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「記事の構成案」の段階でわかる、良いライターと悪いライターの見分けかた。
今回は多くのライターがメディアから求められる、記事の「構成案」について、記述します。
これが重要である理由は、記事の構成案を見るだけでライターの力量がわかるからです。
つまり、実際に執筆させなくても、良いライターと悪いライターは見分けがつくのです。
記事構成案とは
記事構成案とは何か。
記事の構成案とは、ライターが記事を執筆する前に作る、記事のサマリーです。
構成案をつくることは、システムの要件定義を行うことと似ています。
記事の要件を、構成案に寄って固め、発注者の意図と成果品が食い違うことを防ぐのです。
したがって,外部のライターに記事執筆を依頼する際に、まず「構成案」を提出させ、構成案に承認をしてから、執筆の許可を出すメディアが多いでしょう。
記事執筆に使われた構成案の実例
例えば2万PV以上読まれた先日のPR記事。
記事:大企業のジェネラリストたちが「副業」で会社依存から脱却するには。
本格的な執筆に取り掛かる前に、ライターは以下のような「構成案」を発注者へ提出し、執筆の許可をもらってから記事の制作に取り掛かりました。
例1 必要十分な構成
【テーマ:アタッカーズ・ビジネススクール 会社依存脱却プログラム】
タイトル案:大企業のジェネラリストたちが「副業」で会社依存から脱却するには。
目的:
ABS開催【会社外収入を稼ぐ“インデペンデントプロデューサー”への道】講座、現在第2期が開講中。第3期が9月開講でスタートする。
運営会社のアタッカーズ・ビジネススクールが、講座の告知・販促を行う。
https://attackers-school.com/program/independent/
1.政府は副業を推進する流れ
根拠:副業制限なら理由公表 厚労省、解禁加速へ企業に要請
2.副業希望者も増える一方
根拠:厚生労働省 副業・兼業の現状
3.だが実際に副業をやっている人はそれほど多くない。10%~20%
根拠:https://career-research.mynavi.jp/column/20220120_21866/
4.なぜか? → 中間層、いわゆるマス層は副業を持たないから。副業を持っているのは、低収入層あるいは、上層ノンマニュアル。
根拠:https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20220125/houkoku/03_kicho.html
”いわゆる中間層にあたる人たちは、副業を持つ割合が非常に低いです。
労働経済学的に考えると、収入の低い人が副業をすることは労働時間の短さや、それに伴う収入の低さから説明できます。
他方、収入が高い人で副業を持つ割合が高いのはなぜでしょうか。理由は2つ考えられます。1つは世間で言われているように、副業を持つことでパフォーマンスが上がるので、その結果として収入が上がる。しかし、副業によってこれだけ収入が上がるかどうかは疑問です。もう1つの理由は、収入の高い職業では副業を持つ傾向にあるという、職業特性です。””
*高収入層=上層ノンマニュアル
上層ノンマニュアルとは、医師や弁護士、大学教授などの専門職や、大企業、官公庁の管理職、中小企業の経営者。
5.中間層が副業に踏み切れないのはなぜか?
・自分には専門性がないのでは、営業もマーケティングもしたことがない。大企業でジェネラリストとして生きてきた。「売り」があるのか?という不安
・私にできるだろうか?という不安
根拠:コアターゲットが
「自分は適切に評価されていない」
「好きでもない仕事を嫌々やっている」
「この職場は自分の本当の居場所ではないと感じている」
が、家族のため・生活収入のために我慢している35歳以上のサラリーマンだから。
6.そういった悩みを持つ「中間層」に道を開くための講座
手助けをしているのが、ティネクトの倉増。副業で、ABSで講座を持っている。(ティネクトは副業を推奨している)
7.講座設立理由
組織で働く人に対して、“組織を離れたときの自分の真の実力”を知って欲しい。このプログラムの狙いはここにあります。
その上で、「組織に残るのもよし、組織を移るのもよし、組織から離れるのもよし。」自分らしく生きる人生が、そこに在るはずです。
8.ABSの講座は実績をあげてきた。
実例:
(モトさん)
(SAKUさん)
9.講座がなぜ成功しているか
〇方法論が得られる
・「自分の強み」の見つけ方
・「自分に合致する複業」の見つけ方
・「自分を売り込む」方法
〇メンタル面でのサポートが得られる
・一歩踏み出すキッカケ
・ピアコーチング
・本音で語り合える仲間との出会い
・ポジティブ・フィードバックによる自己肯定感の回復/自己理解
10.コンバージョンポイント
・「第0回講座(イベント)」応募
・「受講生の声 動画」視聴
この構成案は、「必要十分な構成」です。
ところが必要十分な構成を書けるライターさんはそう多くありません。
本質的には構成案は「記事の企画」とほぼ同一です。
そして、企画をうまく書くのは意外に難しいのです。
記事構成案の要件
では、構成案に含まれていなければならない要件とは何でしょう。
例えば、Googleで「記事構成案 作り方」と検索すると以下の結果が1位に表示されます。
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ただし、こうした情報から、そのままライターさんたちが提出してくる構成案は、残念ながら、重要な要件を満たしていません。
それは、多くの記事が「SEO」ばかりを意識しており、肝心な記事の説得力や中身の信頼性などを担保できるような構成案になっていないからです。
実際、そうした要件を満たす記事構成案に必ず含めるべきものは5つあります。
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