見出し画像

札幌市100人カイギは進み続ける

アクセスありがとうございます!
不覚にも繁忙期の波にのまれ、楽しみながら書いていた本レポートを更新できずにモヤモヤしていました。やっと、少し落ち着いたのでまだ書き進めていこうと思います。
とてもありがたい事に、会場でご挨拶している時に「記事読みました!」と言ってくださる方が!!プロのライターでもない私の記事で楽しんでくれている方から直接声をいただけるのは、励みになります。ありがとうございます。

2023.5.9
さて、vol6です。今回の会場は『時計台ホール』と言う事で、これまでとまっっっったく雰囲気の変わったイベントとなりました。

時計台入口にお馴染みの看板
会場の雰囲気

おもむき!おもむきがダダ漏れです!!!
歩いた時に床が『みしっ』って鳴る感じが好きなんですが、もう、どストライクです。
真正面に足を組んだクラークさんがどっしりとたたずんでいる空気感。札幌感がすごいです。

会場全体を見守るクラークさん

5人のゲストスピーカー

今回のゲストスピーカーさんには、各々の『生き方』みたいな部分で強く刺激を受けたように思います。

飯澤 浩さん

元SE考案の幸せフィルターはアイス屋で社会貢献することを導いた!
優しい声色が会場を包み込みます。それはまるでアイスを食べた後のようなほっこり感。そうか、アイス屋さんだからだ。文字の小さいスライドも、きっとアイス屋さんだから・・・じゃなくてZOOM会議の名残りのようですね笑
システムエンジニアの経歴を持つ飯澤さんは『幸せフィルター』という独自の指針を持っていて『後悔なく生きる』ことを人生のコンセプトとしている。後悔の定義は『行動しなかったことを悔やむこと』。これには頷き過ぎて首がもげそうになりました。筆者も「やらずに後悔するならやって後悔しろ」というモットーを持つ人間なので、「行動しなかったこと」を悔やむことはしたくないんです。同意。首もげそう。
『幸せフィルター』には4つの要素がある。「場所」「楽しさ」「社会貢献」「お金」だ。これが行動の指針となる。これを満たすことが『後悔なく生きる』ことにつながる。なるほど。隙のないロジック!さすがSE!!
アイスクリーム屋さんを始めたのは「社会貢献」を考えた結果。自分の子ども世代に「より良い北海道を引き継ぐ」こと。そのためには北海道の経済を活性化させる必要があり、北海道の農産物で商品開発することが一つの答えだと考え、アイスクリームに辿り着く。
『大地のアイス』は2023.6.2に販売がスタートされ、今はエスコンフィールドや平岸マルシェなどでイベント出展も行われ、宮の沢のおにぎり屋さんでも食べることができる。ぜひご賞味あれ!!

奥田 萌さん

歩くという特別なことに感謝して健康的に札幌を歩破せよ!
マネジメント会社の経営と、北海道こどもホスピスプロジェクトの理事をしている奥田さん。今回話してくれたのは「歩くこと」の楽しさと贅沢さでした。
もしかすると、多くの人が「歩くこと」を『特別なこと』であると認識していないかも知れません。面倒くさいし、時間かかるし、疲れるし、少しでも楽に移動できたらその方が良いに決まってる!なんて。
でも、歩くことって、スペシャルなんです。『誰もがみんな当たり前にできること』ではないんです。赤ちゃんは歩くことができません。歳を取ったり、病気になったりで、歩けなくなるかも知れません。歩けたとしても、思い描いた通り満足に歩けないかも知れません。そう考えると、歩くことができる体であることは『感謝』に値するんですよね。今のうちしかできない、スペシャルな行為なんです。
「森林を歩くこと」が科学的に健康と直結することが証明されたのを知っていますか?森林を歩くことで、①ストレスホルモンが減少します。また②血圧や脈拍数が減少しリラックス効果が得られます。さらに③抗がんたんぱく質が増加してがん予防につながります。そして④免疫機能が増強されるんです。お金をかけずに健康になれるなんて!(逆に、歩かないと不健康な未来を作ってると言っても過言ではないのではないか。。)
いやいや、森林とは言ってもどこにあるの?と。
いやいや、目の前にありますでしょう。私たちの住む札幌は、『世界でも稀有な緑に囲まれた大都市』じゃないですか!
さっぽろラウンドウォーク。観光創造研究会から生まれた「札幌市における産学官連携による歩く滞在交流型観光の実装化に関する研究会」の成果として誕生した、札幌市街地の周知をぐるっと一周する約140Kmの歩く道。さあ、歩けることに感謝して健康で居続けよう。

