私たちは起承転結のその先を生きている
仕事場の片付けは少しずつ進んでいます。大きくリフォームするほど困ってない現状で、どこを変えると簡単にステキになるだろう、、と考えてます。
絶対やらないんですが、動画を配信してる人たちの映像を見てると、
アートクリエイターさんたちの背景へのこだわり(絶対適当な家の壁の前で撮ってない…作りこんでる)すごい。
ピントの絶妙な合わせ方(カメラチェックを重ねないとこんな奥をぼかすピント合わせできないよね?)すごい。
そして何より、ライティング!(絶対適当じゃない。マンションによくある全体を照らす蛍光灯みたいな電気使ってない)すごい。
と考えた結果、まずは照明をなんとかすることにしました。
…圧倒的に誰も来ないのに…!!!!
(さみしい)
これまでデスクの上を明るく影の出ないように照らして作業してましたが、その必要がいまいちなくなったので、間接照明っぽくしてみました。
だいぶ印象が違います。
「オッス!作業しまっス!」と仕事がはかどりそうなの(上)と、「寝る前にホットミルクでもどう?」と日に4回言いたくなる(下)。
だめじゃん!仕事しろよ!
部屋の広さの割に、隅の方に明るさが足りないと思っていたで、これからも照明をいじっていきます。さっき色々買いました。届いたらお見せしますね。
また出てきました
自分のなれそめ漫画の2年後に結婚することになった、弟のなれそめ漫画です。薄い本を作ることに慣れたのか、なんか表紙がフルカラーになってます!!なんでだ!!
私は2歳ずつ歳の離れた三人兄弟の真ん中で、姉と弟がいます。
全員のんびり風味だったので「だれも結婚しないかもしれん」と思われていた兄弟でしたが、意外なことに30歳超えてテンポ良く結婚したので「もうほんと望むものは何にもないわ・・・」と実家の父母は言います。子供が子供のままでいると、何か課題を残したままでいるような気持ちになるのかもしれません。宿題が終わってないみたいな。
そんなこと思う必要などなくて、宿題なんて誰にも出されていなんだ、気が向いた人だけやるんでいいんだ結婚は、という価値観がそろそろ広まるべきですが、もう少し時間がいるようです。
たんぽぽくんと呼ばれてた弟が結婚することになった話
こちらもnoteに載せていいのか考えましたが、弟とお嫁さんに聞いたら「よかよー」ということだったので、載せてみます。今月のnoteの月額課金を弟にプレゼントしようと思います。あ、無料だった。
弟は福岡で55年続く天ぷら屋さんの3代目です。天ぷら屋さんなのに、天ぷらを食べるとお腹を壊すという胃弱です。
(かわいそう)
またすごくのんきな漫画・・・
これも親戚と友人に80冊くらいしか作らなかった小冊子です。見直してると、絵も荒いし出来がいいとは言えないですが、楽しく書いてたことを思い出します。
なれそめ漫画好きなんです。
いえ、大抵なんでも描くの好きなんですが、商業漫画を描かなくなっても、なれそめ漫画にお客さんがついて、依頼してもらえたらインタビューして描いて仕事にする…それってめっちゃ幸せなんじゃないでしょうか。ねぇ。いいな。
いや同時に、さよなら漫画の需要も絶対ある。
お葬式で配る故人のいいエピソード満載の漫画。やだどうしようなんとか漫画で生きていける。(問題は、人はいつ死ぬかわからないということだけ#大問題)
自分が何かを伝えるときに、漫画に勝る表現方法はない
何かあるとすぐ漫画を書いてしまうんですが、それは「自分が何かを伝えるときに、漫画に勝る表現方法はない」と信じているからです。
弟のおっとりした人柄も、Nちゃんのキュートな優しさも、彼らが静かに、でも確実に覚悟した震災の日のことも、私は他の方法で人に伝えることはできません。
物語を読んでもらうために、「起承転結」というメソッドがあります。
起 物語の始まり。
承 始まりの続き。
転 逆転が起こる。
結 結果。
こんな風に説明されます。これらは物語の中でいろんなバランスで存在しますが、人生で考えるならば、いわば私たちは大小の起承転結を繰り返しているんです。
知人の苦悩やトラブルを聞くたびに胸が痛いけど、漫画をずっと描いて生きているので、同時に「さあそこからどうする」「さあ面白くなってきた」と思う自分がいます。
「苦しい」も「八方塞がり」もおいしいんです。
物語が良くなるんです。
もちろん人の人生はそんなに簡単に良くなったりしないんですが、それは人の物語の場合で、自分の物語ならば、私はその漫画脳で大抵のことは好転させます。
というか、落ち込み過ぎずに次の一歩を踏み出す姿勢がすぐ取れます。
元気な人というのは、「落ち込まない人」じゃなくて、「落ち込む時間の短い人」という言葉を誰かが言ってました。
おそらくその「元気な人」の部類に入るには、漫画脳になることがポイントなんじゃないでしょうか。
起承転結のその先の、また始まる物語が楽しみになり、そう思うときだけ主人公になれます。自分の人生の舵取りを自分でしているという手応えが、そこに生まれます。
生きる希望が湧いてくるので、私は漫画が、物語が好きです。
そんな自分でも、漫画で描けなかった思いがあります。
この馴れ初め漫画の最後のページ。そこには漫画ではなく、写真と一言だけ書きました。
「弟へ」
このページが一番気に入っています。
一緒に育ってきた弟の、私たちとは違う物語を始めた弟への、プレゼントを姉妹で作れた喜びと祈りです。
わたしは漫画を描き、校正の会社で働く姉は全体の校正を担当しました。
作れてよかった。宝物です。
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末次由紀のひみつノート
漫画家のプライベートの大したことないひみつの話。何かあったらすぐ漫画を書いてしまうので、プライベートで描いた漫画なども載せていきます。
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