頑張ってきた証でしょ
彼は私の腕の傷を見てこう言った。
私の左腕に残る数々の自傷行為の痕。
それを見て彼はこう言ったと同時にこうも言った。
今後やったら殺すけどね、と。
私は破った。
その約束を。
そう言ってくれた日の次の夜に。
リスカ痕すらまとめて愛してくれた彼との約束を速攻で破る自分に嫌気が差した。
さらに死にたくなった。
ひたすら謝った。
泣きながら。
彼は怒っていた。
でもこうも言った。
「他の楽になる方法をちゃんと真剣に考えてあげられてなかったこっちも悪い」
優しい言葉が私を強く殴打する。
さらに罪悪感で苦しくなる。
彼は悪くないのに、
なんでこんなこと言わせてしまうんだろう。
私が悪い、
わたしがわるい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
私は謝り続けた。
彼はそんな私を見てさらにこう続けた。
「俺にも悪役ちょうだい、独り占めしないで」
なんてやさしいんだろう。
やさしさは心を温かくする。
でもそのやさしさは私には熱すぎて、
私の心を燃焼させていく。
焦げていく。
私の心は灰となって朽ちていく。
感情が失われていく。
罪悪感が頭の中を埋めつくして
ショートしたかのように思考が停止する。
生きてていいのだろうか?
私は疑問に思ってしまう。
すぐに死にたくなってしまう私は、この世に生きる耐性がないのだきっと。
それでも私は彼との未来を見たいと思う。
自傷行為は、死にたいからするのではない。
逆に生きるための術であって
辛さの軽減にしていることを知ってほしい。
そう、私はただ生きたいのだ。
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