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セールで買った時の後悔
最近こそあまり安いものをたくさん買うことは少なくなったけれど、2、3年前はよくセールで大量に買ってしまうことがよくあった。
安さは、買う時には大敵で、ついつい「なくても困らないけど、あればいいかもしれない」くらいのものまで買ってしまう。
心から欲しいものでもないのに、釣られてしまうのだ。その結果、買ってしばらくした後にやってくるのは、ちょっとした後悔だ。
なんでこれ買ったんだろう?という、疑問が繰り返し浮かぶ。そしてやがては使わなくなる。掃除の時にバイバイしやすいのも、そういう品だ。
少し話が変わる。ちょっと前に「映画篇」という本を読んだ。映画をテーマにした短編集だ。後味の良い作品ばかりだし、短編同士で話のつながる場所もあり、今年読んだ中でも上位に来る本だと、個人的に思っている。
そのなかで、「easy come,easy go」という言葉が出てくる。意味は、得やすいものは、失いやすい。
セールで買ってしまう時は、まさにこの言葉どおりだと思う。
セールでは、物が値段的に得やすいものになっている。でも、必要なものではなかったりするから、あまり使わなかったり、あるいは安さゆえにすぐに壊れてしまったりもする。
そう考えると、本当に欲しいものを買うこと、そして値段の安さよりも納得できるものを買うことが大事だなと思う。
それが、結局のところ長く、大切に使うことにつながるのだろう。
実際、それなりに値段のした服を僕は大切に着てる。一方で、セールの時に買ったものは、ほとんど捨ててしまった。あるいは、テキトーな時の服になった。
そういう意味では、値段もひとつの基準だ。高いものほど大切にしてしまうと思う。それは、やっぱり買う時にそれなりの財布の痛みを経験しているからだろう。
安易に悩まずに買えてしまうものだと、たいてい財布は痛まない。財布が痛むことは、自分にとっては厳しいことだ。だからこそ、その痛みの分だけ大切にできる。
でも、高いからといって必要ではないものなら、ぞんざいに扱ってしまうだろう。
というので、必要なものかつ、そのものの価値に適した値段であるものを買うようにしたいし、「安いから」という理由で何かを買うのは、気をつけたいなと思う。