本宿 圭太さん

移住した札幌という観光都市で行う仕事自体に価値を見出せ!
もともとウェブ関係の仕事をしていたが、今後伸びていくだろう環境業界でウェブスキルが使える仕事がないかと思っていたら、札幌観光協会が引っかかった。札幌観光協会は羊ヶ丘展望台の売り上げが7割を占めており、補助金の依存度が少ない。民間に近い感覚。
今は羊ヶ丘展望台の支配人も兼務していて、週2回は現場にいる。
人・もの・金の管理の中で、人のマネジメントが面白い。ただ、もの・金の最新状況は常に把握しておく必要がある。人のマネジメントでは「ファクト」「数字」「ロジック」で話すとブレないし、伝わる。感性や感情は個々で捉え方が異なるのでブレる。日本の石垣は、欧米のとは異なり、さまざまな形の石を隙間なく組んでいくのが特徴。だからとても丈夫に仕上がる。マネジメントも同じ。さまざまな人材をどうやって上手く配置していくかで組織の強度が変わってくる。
観光・移動というのは人間の本能であり、人生の縮図だ。コロナ後にみんな一斉に観光を再開してきた。「移動」はやはり人間の本能。旅行は、移動・食事・休息・新しい発見などがあり、それぞれの要素が観光として成り立っている。東京から札幌にきて働いているが、働きながら観光を続けている気分。
札幌は、実は観光資源が少ない。これと言って大きなものがない。魅力は、ハブであり、中間地点であり、十字路のまちづくり。まちが単純に面白い。まちに住んでいる人も面白い。これに惹かれて移住したところがある。
何のために仕事しているのか、ということを考える時があると思う。仕事は、仕事をすること自体に意味があると思っている。仕事をしているという行為自体がとても尊い。

井村 優希さん

知識×経験で、8Kを超える「世界と自分の解像度」を手に入れろ!
井村さんのファーストインパクトは、ヘビーメタルをテーマソングに持っていることです。ちなみに、こんな曲です。

ツキカゲドウというちょっと札幌ではなかなか味わえないワークショップを行っている、まさにその人。手羽先の骨格標本づくりとか、自身で何十本もの手羽先を食べつつ材料を調達する情熱が素晴らしい。
ツキカゲドウのコンセプトは「知ろう。作ろう。」語呂を抜きに考えると「知ろう。体験しよう。」がストレートな表現となる。人は、知らないことは調べられないし、好きにも嫌いにもなれない。だから、知ることは『未来の選択肢を増やすこと』につながるという。・・・まさに。筆者は、人が「学ぶ」最もな理由がそれだと思っているので、心にブッ刺さりました。そして、体験することは自分の中身を自覚することだという。「できた。」「できなかった。」「できたから好きになった。」「できたけど好きになれなかった。」「できなかったけど、楽しかった。」など、思うことはさまざま。この、知識と経験の積み上げを行えるワークショップを展開している。
活動の原点は、小学生の時に弟子屈町に住んでいた時のこと。テレビや書籍から得られる情報が全て「フィクション」だと感じていたところ、ふと見上げた夜空に飛び込んできた北斗七星に衝撃を受けたから。その衝撃とは「世界と自分が繋がった衝撃」だったと振り返る。たぶん、フィクションがノンフィクションになった瞬間だと思う。それから、ぼんやりと眺めていた夜空が星座だらけに見えた。世界の解像度が上がり、情報量が増えた。
知識と体験がバチっと合わさった時、世界と自分の解像度が上がる。この経験を、子どもにも大人にもしてほしい。自分らしく幸せに生きる助けになると信じてるから。なぜ大人にも?例えば40歳の人は、うっかり何かない限りはあと40年は生きるでしょう。だったら今からでも、どんどん世界の解像度を上げたほうが良いじゃないですか。ツキカゲドウのワークショップは、知らないドアをどんどん開けるメニューを用意しています。

神代 晃嗣さん

タクシーで平岸を、川見で札幌を、No1へと押し上げろ!
タクシー会社の6代目代表として、平岸を北海道で住みたい街No1にしたい。(株)川見として、豊平川を使って札幌を世界一の観光都市にしたい。1700年続く「神代(くましろ)」の子孫は、高々に宣言していました。
夢や目標が見つからないからダメというワケではないし、無理をして設定する必要もない。『経験』が、その人の人生にとって意味を持つことになる。日々の中のちょっとした負荷の積み重ねが、人の共感を生み、出会い、高みへと連れて行ってくれる。こうなったら良いな、の未来のために、今日できることを頑張る。『今』何に懸命なのか、今している"こと"こそが未来だと考えている。
タクシーは常に地域を走っていて、24時間365日、会社に人がいる珍しい業種。だけど、『特殊な移動をしたい』と思った時だけ役に立つのは、非常にもったいない。だったら、『タクシー会社がそこに住む地域の人に対して有意義なサービスを提供できれば、もっと地域の役に立てるのではないか』という仮説を立てて、挑戦を続けている。そこに住んでいる人たちを対象とした、マルシェ事業、飲食事業、イベント事業など行なっている。地域の人にはつながりができて、外から来た人には「良かったな」と思ってもらえたら。地域を移動するタクシーだからこそ、変化には敏感。マチのアップデートの情報発信基地になる。平岸ハイヤーは「そこに住む理由になる」会社になりたい。
札幌最大の『もったいない』は豊平川だと思っている。だからここに「文化」を作りたい。日本は春の花見だけど、北海道は夏の川見。幌平橋の河川敷で過去5回開催して5万人ほどの来場者がいる。子どもたちが誇れる文化を札幌からつくっていきたい。(ちなみに、vol5の岡田さんも川見の人!)

平岸を北海道で一番住みたい街に。札幌を世界で一番の観光都市に。1700年続く由緒ある家元の子孫は、地域の発展に貢献し続けている。

最後に

今回のスピーカーさんたちからは、とにかく『働くということ』『生きるということ』について、特に心に響く内容が多かったです。(個人の感想です。)
『働くことそのものが尊い』とか、『人生の解像度を上げる』とか、なんだか新しい考え方を得た気がしました。

最後の最後に

次回のvol.7で、わたくしカタギリ登壇いたしました!!
人生のモットー、私人としての取り組みなど、お話をさせていただきました。

アーカイブ