すらしいけど、イヌババという言葉が無いように所詮はねこには及ばないのである。

16.ねこは怒る

怒りというのはつまり、外敵に対する防衛本能。ねこも本当は怒りたくはない。穏やかに過ごしたい。できれば日がな一日寝て過ごしたい。ねこに悪いことをしないで欲しい。

17.ねこはたたかう

ねこはいつでも戦える。常在戦場というやつだ。するどいツメと尖ったキバで襲いくる敵をバッタバッタとなぎ倒す。能あるタカはツメ隠すらしいけど、ねこもツメ隠すから能がある。むしろ能あるねこはツメ隠すと言って欲しい。タカはたぶんそんなに隠してないと思うし。

18.ねこは邪魔する

特にヒトの邪魔をすることに関して、ねこは余念がない。ヒトを邪魔することはライフワークと言ってもいい。ただ、ねことなにかを天秤に掛けて、ねこを選ばないヒトがいるとは思えない、つまり結局邪魔にならないから常勝である。

19.ねこはかたちがいい

ねこのかたちは見てよし撫でてよし抱えてよしの三拍子が揃っている。究極のかたちと言っても過言ではない。かたちがねこを作っているし、ねこがかたちを作っている。

20.ねこは神秘的

古今東西、いろんな歴史を鑑みても、ねこは様々なふしぎとつながっている。神秘というにふさわしいいきものは、ねことハシビロコウくらいだ。かわいさでねこが勝ってるから大体、神秘=ねこで合ってる。

21.ねこは臭わない

ねこと暮せばわかるけど、ねこは臭くならない。うんこは臭いけど、ねこは臭くない。むしろ出自不明のいい匂いがすることもある。デオドラント製品の宣伝に使ってもいいくらいだと思う。

22.ねこは濡れたくない

ねこは濡れることを嫌う。雨でびしょ濡れなんてもってのほか。肉球が濡れたって不愉快だ。その割に水場へのこのこ行ってしまう。濡れたくないけど水場は魅力的だから仕方ない。

23.ねこはお風呂場が気になる

水場の話とつながるけど、隠されるほど見たくなる。きっと何かいいものがあるんだと思ってしまう。実際に見るとそうでもないからガッカリするけど、また次の日には何か出てきてる気がする、その繰り返しで日々ねこは風呂場を覗いてしまう。

24.ねこはねこが好き

ねこは自分の魅力をよく知っているから、他のねこも好きになる。ただ、相手が自分と違うことを知ってしまったら。

25.ねこはねこが嫌い

ねこは自分以外のねこが嫌いだから、自分と同じところを探してしまう。他のねこも自分であって欲しいと思いながら、臭いを嗅いでまた嫌ってしまったりもする。

26.ねこは入り込む

いろんな隙間に入り込むのがねこの習性。入れる隙間をうまく見つけては、スッと入り込んでそこに落ち着く。狭いところは特に落ち着く。ヒトの心の隙間は狭いから、よく落ち着いてるねこがいる。

27.ねこは鳴く

かなしい時、期待する時、呼びかける時、嬉しい時、怒った時、いろんな声でねこは鳴く。ほんとうはあんまり鳴かない方がいいと思ってるから、ここぞという時に鳴く。鳴いてる時はここぞ、な時だ。

28.ねこは死ぬ

いきものは皆最後は死ぬ。どんなにかわいくて賢くてもやっぱりねこも死ぬ。病気で死ぬし、怪我でも死ぬし、老いて衰えて死んでいく。死ぬのは普通のことだから、ねこはそれまで普通に生きる。普通に生きられなくても生きることを諦めたりはしない。そして死んでいく。

29.ねこは巡る

死んでしまったねこは生き返ることはない。けど、そのねこはまた他のねことして巡ってくる。何度でも巡ってくる。そこがいいところだと知っているから、巡ってくる。

30.ねこはかわいい

え、もう言った?んー、じゃあ。

30.ねこはすごくかわいい

ここまで読んだら、すごくかわいいことはだいたいわかってもらえてると思うけど、一応ね。

さて、あなたはどのくらいねこを知っていた?半分くらい?もう半分?もっと半分?だったら良かった。上で話したことは、きっとこれから役に立つ。

だって、ねこの僕が言うんだから間違いない。

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