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「専門店」、恐るべし
最近、街を歩けば、よく目に入る「〜専門店」という看板。
そして、知らず識らずのうちに、なんとなく、そのお店のその商品は専門のものだけあって「美味しいのではないか?」と、思わされる。
専門店は、すごくうまい言葉だなぁと思う──。
からあげ専門店に惹かれた
一週間前、浅草でサークルの後輩と先輩4人で、レンタルスペースを借りて、夜ご飯を食べた。スペースは18時からだから、当日は少し早く17時過ぎに集まって、ドンキで、飲み物やつまみ、軽食を買った。
そして、レンタルスペースの場所へと向かう道中、「からあげ専門店」というのぼり旗が立った、からあげを売る屋台を見つけた。
「あ、からあげ専門店、うまそう」という、後輩の言葉に促され、お店の前へと流される。なかば、匂いにつられたような感じだ。
そこで、からあげを買った。後輩は、「専門店とか言うくらいだし、匂いもいいし、ちゃんと美味しそう」と、言っていた。
見た感じ、ただのからあげ屋さんなのに、からあげ専門店という表記にするだけで、こんな感想を集められるのかと思った。もちろん、味は美味しかった。専門店は、名ばかりではなかった。
ただ、ほんとに、
「からあげ単体の味でそう思ったのだろうか?」
という疑問も頭にあった。というのも、食べる前から「専門店だから美味しいはず」という期待を持っているわけで、それである程度美味しければ、勝手に美味しいとなる。
専門店、恐るべし。シンプルに、印象とか見せ方がうまいんだなぁと思った。
専門店が増えている
最近、いや少し前から、インスタで「お味噌汁専門店だれか一緒に行きませんか?」みたいなストーリーを見るし、そこかしこに、なんちゃら専門店がある。
からあげを売る屋台なんてたくさんあるし、からあげだけを売っていれば、勝手に専門店になる。だけど、言うのと言わないのでは、大きな差がある。
だって、ただの「からあげ屋さん」と、「からあげ専門店」なら、確実に専門店を選ぶ。味の違いなんかより、名前が美味しさを語っている。
これが、強みかと思う。専門店と言われたら、行きたくなる。でも、最近は、専門店ばっかりな気もする。偏見かもしれない。
もちろん、きちんとこだわり抜いた専門店もあるのだろうけど、あれやこれや専門店が増えると、みんな専門ばっかだなとなる。
「ほんとに名前だけの専門店じゃないの?」
そんな邪な、トゲトゲとした質問が心にフッと浮かぶ。
とはいえ、見た目じゃわからない。だから、つられて買ってしまう。
ああ、専門店恐るべし。