夕暮れ、アスファルトの匂いに吹き抜ける風。
6月も終わりの頃、これから夏が始まる梅雨がまだくすぶるこの季節。
私はこの時期が好きだ。
7月に入れば、うだる暑さが夏をもってくる。
ますます暑くなる中、エアコンを愛し、扇風機に救われ、だらだらと流れる汗に嫌気が差す。
それでも夏というだけで青々とした空にエネルギッシュになった太陽を見ると細胞が活動的になりたがる。
これから来る夏の高揚と気怠さが混じる中、
ふと昼まで降っていた雨がやんだ夕方。
西日も落ち着く頃、
気づけば日が沈むのも遅くなっていて、昼と夜が逆転する狭間に自分はいる。
それは南から吹く風の中に心地よい爽やかな風か入り交じる時間。
風の中に、かつての能動的な自分をおもいだし、そして新たな季節の始まりを予感する風の匂い。
今年の夏はどんな自分が待っているのだろう。
そんな思いの風が鼻に抜け、私の心をくすぶりながら
私は今日も家路につく。
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