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久米正雄作品が読みたい

読みたい本がある

本屋で買えないのは知っていた。
けれども古書店にも青空文庫にもない。図書館でも借りられない。文学史に名前が載るような作家の本を読むことがこんなに難しいなんて、近代文学にはまるまで知らなかったのだ。

近代文学にはまってしまった

近代の人気作家・久米正雄の本が読みたい、となったとき。
現在手に入る本は、岩波書店の『久米正雄作品集』(2019年)

文学史をまともに勉強してこなかったので、事前に久米正雄について知っていたのは
・芥川龍之介や菊池寛らと新思潮を創刊
・夏目漱石の娘への失恋をテーマにした小説で人気を博した
・芥川龍之介が遺稿を託した(『或旧友へ送る手記』を送った相手)
といったくらいで、失恋や友人の死などのキーワードから、純文学作家だしなんだか鬱々した作家かなというイメージだった。

これが作品集を読んで一変。カラリとした文章で全然鬱々してない!小説はおもしろく、特に随筆を読んで久米正雄が好きになった。

図書館から借りた日本文学全集に数編入った小説作品を読みながら、随筆集を読みたいと探してみた。けれどもなかなか難しく、国会図書館で閲覧以外の方法が見つからなくて悲しい。

それならば、小説でも何でも読める著作がもっとないかと調べたところで、勤務先の地域の図書館で『久米正雄全集』が借りられると分かった。
全作品とはいかないけれども、これである程度は久米正雄の作品が読める。

久米正雄全集を読破してみる

2021年が久米正雄生誕130年だったところで、2022年に出版された河出書房新社『文豪たちの妙な話』、中央公論新社『開化の殺人』に久米正雄作品が収録されている。これは久米正雄作品の新刊が出て、おすすめしやすい日が来るかもしれないそんな日が来てほしい

そんな願望を抱きつつ、久米正雄全集を読んでみることにしました。
久米正雄作品が好きな読者がいることが特に出版社に伝わりますように。
ゆるっと読書記録をつけていこうと思います。

読みたい随筆集『二階堂放話』とは、昨年鎌倉文学館でケース越しに対面。
手に取りたくて仕方がなかった。


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