進学
ひらひらと舞い散るピンクの花は、この季節の象徴とでもいう様に私の視界いっぱいに広がっていた。
手のひらを上に向けると、まるで集まってくるかの様に何枚もの花びらが手の中へ落ちてくる。
ぎこちない歩き方は、まだ慣れない靴が原因で。
シワひとつない硬い制服は、今から踏み入れる場所へと不安と緊張を表していて。
大きく張られた紙には、私の努力と喜びを表現していた。
今日から高校生。
それがきっかけで上京した私は、色々なことに驚きが隠せなかった。
まず人の多さ。駅へ行けば絶対に誰か居るという状況が信じられなかった。
次に車の多さ、交通手段の多さ。ど田舎出身の私は、コンビニへ行くまで片道1時間なんて慣れたものだ。
だがすぐ外へ足を踏み入れば人工的な風、音。ファーストフード店なんて見渡せば幾らでもある。
そんな状況にいきなり足を踏み入れたせいで、この環境にはまだ慣れないでいる。
なんて事を忘れさせてくれるのが、故郷と一切変わらない桜である。
太くゴツゴツした幹は、私の味方だと大きく手を広げ歓迎してくれている様で安心する。
時刻は皆が登校し、校庭が少し騒がしくなる頃。
「さぁ、今日も頑張るぞ!」
そう呟いた声は、か細いがとても力強く、雲一つない青空へと溶けていった。
サンプルでした!いかがだったでしょうか?
語彙力も表現力もないんで成長して行きたいですね!
それでは、此処らへんで。ありがとうございました!!